こんなにも本格的な蕎麦屋だったのかと、つい先日まで気がつかなかった西武新宿線田無駅北口の「さらしな総本店田無店」さん。
「“さらしな総本店”と言う店名なんだから、一度は「更科蕎麦」を食べてみなきゃね!」
ってことで、再訪問です。
ガラスの向こうでは、今日も職人さんが軽快な音を立てながら蕎麦打ち中。
店内に流れる心地よいジャズのリズムと妙にマッチしていました。
セッション中なのか?(笑)
和風の小洒落た空間は、居心地が良好。
お目当のさらしな蕎麦を「天もり」(1,740円)でいただきました。
“さらしな”とは、蕎麦の実の中心部分の粉だけで打った贅沢蕎麦。
半分透き通るように白く輝いています。
1,740円という値段は安くはありませんが、海老天はプチリッチに2本入り。
高いのではなくて、値段に見合った贅沢な食事ってことですね。
たまにはいいでしょう。
伸びる様子もなくプルプルとした白い蕎麦は、さらしなだけあってアッサリした味わい。
蕎麦汁にたっぶりとつけて、よく噛んで味わってみました。
ほのかな甘みを楽しむような上品な味の蕎麦ですから、蕎麦特有の香りとか風味には乏しくて、単品だと何だかちょっと物足りないと言うか、寂しいと言うか。
「さらしな蕎麦」ってのは、懐石料理の最後とか、酒と肴を十分に堪能した後とか、とにかくサッパリとそれまでの料理の余韻を楽しみつつ締めたい時に、きっと一番美味しく味わえる食べ物なのでしょう。
あっ、でもこれはこれで美味しかったですよ。
ごちそうさまです。
また別の日、再びさらしな総本店へ。
「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通り、10月も半ばを過ぎ、夜の気温もグッと下がってくると「真牡蠣」が美味しくなるシーズン。
そしてまた、新そばのシーズンでもあります。
そうとなれば・・・
季節限定、温かい「牡蠣天そば」(1,560円)を注文せざるを得ないでしょう!
牡蠣蕎麦は、冬のシーズンに一度は食べておきたい蕎麦ですね。
大きめの牡蠣天が3つ載っていました。
「かけそば」にしてしまうと、せっかくの新蕎麦の香りは分かりづらくなりますが、冷えてくるとやはり温かい蕎麦を食べたくなります。
ここの牡蠣天は衣が厚め。
ほぐれた衣が汁に残って、最後の方は「たぬきそば」的な味わいになります。
これもまた秋のご馳走。
体が温まりました。
ここは来るたびに、ご馳走を食べた気分に浸れる蕎麦屋なのです。
【さらしな総本店 田無店】
▪️所在地 東京都西東京市田無町4-3-17
▪️最寄り駅 西武新宿線田無駅 北口徒歩1分
▪️営業時間 11:00~15:30 17:00~21:00(L.020:45)
▪️定休日 水曜日
▪️駐車場 あり