多摩ぐるぐる

東京都下『多摩地域』を中心に「食べ歩き(ランチ&ディナー)」「ドライブ」「旅行」「日々のあれこれ」を綴るブログ。

『竹風堂』の栗おこわ@“北斎と栗の街”小布施食べ歩きの1


長野市の北東、千曲川の右岸に位置する小布施町は、古くから船運の要所にして北信地方の商業の中心地。
晩年の葛飾北斎もこの街に幾度か滞在し、豪商・高井鴻山の援助を得ることで、江戸では成しきれなかった自由な創作活動に没頭したとか。

また千曲川の氾濫原であることもあって、土地が肥沃でや果物の栽培なども盛ん。
特に栗は徳川将軍家への献上品とされていた程で、小林一茶は小布施の情景を『拾われぬ 栗の見事よ大きさよ』と詠んだ程。
 大きくて味の良い小布施の栗で作った栗菓子は今も名高く、県内各所で長野県の銘菓として販売されています。


小布施の中心街へは、上信越自動車道小布施スマートインターチェンジから車で10分弱。

町営駐車場に車を停めれば、主な観光スポットはほぼ徒歩圏内に入るコンパクトな街です。
国道403号線沿いには、再現されたものを含めて、江戸期の繁栄ぶりを彷彿とさせるような建物が点在しており、今はお土産屋や、

菓子店となっている建物の間を、観光客が行き来しています。


小布施には栗菓子栗おこわを販売する有名店が三つあって、いずれも屋号に“堂”がつくことから「小布施三堂」と呼ばれているそうですが、そのうちの一つ「竹風堂」さんに立ち寄って見ました。

竹風堂さんの建物は、レトロな和風の二階建て。
駐車場は建物の裏手にあって、買い物をすると駐車料金の割引があります。

大きなガラス戸から中の様子が伺えるようになっていて、入りやすい造りです。
どうやら一階部分は栗菓子の販売スペースのようですね。
栗かの子や栗羊羹、現代風に栗の入ったパイなどの商品がたくさんあり。
竹風堂さんで扱うお菓子やおこわには、小布施産の栗を中心に国内産の優良栗のみが使用されています。
外国産の栗は一切使わないのがこの店のこだわり。
栗菓子ならプチ高級感もありますし、旅行土産にはピッタリでしょう。

階段を上がって二階部分は食事処。
小布施に来たからには、名物の「栗おこわ」は食べて帰りたいところです。

新栗の出回る秋の行楽シーズンには、一階部分で整理券をもらって順番待ちとなるようですが、さすがに12月の半ばともなるとそれ程の混雑でもなく、すんなり席に案内してくれました。
運良く案内された窓側の席から外を見ると、栗の木越しに「小布施堂」や「枡一酒造」さんの建物が眺められます。
瓦葺きの商家や蔵が並ぶ街並みには風情があって、悪くない眺めです。
注文したのは「山家定食」(1,890円)

割り箸の包み紙を広げると、ほうほう、今では小布施全体の名物にもなっている「栗おこわ」は、竹風堂さんがルーツなんですね。

その「栗おこわ」は、竹皮で編んだ弁当箱に入っています。
おこわはモチモチで、味付けは薄味でさっぱり。
栗はふっくらしていて、やや甘めに味付けがしてあります。
お菓子屋さんの栗おこわですからね。
全体として上品な味付けで、誰もが満足できる栗おこわだと思います。

柔らかく煮込まれた「鱒の甘露煮」に、
「山菜の煮物」
「むかごのクルミゴマあえ」。
地元産のむかごのようですが、むかごにしては大きめでホックリしています。料理のビジュアルも素材の組み合わせもそつなくまとめられていて、山里の季節の味を堪能した気分になれます。
もっとも保存技術が上がっているので、栗おこわも栗菓子も、一年中味わえるようですが(笑)。
まぁ、そうは言っても、旬に近い時期に食べた方が気分は確実に上がります↑↑。

それに、その時の体調にもよりますが、長距離ドライブ途中のランチには、あまりガッツリしたものよりも、こんな胃腸に優しい和食系のものを食べたくなるんですよね。

ご馳走様でした。
満足です。


食後には、散歩がてら徒歩圏内にある「北斎館」へ。
ここには浮世絵ではなく、小布施で書かれたものを含めて葛飾北斎の肉筆画が多数展示されています。
小布施の旧家などに残っていた絵を、小布施町が積極的に買い取ったり、貸し出しを受けるなどすることで、海外のコレクター等に買い取られて散逸してしまうのを防いだのだそうです。
なかなか大変だったでしょうけど、今ではそれが小布施のアイデンティティとなっているのですから、先見の明ありですね。

華やかな色彩でデフォルメされた北斎らしい構図の浮世絵とは異なった、また別の画風の肉筆画には一見の価値あり!
何だか地味すぎる絵や、逆に流石のデッサン力を見せる細密画、滑稽な絵柄や怖い絵柄と多種多彩。
偉大な絵師がどこを目指していたのか?凡人には解らなくなってしまいますが、北斎はあの浮世絵で自身の絵が完成されたとは思っていなかったのですね。
齢90を数えた最晩年には、
「天我をして五年の命を保たしめば 真正の画工となるを得(う)べし」
と嘆いたとか。
奥が深いと言うか、その生き方は勉強になります。帰りがけに見かけた、赤い実をつけたグミ(?)の木。
小布施には、絵になるスポットと、グルメなスボットがいい具合に点在しています。


【竹風堂 小布施本店】(ちくふうどう おぶせほんてん)

■所在地   長野県上高井郡小布施町973
■営業時間  10:00~19:00(冬季18:00)
■定休日   元日ほか年2日不定休
■駐車場   あり


竹風堂 小布施本店和菓子 / 小布施駅

昼総合点★★★☆☆ 3.5

 

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