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割烹 川波@武蔵五日市〜独眼竜も味わった!?秋川の献上鮎



多摩川流域の鮎といえば、かつては徳川将軍家にも献上され、御用鮎とか献上鮎などと呼ばれた特産品。
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その後、高度経済成長期の水質悪化や、鮎の遡上には障害となる堰の設置により、食用にできるような天然鮎は激減。
とても特産品とは言えないような状況になりました。

しかし、ここ数年は、取水堰などへの魚道設置や、下水道の整備による水質改善により、鮎の遡上数が増えてきているそうです。

魚道があっても堰を越えられない多くの鮎に対しては、もういっその事、網で掬ってしまって上流の秋川などに運んで放流してしまおうという、手のかかった実験も始まったとのこと。
それで漁獲量が上がるようであれば、地元漁協などに実験を引き継いでいくそうで、今後、多摩川の鮎も漁獲高が増えていくのかもしれません。
楽しみです。


さて、大悲願寺で白萩のお花見をした後は、独眼竜・伊達政宗公も秋川の鮎漁を楽しんだという故事にあやかり、
鮎を求めてあきる野市内の【割烹 川波】さんへ。
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秋川橋河川公園のすぐ横にある、川魚会席をメインとする割烹で、特に夏から10月までは鮎料理、冬はいのしし鍋やすっぽん鍋が味わえるお店です。
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アクセス

店の所在地は、東京都あきる野市留原。

最寄駅は、JR五日市線の終点、武蔵五日市駅
駅からは、秋川橋のバーベキューランドを目標にして徒歩10分ほどと、水遊びもできる綺麗な川沿いにあるにしては、なかなか便利な立地。
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遠くに、鮎釣りをしている人の姿も見えますね。
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なら、五日市街道を西へ向かい、駅を通り越して東町交差点を右折。
秋川街道を、ぐるっと下に潜るように川にむけて下がっていき、秋川を秋川橋で渡ってすぐ右折。
バーベキューランド入り口を通り過ぎた先になります。

駐車場は、店の手前に数台分用意されているので、車で行くのも便利。
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外観と店内の様子

お店の前に立つと、藁葺き屋根の立派な門が目を引きます。
素晴らしく風情がありますね。
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割烹の入り口は門をくぐって左手。
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建物に入ってすぐに囲炉裏があって、行楽シーズンのピーク時にはここが待合席になるのでしょう。
正面の襖の向こうは、宴会もできる大広間になっているようです。
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右手には、川側に向けて大きくガラス窓をとった小上がり席が2卓が見えます。
垣根越しに秋川を眺められますので、気分良く食事ができそうです。
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今回は、事前に「鮎づくし会席」を予約しておいたので、二面ガラス張りでさらに開放感のある角部屋を個室として使わせてもらえました。
リッチな気分です(喜)
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メニューと料理

「鮎づくし会席」(※要予約)のお品書きがこちら。
店のウェブサイトによると、「川釣りの「あゆ」にこだわり、秋川のコケを食んで育った鮎 をお客様に提供しております。」とのこと。
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お値段的には、一人8,000円にサービス料5%+消費税ですから、9.000円を越えます。
かなり贅沢なランチではありますが、鮎を求めて北関東や新潟の簗場まで行くと別途交通費もかかりますからね。
それに、利根川辺りの鮎料理店に行っても、天然鮎を食べられる店はそう多くはありません。

簗漁をやっているわけでもなく、それほど安定して入荷できているとも思えない秋川の天然鮎が味わえるのですから、リーズナブルといえるかもしれません。
兎に角、一度は食べてみる価値があると思います。

さて、運転があるので食前酒の梅酒を梅ジュースに替えてもらったりいていると、準備ができたようです。

まずは前菜の、 鮎姿寿司鮎うるか
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鮎姿寿司は、小ぶりな鮎を使っていますが、柔らかくて酢飯とよく合う上品な味です。
盛り付けも綺麗で、さすが割烹の料理。
簗場で食べる鮎料理とは一味違います。
(炭火でガンガン塩焼きにしている簗場の鮎も、野趣に溢れていて好きですけど)
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「うるか」とは、内臓の塩辛ですね。
ここの「うるか」は、塩っ辛くてパンチのある味。
焼酎かご飯が欲しくなります。
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続いて「揚げ物」「火どり鮎と木の芽の吸い物」
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揚げ物の鮎は、背開きにして擦り下ろしたジャガイモを詰めてから揚げてあります。
火どり鮎とは、煮出しても臭みが出ないように火で炙った鮎のことだそうです。
こちらの鮎も、全て頭から残さずに食べられます。

