所用を済ませて小金井市内の新小金井街道を走行中、
早めの夕食をとってから帰宅することにしました。
軽く蕎麦でも食べたい気分だったので、向かったのは以前から気になっていた
こちら「SOBA MASUMI」(ソバ マスミ)さん。
住宅街の中にある、手打ち蕎麦のお店です。
🌀アクセス
SOBA MASUMIさんの所在地は、小金井市貫井北町2丁目。
最寄駅は、JR中央線の武蔵小金井駅になりますが、北口から距離にして約1km、
歩くと15分くらいかかります。
車なら、学芸大学の北の端、新小金井街道から北大通りに曲がって約170mの位置。
マンションの一階に入居しているのですが、全く目立ちませ。
店があることを知らなければ、車で通りがかっても気がつかないんじゃないかな?
専用の駐車場もありませんが、手前の信号を北へ曲がると、保育園の前に
コインパーキングがありました。
30分100円と安めな料金設定なので、利用しやすいと思います。
🌀外観と店内の様子
駅からは少々距離があるので、周辺はマンションや戸建て住宅が並ぶ住宅街。
目の前の大きな煙突の下には、くたびれた建物ながら銭湯が健在。
通行人も多くはない、静かな町の一角にあります。
お店は坂の途中に建つマンションの一階部分にあるのですが、
「そば」との幟が掲げられているものの、大きな看板もないので目立ちません。
ひっそり隠れ家的に営業しているかのような店構えです。
外壁には、蕎麦の実をそのまま挽き込んだ粉で打った「黒い蕎麦」を猛プッシュした
リーフレットが掲げられています。
入り口脇では、「本日の蕎麦」は常陸秋そばだと告知。
蕎麦に対する意気込みとこだわりが伝わってきますね。
店内に入ると、テーブル幅の広いL字カウンターがあって、そこに席が7〜8席。
それと壁際に四人がけのテーブル席が2つ。
L字カウンターの向こう端の奥にも、小さなテーブル席があるのかな?
時節柄、席数を間引いて営業しているようでした。
内装や調度品は、蕎麦屋と言うよりスタイリッシュなカフェのようでお洒落な雰囲気。
ご夫婦のように見えるお二人が迎えてくれました。
テキパキとして感じの良い女性がフロア担当、寡黙なご亭主がカウンター内で
調理に専念といった体制。
先客は、既に軽く一杯やっている1組のみ。
内装はシンプルながらセンスを感じるものだし、ガヤガヤと混雑もせず静かなので
居心地は大変良好です。
🌀メニューと料理
メニューを見ると、
つめたい蕎麦、あたたかい蕎麦ともに、品揃えは蕎麦好きが好みそうなものが色々。
こちらは二八なのかな?
鴨と海老天には力を入れているように見えます。
それと、「黒い蕎麦」は美味いぞ! と、プッシュしていた十割の太打ち田舎蕎麦。
そばつゆの追加、大盛り・少なめの設定など、客の要望に細かく応えてくれてます。
価格帯としては、やや高めの設定ではありますが、味で勝負の手打ち蕎麦店としては
平均的なところと言えるでしょう。
他に月替り蕎麦や季節限定の蕎麦、酒のつまみの一品料理やデザートまでありますね。
厨房は一人体制のようですが、研究熱心に頑張っているようです。
住宅街にあるお店ってことからか、持ち帰り蕎麦やそば茶の販売もありました。
ほうほう、丸抜きした蕎麦の実を、店内で石臼挽きで製粉して手打ちしてるんですか。
美味そうな気しかしてきませんね(喜)
さて、メニューが多彩なので迷いましたが、注文したのは初訪問時に頼みたくなる
「海老天もり蕎麦」(1,700円)
10分ほどで配膳されました。
丸い笊に盛られた蕎麦は、端正な細打ちでボリュームもソコソコ。
粗挽きの粉で打っているのか透明な粒々が転々と見られて、これは最高に美味そう。
天婦羅と共用のためか?大きめの蕎麦猪口に浸して食べると喉越しは上々。
汁の味は、なんとなく想像していたよりは辛くもないもの。
…..ただ、美味しいのは間違いないのですが、外見から期待したよりは蕎麦の風味が
弱かったような?
