神話の時代からこの地に湧く日本三古湯の一つで、四国を代表する温泉地である道後温泉。
この温泉に入らなければ、たぶん愛媛を旅行してきたとは認めてもらえないでしょう!?
道後温泉は、泉質は勿論のこと、夏目漱石の『坊ちゃん』にも登場するなどした知名度と、松山市中心部から市電で乗り付けられる交通の便利さ、それにこの道後温泉本館の佇まいの素晴らしさが人気の理由といえるでしょう。
ただ、人気の温泉地だけあって、行楽期には早めに予約をしておかないと宿が取りづらくなりますし、道後温泉本館周辺の旅館は全体的に宿泊費が高め。
飛行機で1時間半とは言っても、松山はそう頻繁に来れる土地でもありません。
せっかく行ったのに、中途半端に妥協してガッカリして帰るのも癪に障ります。
それならいっその事、「道後温泉で一二を争うような宿に泊まってやろう!」と考えて予約したのが、
『大和屋別荘』さん。
道後温泉本館の北側、高層ホテルの大和屋本店の裏側にある、部屋数19室ほどの純和風旅館です。
玄関先で車を預けると、京都の老舗旅館のような佇まいのこじんまりとした玄関に招き入れられます。
なかなか上品で趣がありますね。
素晴らしく立派な庭石を据えた中庭を囲むように・・・
ロビーが配置されていています。
確か、夜はラウンジ的な利用もできるらしい「談話室」もありますが、利用する機会は限定されそうですね。
何せ各部屋のお風呂に道後温泉のお湯をひいているような高級旅館ですから、家族での宿泊ならお部屋の中にいるのが一番落ち着きます。
「大和屋別荘」さんには、露天風呂付きの和風スイートルームもありますが、予約できたのは一番スタンダードな和室の「橘」。
もっと高い部屋は全て埋まっていました。大和屋別荘、恐るべし。
それでも、露天風呂ではないものの・・・
檜の内風呂には、道後温泉本館と同じお湯が引かれていて、蛇口をひねれば掛け流し状態(喜)
これはかなり贅沢な状況です。(でも温泉の無駄遣いは慎みます!)
勿論、露天風呂付の大浴場もあります。
それほど大きい浴室ではないのですが、部屋のお風呂に入る人が多いようで、混雑することはなさそうです。
脱衣所の前には無料の生ビールサーバーが置いてあったりして、サービスは満点。
ひとつ、こちらのお部屋には妙に凝ったところがあって、トイレの手洗いが手水鉢になっています。
すぐ横が洗面所ですから、無理に使う必要はないんですけどね(笑)
トイレの壁にも、外から開けづらくはなっているものの、障子戸がはめ込んであります。
和風の高級感を出そうとしている意気込みは買いますけど、使い勝手としては??かな。
でも、初めて見る外国人や子供たちは喜ぶでしょうね。
食事は、夕・朝とも部屋食です。
夕食は、地酒を飲みながら
「八寸」から
「惋」は鱧真薯
鯛・鰆・鮪の「お造り」
穴子と牛蒡の「炊き合わせ」
「焼き物」の朴葉焼き
「蒸し物」として甘鯛の道明寺蒸し・・・と続きます。
ビックリするような高級食材までは出てきませんが、高級旅館らしい、瀬戸内海の海の幸を味わえる季節感と彩のある丁寧な料理で、十分満足できました。
翌日の朝食はこんな感じ。
焼き魚は瀬戸内らしい魚であればもっと良かったですけど、朝食としては合格点でしょう。
部屋食なので、ゆったりと食事ができます。
宿泊中、もし散歩に出たいというなら、宿の裏手の階段を降りて・・・
坂道を下って行けば「椿の湯」の前に出ますから・・・
そこから「ハイカラ通り」は、もうすぐそこ。
お土産探しなど、湯の町散歩の拠点としても便利な宿です。
宿泊費は少々高くつきますが、道後温泉本館から遠くなくて、お部屋で思う存分温泉に浸かれるのは大きなメリット。
華やかな雰囲気のホテルが好きな人には向かないかもしれませんが、旅館では他の宿泊客を気にすることもなく、静かに過ごしたいという人には、落ち着いていて良い宿だと思います。
【大和屋別荘】やまとやべっそう
▪️所在地 愛媛県松山市道後鷺谷町2-27
▪️Web-site http://www.yamatoyabesso.com/
▪️予約サイト
【じゃらん】で大和屋別荘を見る
【一休】で大和屋別荘を見る