山梨県の甲府市内、車なら甲府駅からそう遠くない場所にある湯村温泉郷。
甲府周辺出没時には、そこの湯村ホテルB&Bさんを朝食付きの宿泊プランでしばしば利用させてもらっています。
朝食バイキングが美味しかったり、料金がビジネスホテル並みでお値打ちだったりといったホテル自体の魅力に加えてもう一つ、ホテル向かいの「お食事割烹 花月」さんという食事処で、大満足の郷土料理と海の幸を味わえるからだったりしたのです。
この日も夕方に多摩の自宅を出発し、湯村温泉に着いたのは20時過ぎ。
ここの温泉街は夜も少し遅くなると、飲食店はほとんど閉まってしまい賑やかさはゼロ。
そんな中、車を駐車場に入れ、いつものように「花月」さんの店の前まで来ると、営業はしているのですが何か様子が違います(??)
可愛らしいデザインの青い壁が出来ていて、雰囲気はよくなっているのですが、看板には花月ではなく、なんと「酒房 ごっちょ」と書かれています。えっ!? 花月さん、閉店しちゃったの??
大ショックです(号泣)
店頭のボードをみると、ほうとうや馬刺し、その他食事メニューもあると書いてあったので、中に入ってみることにしました。
だって、他の店はもうみんな閉まってるんだもの(泣)
店内は純日本風だったものが、洒落たアジアンテイストの内装になってます。
席の配置は、以前と同じかな。
「花月」だった頃に魚が泳いでいた水槽は、兜飾りの置かれた小物棚になってました。
この日の先客は、常連さんらしき1組のみ。
メニューを見ると、とりもつなどの郷土料理はあるし、定食系の食事メニューも今まで通り揃っています。
・・・ただ、鮮魚系のメニューがなくなり、その他の料理の数も圧倒的に少なくなってしまいました。
あぁ、もうパタパタとエラが動いていた活アジの刺身も、美味しい刺身盛り合わせも、ここでは食べれないのですね…..。
嘆いてばかりでも仕方ないので、種類が減ってしまった郷土料理の中からとりもつを注文。
うん、美味いね。
ビールによく合います。
食事は「豚生姜焼き定食」と・・・
「銀ダラ粕漬け定食」を注文。
えぇ、味は悪くないです。
夕食を食べるという目的は果たせました。
ただ、昔の定食にあった感動的な満足感はなくなってしまいました。
ネットを検索すると、理由は分かりませんが、元花月の女将さんが二リューアルオープンされたお店なのだとか。
思えば花月さんは、海なし県の山梨にいるのに、新鮮な刺身定食や、春には東京もんには格安としか思えない山菜天婦羅、馬刺し・鹿刺しなどの郷土料理が食べられるのに、某巨大飲食店サイトでは驚くほどの低評価しかされていない(お陰でいつ行っても待たずに座れる)、私に取っては夢のような桃源郷、あるいは心のオアシスのようなお店でした。
考えてみれば、そんな奇跡的な店が、いつまでもそこにあるはずがなかったんですね。
花月さんは、春の霞のように消えて行ってしまいました。
・・・それでも、どこの飲食店も夜早くに閉店してしまうこの温泉街にあって、遅くまで営業していてくれてる「ごっちょ」さんはとっても貴重な存在。
徐々にでも、料理の種類とボリュームが増えていってくれると嬉しいなぁ。
【酒房 ごっちょ】
■所在地 甲府市湯村3-2-25
■営業時間 17:00-23:00
■定休日 木曜日
■駐車場 有り