次は、本命とも言える「鮎の造り」
この時期の鮎は、もう大きくなっているので、背骨ごと輪切りにする「背越し」にはせず、刺身になっています。
嬉しいことに、白子が付いてきました。
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澄んだ水のように、さっぱりとして淡白な味。
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醤油ではなく、蓼酢でいただきます。

スイカに似た鮎独特の香りは薄かったかな。
そう言えば、利根川辺りでも、餌となる川苔が減って、鮎の香りが薄くなってきているなんて話も聞きました。
鮎の味に関しては個体差もあるでしょうし、香りの強い弱いについての因果関係も不確かなようではありますが、ちょっと心配になります。

それでも臭みなんかはなく、嬉しい季節の新鮮なご馳走です。

その次は、不動の四番バッター、「鮎の塩焼き」「鮎田」
この時期、雌の鮎は卵を持った「落ち鮎」になっているはずです。
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ただ、こちらの店では釣り師から川釣りの鮎を買い取っているため、釣られた時期や場所、その他個体差によって雌ではあっても卵が入っているかは確約できないとのこと。
事前に申し訳なさそうに、仲居さんから説明がありました。
天然物ですからね。そりゃあ、そうでしょうと了解しました(笑)

「多分、田楽の方には卵が詰まっているはず」との料理長の予想通り、片方は立派な「落ち鮎」でした♪
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塩焼きの方には卵はありませんでしたが、白い身も食べたいので十分満足です。

その後、「煮物」「蒸し物」「酢の物」と、丁寧に調理された鮎料理が続きますが、そろそろ満腹気味。
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締めは、「鮎炊き込みご飯」
炊き込みご飯は、実は初めてです。
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ご飯の中にも炊き込んでありますが、上の鮎を解して、さらに混ぜ込んで食べると大変美味。
いい香りがします。
こちらの鮎も小ぶりなので、骨から頭から食べてしまえます。
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ごちそうさまでした。
小ぶりな鮎がメインながら、鮎を10匹以上使った鮎会席、堪能しました。
前々から妻殿が食べてみたいと言っていた「落ち鮎」を味わえましたし、満足です。

それにしても、一人前で10匹以上使う鮎会席を、数が増えてきたからといっても、秋川の天然鮎だけで賄うのは難しいんじゃないかと、それとなく店の方に聞いてみると、やはり利根川など他の川で釣られた鮎の買い入れもあるそうです。
どの料理にどの川の鮎が使われているかを区別するのは難しいとのこと。

そうですよね。
でも100%ではないにしても、秋川の鮎にこだわってくれている割烹・料理店を私は他に知りませんので、十分納得しています。

鮎は海から遡上するのですから、多摩川下流域から水質の改善が進むんで、味の良い鮎の漁獲量がもっと増えていくと良いですね。


店を出て、駐車場の脇から河原の方へ下りてみると、川波さんが出店している手打ち蕎麦の店がありました。
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3月中旬から10月末までの季節限定営業。
秋川の河原に向けて眺めの良い、開放感のある海の家のような造り。

こちらは予約など必要ありませんので、ドライブついでにふらっと寄って、蕎麦と川魚の塩焼きなんかでランチにするのも楽しそうです。
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河原を散歩してみると、誰が管理しているのかダリアの花が見頃になっていました。
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圏央道のあきる野インターからは、車で20分程度しかかかりません。
東京の奥座敷で、こんなグルメなドライブは如何でしょうか。


【割烹 川波】かっほう かわなみ

▪️所在地    東京都あきる野市留原785
▪️最寄駅    JR五日市線武蔵五日市駅  下車徒歩9分
▪️営業時間   11:30〜21:30 (18:00以降は要予約)
▪️定休日    木曜日(祝日は営業)
▪️駐車場    あり
▪️Web-Site   http://www.kappou-kawanami.com/index.html



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