多摩ぐるぐる

東京都下『多摩地域』を中心に「食べ歩き(ランチ&ディナー)」「ドライブ」「旅行」「日々のあれこれ」を綴るブログ。

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寿司割烹『こい勢』@山形県酒田市〜庄内浜の旬を江戸前テイストで


かつて私は、酒田市出身の先輩に尋ねたことがある。
「酒田とはどんな街か?」と。

すると、その先輩は躊躇なく答えた。
「美味い魚と人情以外、何もない街だ」と。

・・・何それ?  素敵っ!!一体どこにあるパラダイス!?
それ以来、酒田に行って寿司を食べることが私の念願となりました。

酒田市内に数多ある寿司屋の中で、評価の高いツートップといえば、
日吉町の「鈴政」さんと、こちら酒田駅により近い相生町の「こい勢」さんでしょう。dsc00291-2鶴岡の湯野浜温泉に宿泊した翌日、予約の上訪問してみました。


スクリーンショット 2013-06-29 23.52.09いや、酒田とは日本海に注ぐ最上川の河口にひらけた港町で、かつては北前船の寄港地。
庄内米の積み出し港としても賑わった歴史ある街です。
dsc00330日本一の大地主で「本間様には及びもせぬが、せめてなりたや殿様に」と囃された本間家があることでも有名。
%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-09-11-15-42-17本当は決して、何もない街なんかではありません(笑)

車で行っても新幹線を使っても、多摩エリアからは6時間くらいかかりますから少々遠い。
観光旅行や出張の祭にでも立ち寄ってみてください。

駐車場は、店の横と道を挟んだ向かい側にあって広さは十分。
車で行くには便利です。

酒田駅からも歩いて5〜6分程度の距離にあります。


スクリーンショット 2013-06-29 23.53.00店の外観は、間口が狭くて奥に長い、町屋のような造りの木造二階建て。
数年前に店の前を通りかかった時は、もっと外壁が古ぼけた感じだったのですが改装したんですね。
特にゴージャスな雰囲気ではありません。
dsc00289私は別に接待で使うわけでもなければ、綺麗な女性との初デートに来たわけでもないので、清潔感さえあれば十分です。

お隣は更地になってしまって、ポツンと一軒建っている感じ。
駅から近いとはいえ、本間家や山居倉庫、百貨店の清水屋などがある市の中心部はもっと港よりになりますから、ここいらへんは市街地の外れの方になるんですかね。

暖簾をくぐると、店内はカウンターが15席程度。
大将とお弟子さんが3人くらい?で切り盛りしていました。dsc00303-2そんなに大きな店ではありませんが、大将の目が直接届くのはこの位の席数までなのでしょう。
団体さん用には、二階に座敷席もあるようです。

当日は11時半の到着で、先客が二組。
我々も含めて、半分程度の席は既に予約で埋まっているようで、12時前くらいにはフリーだった席も埋まって満席状態。
そのあと来たお客さんは、運良く入れ替わりで席につけたり、しばらく時間をずらして来てもらうように調整してもらったり・・・といった混雑状況。
スムーズかつ確実にここの寿司を食べるなら、事前に予約した方が良さそうですね。

大将も予約以外のお客さんが多いと、席の割り振りや寿司を握る順番に悩んだりして、暫しフリーズ状態になってしまうようですから(笑)


スクリーンショット 2013-06-29 23.53.23お得なランチ握りもあるようですが、ここまで来たからには選ぶべきは
「旬のおまかせ握り」(3,000円)一択だと思います。
dsc00294ランチとしてはとても贅沢ではありますが、そう滅多に来れない街の寿司です。
酒田の寿司、あるいは庄内浜の幸とはどんなものか確かめるために、ここは他の出費を抑えてでも奮発すべきところでしょう。

ケースを見ると、目の前にちょうど岩牡蠣が並んでますねぇ。
メニューには700円と書かれています。
dsc00296漁港の直売所と比べて100円高いだけですから、人気寿司店の値段付けとしては良心的でしょう。

特に巨大なものではなく標準的な大きさの岩牡蠣でしたが、味は新鮮でミルキー。
dsc00301-2他のお客さんも気になっていたようで、私たちが注文したのを皮切りに、沢山あった岩牡蠣がどんどん捌けていきました。
やっぱりこの時期の庄内浜の岩牡蠣は魅力がありますね。

そうこうするうち、握りが一貫づつ登場してきました。

まずは夏イカ
ゆず塩で味が整えられていて、醤油なしで食べてみてほしいとのこと。
dsc00305-2確かに醤油の風味に烏賊の味が隠れることがなく、美味いです。
まさに良い塩梅。

