多摩ぐるぐる

東京都下『多摩地域』を中心に「食べ歩き(ランチ&ディナー)」「ドライブ」「旅行」「日々のあれこれ」を綴るブログ。

味処 高千代@富山県五箇山地区〜熊・鹿・ハクビシン!?現役猟師のマタギ料理


世界遺産に認定されている「合掌造り集落」のある富山県の五箇山地区。急峻な山間に小規模な集落が散在していて、かつては養蚕や加賀藩御用の火薬造り等を主な生業としていましたが、あまり米作りには適していない土地。食料品は麓の城端の街の商人との交易で調達するところが大きかったようです。
近年になって立派なトンネルや高速道路が開通するまでは、そんな「陸の孤島」と言っても良いような山村でしたので、富山湾沿いの平野部とは食文化も当然異なります。
縄で縛っても崩れない「五箇山豆腐」が有名ですし川魚料理も食べたいところですが、現役マタギが山の獲物を調理する店があると聞いたので、ランチはそこでとることに決めました。
マタギの店主の店「味処 高千代」さんです。


店の所在地は富山県南砺市小原
東海北陸道の五箇山インターから約4km。
菅沼合掌造り集落を通り過ぎて、車なら5分もかからないところにあります。
トンネルを通ってすぐ、こんな看板が目印。
駐車スペースも数台分あって、菅沼合掌造り集落への行き帰り寄るなら絶好の立地です。


店内には、カウンターが数席に大きめのテーブル席があります。
壁際に大量の漫画本が並んでいて、学生街のラーメン屋か喫茶店的な雰囲気。
店主とご夫婦に見える女性の二人が迎えてくれました。

メニューを見ると、岩魚定食や豆腐定食あたりが五箇山らしくて無難と思えるのですが、目に付いたのが「鍋」と「丼」。

「丼」には、くま丼・しか丼・いのしし丼にきじ丼など。
「鍋」には、くま・しか・いのしし・きじ、その他「はくびしん鍋(!!)」まであります。
ハクビシンって食用になるんだ!?(驚)

一品料理で目に付いたのが一人一皿限定、熊の脂身の刺身「くまトロ」
これは珍しい。
冬眠する前の熊は脂身が美味だと聞いたことがあるので、注文しない訳にはいきません!

一通り注文して待つこと暫し。
「くまトロ」(1,500円)の登場です。
二種類あるようですけど、どちらも熊の脂身。
確か左がドングリがある山の熊の脂身で、右の白いの方がブナ林で育った熊の脂身。
食べている餌によってこんなに脂身の色が違ってくるそうです(驚)

冬眠中に体温が低下する熊の脂身は溶ける温度が低いので、常温だと段々溶けてきます。
わさび醤油も弾いてしまうので、ワサビを少量載せていただきます。
口に入れるとシットリしていて溶けていきます。
サラッとしてクドくなくて、甘みがあって美味!
牛肉などの脂身とはまた別物です。
これは貴重な体験をさせて頂きました。

続いては、「きじ刺し」(1,000円)
鶏肉の刺身は規制が厳しくなってからはお目にかかる機会がなかったので、メニューを見て思わず注文してしまいました。
・・・これは規制が厳しいので仕方ないのですが、一度冷凍して解凍したものですね。
部位が胸肉であることもあって味がサッパリしすぎています。
野趣を感じることができなくて、こちらは少々期待ハズレ。
でも、「キジの胸肉はこんな味なんだね」って勉強になりました。

さて、一品料理を食べ終わる頃にメインの鍋が出来上がってきました。
土鍋にグツグツと湯気を上げて、これで一人前。
こちらは「くま鍋」(1,700円)です。
脂身のついた熊肉の細切れに、野菜、きのこ、五箇山豆腐などが入っていて味付けはサッパリ醤油味。
熊肉は硬めで嫌な臭みまでは感じませんが、「山肉」だなっ!・・・と感じる味。(当たり前か)
ガシガシ噛み締めて、肉の味を引き出すようにして食べます。

こちらは、意外とチャレンジャーな妻殿が注文した「はくびしん鍋」(1,500円)
ハクビシンって外来種なのか固有種なのか、意見が分かれているそうですね。
大きな獣ではないですし、他の店ではなかなかお目にかかれないでしょうねぇ。
具材の構成は「くま鍋」と同じです。
肉質は熊より脂身が少なくて、やはり「山肉だな」って感じの味。
熊肉と食べ比べると確かに味が異なるのですが、それを言葉で説明するのは難しいですね。
是非、機会があれば食べ比べてみてください(笑)
こちらの店の料理はジビエ料理に分類しても良いのでしょうけど、そんな洒落たものではなく、もっと素朴な日本の「山肉」の「マタギ料理」ですね。
外が涼しくなってくるこんな季節に食べると、体がよく温まります。
この後、300円追加して雑炊を作ってもらうこともできたのですが、時間がなくなってしまって断念したのが心残りです。

帰りがけに奥にあった小上がり席を覗いて見ると、熊の皮が敷いてありました!
店主が仕留めた熊ですかね!?
こんな爪で引っ掻かれたら、そりゃあ大怪我しますよね。
大昔からこのような「山肉」は、秘境なんて呼ばれる山村では貴重なタンパク源だったことでしょう。
合掌造り集落の見学の後に、こんなマタギ料理でランチしたら、昔の暮らしが余計に偲ばれてくるでしょう。
「くまトロ」は特にオススメ!!


【味処 高千代】(たかちよ)

■所在地    
■営業時間   
■定休日    原則年中無休
■駐車場    あり



 

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