日本海に沈む夕陽が美しい山形県の湯野浜温泉。
庄内地方を旅行する時には、ほぼ定宿にしている素敵な温泉地です。
砂浜から北を望めば、秋田との県境にそびえる名峰、鳥海山が遠くにそびえ・・・
・・・るはずなんですけど、この日は霞んでよく見えませんね。
その鳥海山から湧き出る豊かな伏流水は、中腹で元滝伏流水などの涼しやかな景勝地を
生み出したり、
海に流れ込んで岩牡蠣などの海産物を育んだりしているのです。
ところで酒田市など庄内地方では、ラーメンはアゴ(飛び魚)出汁のサッパリ醤油スープのものが
好まれているようです。
三日月とか満月とか新月とか、なぜか月の名前がつくラーメンの名店が多くあるのですが、
こちら鳥海山麓の日本海を望む景勝地「十六羅漢岩」にも、アゴ出しラーメンの人気店が
あります。
十六羅漢岩の駐車場内にある「サンセット十六羅漢」さんです。
観光地の広大な駐車場ですので、車は楽に停められます。
建物の中に入ると手前にお土産コーナーがあり、その奥が飲食スペース。
道の駅と同じような造りになっています。
飲食スペースにはカウンター席が並んでいて、至って気軽に入れる雰囲気。
天井が高くて清潔感があり、海が見える窓側が特等席なのですが、この日は残念ながらほぼ満席。
やっと端っこに、二人分の席を見つけて座ることができました。
旅行ガイドにも良く掲載されていることもあって、人気店ですね。
注文は食券方式。
メニューは「とびうおラーメン」と、青さ海苔をトッピングした「夕日ラーメン」の二択。
初訪問ですし、オーソドックスに「とび魚ラーメン」を選択しました。
価格は650円と、リーズナブルなお値段設定。
お客さんが結構いたので、15分くらい待って配膳されましたよ。
トッピングは小さめチャーシュー2枚にメンマ、刻みネギとシンプルなもの。
スープの色は澄んだ飴色で、尖ったところの全くない魚介出汁主体の上品で淡麗な味わい。
麺は縮れた細麺で、上品なスープをよく吸い込みます。
個人的には、もう少しコシの強い麺が好きでなのですが、食べやすい
組み合わせであることは確か。
チャーシューは、ほんのオマケ程度の大きさ。
あくまで主役は淡麗スープと縮れ細麺。
水は鳥海山からの湧水を使っているそうですよ。
とんがった特徴がないところが特徴的なラーメン。
スープまで飲み切る頃には、ほんわかアゴ出汁のスープが体に染みてきます。
東京の唸るように旨味のあるラーメンと比べると、物足りなさは感じます。
でも朝昼晩いつだって、ふっと食べたくなる系のラーメン。
庄内が米どころでなかったら、このラーメンが主食になってたかも(笑)
うーん、やっぱり酒田市内にあるアゴ出汁ラーメンの別のお店にも、
いつか行脚してみたくなってきます。
満月さんだけは10年ほど前に行ったことがありますが、他にも名店が沢山あるようですから。
さて、ここ遊佐町は秋田県との県境の町。
国道沿いをドライブしていると、海を見おろせる駐車場にビーチパラソルとおばちゃんの姿が。
秋田県内を旅行した際に、しばしば見かけた風景に「もしや・・・」と思って近づいて見ると、
やはり、秋田名物「ババヘラアイス」でした。
これが見られるのは秋田県内だけかと思っていましたが、2kmほど越境して山形県内でも
売っていました(喜)
ババヘラアイスとは、文字通り「ババ」(ババァではない!親しみを込めて姐さんをそう呼ぶ)
が、「ヘラ」でアイスをコーンに盛り付けて売っいる露店のこと。
可愛らしくお花の形に作ってくれます。
味は昔ながらシャーベット風の懐かしい味で、口がサッパリするようなくどくない甘さ。
乳脂肪分の高い高級アイスではありませんが、クソ暑くて汗まみれになりがちな夏の日には、
こんなアイスの方が食べて美味く感じます。
イェ〜イ、海を見ながらババヘラアイス。旅情満点だぜぇ。
湯野浜温泉の旅館に戻れば、また晩ごはんにもご馳走が待っています。
食べ切れるかな?
・・・昨年はこんなドライブ旅行をしていました。
今年はもう8月も終わってしまいますが、来年はまた夏の日本海を見に行けますように。
【サンセット十六羅漢】
■所在地 山形県飽海郡遊佐町吹浦西楯7-30
■営業時間 10:00-17:00
■定休日 元日
■駐車場 有り
【ババヘラアイス】
主に秋田県内 夏季各所