ここの握りには、ネタに応じてこのような仕事が施してあって、味わいが上品で繊細です。
シャリもほろっと口の中でほぐれるような握り具合。

よく漁港の街にあるような、ぼてっと分厚い刺身が大きなシャリの上に載っているような寿司店とは次元が異なります。
(それはそれで、お腹一杯になって嫌いじゃないですけど)

なんでも、大将は東京で修行したのち、酒田でこの店を出したとか。
それで江戸前寿司テイストの仕事が施されているんですね。

続いて、高級魚のノドグロ
脂がのっていて、軽く炙ってあります。
旨味、風味、口当たり全てよし。
dsc00307-2
さらにどんどん続いてきます。

マコカレイ(だったかな)
これも炙り塩。
dsc00309
イワシ
もう鰯のシーズンなんですね。煮切り醤油をチョイチョイ。
鼠ケ関あたりに揚がったものでしょうか?
庶民の味方の大衆魚だったはずが、不漁で高値になっているのが残念。
dsc00312-2
ガザエビ
甘エビよりもネットリした甘味があります。
ただ、鮮度が少しでも落ちると色がすぐ悪くなるそうで、産地以外ではあまり見かけないエビです。
これも庄内浜の味。dsc00314-2エゾバフンウニ
こちらは利尻産。
うにの立体感が素晴らしい。
dsc00315-2
アワビ
ウニまでが「旬のおまかせ握り」で、これは追加注文。
お品書きに明朗会計で値段が書いてあったので、安心して注文できました(笑)
一貫分しかなかったので、妻殿が食べてしまいました。
コリコリだったそうです。
dsc00319-2私は代わりに北寄貝を食べたのですが、写真を撮り損ねました。残念。

実はこれ以外にも、肝の載ったカワハギ、山形の県の魚であるサクラマス(輸入サーモンではない!)、そして本マグロが「おまかせ」に含まれていたのですが、痛恨の写真撮り忘れです(泣)
それも結構見栄えの良い、この握りの中では大事なネタで「おまかせ握り」の魅力が出ている大事な部分・・・。

家に帰るまで、撮り忘れていたことに全く気がつかなかったんですよね。
味にウットリして、写真の撮り忘れに気づかないほどトリップしていたんでしょうか(笑)

撮り忘れが多すぎるので、こんな写真だけではないぞって意味で、お店のホームページに載ってた画像も貼っておきます。
あれ?玉子焼きはなかったな。
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内容に大満足の寿司ランチでした。


「こい勢」さんは、旅行ガイドブックにも必ず載っているような有名店ですが、人気にあぐらをかくようなこともなく、美味しい地場の寿司を明朗会計で提供してくれる良店。

客層は様々で、観光客半分に地元客半分、老若男女もそれぞれバラバラ。
一人から二人から家族からグループからと色々でした。
どんな客層からも支持を受けているってことでしょう。

旅行番組なんかによく登場する、もう一方の「鈴政」さんにも以前行ったことがあるのですが、寿司そのものの味を比較する前に、どうにも客捌きのオペレーションがいまいちな店・・・という印象を受けました。

「こい勢」さんは、カウンター席の数が大将の目の届く数に限られているので、忙しそうにはしていても予約して席にさえついてしまえば、それ程ストレスを感じることもなく食事を楽しめます。

それにいつも半数程度は観光など遠方からの客なので、一見客も常連客と同じように気配りをしてくれています。
握りへの仕事の施し方も、どちらかと言うと「こい勢」さんの方が面白味があるかな。

まぁ偶々かもしれませんし、たった一度の訪問で地元の人気店を評価すべきではないでしょうけど。


ところで、市内の酒屋で偶々隣り合って会話した地元のおばさまに、酒田の寿司屋の話を振ってみると、
「えっ?寿司も魚も、どこでも変わらないわよ。東京にも寿司屋なんていくらでもあるでしょ?」
なんて言われてしまいました。

・・・そりゃあ、まぁそうとも言えるんですけど。
ちょっとした違いとか、より身近にあるとか・・・そんな差が大きかったり羨ましかったりするんですよね。
多分、いつもそこにある幸せに浸かっていると、それが幸せだとは気がつかなくなるのでしょう。

ちなみにそのおばさまは、お酒の銘柄にはコダワリが強くて、地元の「上喜元」押しでした(笑)

そんなこんなで酒田に行ったらまた寄りたい、一押しの寿司店です。


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