蕎麦の香りなんて繊細なものは、こちらの体調次第で感じ方も変わるでしょうから
はっきりとはしませんけどね。
そこで、薬味の山葵をチョイ載せして食べてみると、この摺りたてと思われる山葵の
味が鮮烈で、蕎麦とマッチしていて超うまい!
一方、天ぷらの方はやや小振り。
内容は海老天、ミョウガ、椎茸、人参に獅子唐。
食べてみると、ただ揚げたのではなく、ネタに下味をつけているのかな?
何かの旨味が感じられます。
特にミョウガとマッチしていて、旬を感じる結構なお味でした。
一応、その日は満足して帰ったのですが、何か納得がいかない気がしてきました。
あの蕎麦のビジュアルなら、もっと蕎麦に風味があるはず?
蕎麦粉にも十分なこだわりを持っているようだし。
・・・それとも、この店の本命は十割の田舎蕎麦だったのかな?
気になるのなら食べて確かめようってことで、後日再訪。
もう新そばの時期になっていました。
北海道産の蕎麦粉とのこと。
店内に入ると、休日の13時過ぎの訪問で先客はなし。
前回と同じくお二人で店を切り盛りしていて、ご亭主は黙々と調理に専念中。
前回と同じくカウンター席に座りました。
隣席との間には時節柄、簡易な仕切りパネルが置かれています。
この日の替わり蕎麦はボードの通り。
メニューが色々あるので、何度食べにきても食べ飽きることがなさそうです。
しょっちゅう通うにはお値段が高めではありますが、徒歩圏内にお住まいの方が
羨ましい。
注文したのは太打ち田舎蕎麦と、もう一度、二八(?)蕎麦の味を確かめたかったので、
「二色もり(もりと田舎のあいもり)」(1,480円)。
この日は笊ではなく、深皿に盛られて配膳されてきました。
二八蕎麦は前回と同じく端正な細切り。
十割の田舎蕎麦は色も黒く、比べると随分と太打ちの蕎麦になってます。
早速、田舎蕎麦を食べてみると、ゴワゴワとした食感で、長さは短め。
ワシワシと噛んで食べると、蕎麦の実の外側の部分を挽き混んであるので、
田舎っぽい香ばしいような味と香りがしてきます。
喉越しは良くありませんが、こういうガシガシ噛んで味わうタイプのお蕎麦も
私は好きです。
濃厚であったかい鴨つくね汁なんかに浸けて食べると、より美味しそうな気がします。
つけ汁は、前回と同じのような?少し辛いような?
天ぷらがないと、蕎麦猪口は普通サイズ。
こっちの蕎麦猪口の方が食べやすいですね。
比較として前回の味を思い出しながら、北海道産の新そばになったという二八蕎麦の
方を食べてみると・・・
あれっ?、蕎麦の風味があって凄く美味い!!
ほのかな香りが鼻をぬけます。
前回と同じく味の鮮烈な山葵が薬味で付いてきますが、余計なものを足すと折角の
蕎麦の味が隠れてしまうので勿体ない!
最後まで薬味は全く使わずに食べ切ってしまいました。
締めの蕎麦湯は、濃厚白濁タイプ。
ご馳走様、大変おいしかったです。
うーん?、この味の差は何なんでしょうね?
新そばの威力か?蕎麦の産地の違いなのか?
私の体調の違いって可能性もありますけどね(笑)
多分、田舎蕎麦の方は、いつ食べても味にそう違いはないのでしょうけど、
二八の方は、時期によってちょっとづつ違う風味が味わえるのかもしれません。
駅前ではなく、専用の駐車場もないので、徒歩圏内のお客がターゲットのお店。
近隣には学芸大学や私立高校がありますが、学生は新小金井街道沿いのラーメン屋に
行くんじゃないかな?
そんな立地でもあるので、私に取っては静かに美味い蕎麦を食べることのできる
隠れ家的良店なのです。
【SOBA MASUMI】(ソバ マスミ)
■所在地 小金井市 貫井北町 2-15-11
■営業時間 12:00-14:00 18:00-22:00
■定休日 月曜日
■最寄駅 JR中央線 武蔵小金井駅 下車徒歩15分
■駐車場 なし(近くにコインパーキングあり)