急行も停まらないローカル駅ながら、周辺に魅力のある飲食店が散在する西武新宿線の 武蔵関駅。
十割蕎麦の「にはち」さんに向かう道の手前に、小さいながら絶品の無化調ラーメン🍜を提供するお店がオープンしていました。
「ラーメン屋ジョン」さんです。
都内の有名店で修行を積み、満を持して独立開業したというラーメン店です。
🌀アクセス
ラーメン屋ジョンさんの所在地は、練馬区関町北4丁目。
最寄駅は、西武新宿線の武蔵関駅。
高田馬場駅からは、急行に乗って二つ目の上石神井駅でおり、各駅停車に乗り換えて一つ目の駅。
西武新宿線もこの駅までが23区内となります。
再開発なんぞされそうな気配もない北口側に降り、昔ながらの商店街を右手に歩いて1〜2分程のところにあります。
駅直近の小さなお店ですから、専用の駐車場はありませんが、周囲にコインパーキングはあります。
ただ、この周辺の道は整ってはいても、細い道が多いので初めて来ると迷いやすいかもしれません。
🌀外観と店内の様子
外観は、年季の入った外壁が青い木造モルタル二階建ての一軒家。
オシャレな建物ではないですね(笑)
居酒屋の後にでも居抜きで入ったのかな?
でもラーメンなんて澄ました格好で食べるものじゃないですから、外観なんて問題にはなりません。
店内に入ると、細面の人柄が良さそうな男性が「いらっしゃいませぇ」と、とても明るく気持ちの良い声で迎えてくれます。
・・・この最初の挨拶って、ちょっとしたことだけれども大事ですよね。
過剰にへりくだってもらう必要なんて決してないけれど、碌に挨拶すらできずに不機嫌そうに腕を組んで客を迎えるような店に入ってしまったら気分が悪くなって、ちょっとくらい味が良いくらいじゃとても割に合いません。
「気に入らなけりゃ、すぐ帰ればいいじゃないか」って話もありますが、そこに行くまで無駄に浪費した時間分だけ、こちらは大損です。
そんな訳で、入店して店主の声を二言三言声を聞いただけで、もうこの店のファンになりかけました☺️
この店名の通りの店主のジョンさん、イントネーションと言い回しが少々独特だったのですが、どうやらベトナム🇻🇳出身の方のようです。
ジョンさんのほうが、我々日本人独特の美徳だと思い込んでいる「お・も・て・な・し」の心を、多く持ち合わせているように感じてしまいます。
外観から予想したよりずっと清潔感のある店内には、厨房の前にカウンター席があるのみ。
真ん中の厨房出入り口を挟んで左右に4つづつ、計わずか8席。
小さなお店です。
18時の開店時間直後の訪問で先客は1人でしたが、時間とともに満席にはならない程度に後客が次々やってくるような混み具合でした。
客層は、仕事帰りのサラリーマン風や商店街や近所から来た常連さんが多いかな。
静かにラーメンを味わえる雰囲気です。
注文は食券を購入するスタイル。
階段の上り口に隠れるように置いてある券売機をみると・・・
通常メニューは、醤油ラーメンと塩ラーメン、それに煮干しラーメンがあって、それぞれトッピングを選ぶような構成。
麺を「中盛」、「大盛」にできるのは塩と醤油のみで、煮干しラーメンの麺を増やしたければ「味付き替え玉」を選ぶしかないという、何か深いこだわりがあるようです。
私は小食な方(カロリー制限中))なので、大盛りを試してその理由を確かめることはできませんが(泣)
さて、この日はさっぱり味のものを食べたい気分だったのと、初訪問なのでどんなトッピングなのか見てみたかったので、
「特製塩ラーメン ジョン」(970円)を注文。
待つこと数分で配膳されたラーメンは、なかなかに豪華なビジュアルです。
表面に軽く油が浮いている澄んだ色のスープに、
トッピングのチャーシューは、低温調理されたレアな豚ロースと鶏胸肉、それに豚バラと三種類も載っています。
しっとり柔らかくて旨味の詰まったレアチャーシューも今風で美味いし、脂身が主張するバラチャーシューもナカナカ。
味に変化が付いて、口が飽きないのが良いですね。
そのほかに煮卵、シナチク、三つ葉。
近頃はどこの店に行っても、味玉は失敗することなく半熟に茹でられていることに関心させられます(喜)
透明感のあるスープに三つ葉が載っている様と、長ネギの切り方とそのちらし具合を見ると、外観はベトナムのフォーを彷彿とさせますね。
塩スープを飲んでみると、鳥主体で魚介系をプラスしたという出汁に、塩味がキツすぎない優しい味つけがしてあって、これは大変美味しい。
麺は中細のストレート麺。
突出した特徴はないけれど、旨味も感じるし、スープとの絡みも良いものです。
ツンケンしたところのない、無化調の優しいスープが私の好みであることもあって大満足♫
良いラーメン店に出会えました。
これなら他のラーメンも食べざるを得ないと、日を改めて再訪。
今度も18時の開店時間すぐの訪問で、先客は2組。
今度は醤油スープを食べてみようと、「特製醤油ラーメン ジョン」( 970円)を選択。
値段は高いけれど、やはり「特製」はトッピングが豪華で食欲tがそそられます。
醤油スープはやはり油が薄く浮いていて、醤油が足された分、コクが増したような味。
前回来た時に厨房を眺めていたら、スープの種類ごとに麺も変えているようにも見えたのですが、どうやら気のせいだったようです。
塩と醤油を比べると、味は 甲乙つけがたいですね。
私的にはその時の気分次第で選ぶことになりそうですが、どちらを選んでもきっと満足できるでしょう。
さらに日を改めて、残った煮干しラーメンを味わいたくて再再訪。
この日も夜の開店時間すぐにいったのですが、既に空き席は2席のみ。
すぐ後にやってきた近所の常連さんらしき3人組は席につけず、また後で出直してくるようです。
ジョンさんが申し訳なさそうに小声で謝っていましたが、この短期間のうちにも人気がでて、お客が増えてきているように感じます。
3種のチャーシューが贅沢なのは同じですが、刻み玉ねぎが真ん中にトッピングされ、板海苔が岩海苔に代わっています。
スープからは煮干しの上品な香り。
玉ねぎがスープに甘みを足しています。
刻み玉ねぎだけ見ると八王子ラーメンのようですけど、こちらは醤油も油も濃くないし、スープが煮干し主体。
煮干しが主張しすぎて喉に引っかかるように感じるスープは苦手なのですが、ここの煮干しスープの味わいなら許容範囲内。
こちらのラーメンも美味しゅうございました。
気持ちのよい接客と、優しい味付けの無化調ラーメン。
取り急ぎ3回は来る価値のあるお店だと思います。
これでこのスープ専用の自家製麺でも用意してくれたら、とんでもない名店になりそうな気もしますが、値段が跳ね上がるくらいなら今のままでも十分かな。
あと私が心配なのは、人気がですぎて行列店になってしまうことと、大きな店にするために都心に移転してしまうことですね。
他に支店ができてもいいですけど、是非この小さな街でこの味のまま、行列のない程度の混み具合で末永く営業を続けて頂きたいものです。
【ラーメン屋ジョン】
■所在地 東京都練馬区関町北4-1-7
■営業時間 11:30~14:30 18:00~22:00(売り切れ次第終了)
■定休日 無休
■最寄駅 西武新宿線武蔵関駅 北口下車徒歩1分
■駐車場 なし(周辺にコインパーキングあり)