まだコロナ規制が解除とならない頃の週末の夕方。
夕食をとりに訪れた先は、羽村市内にあって重厚な石組みの外壁が高級感を醸し出す、
レストラン『コーラル』。
以前、産業道路を車で通りがかった際に見かけ、その素敵な外観に興味をひかれたのですが、西多摩エリア在住の知人達に評判をリサーチしてみると、存在は知っていたものの誰も行ったことがなかったという、個人的に謎なレストラン。
何やら怖さも感じたので、そのまま未訪問となっていました。
いや、こんな趣のある店構えのレストランが近くにあったら、誰か行って「高かった」とか「美味かった」とか「不味かった」とか、何か少しは評判をたてるもんじゃないのかい??
🌀アクセス
レストラン コーラルの所在地は、羽村市富士見平二丁目。
最寄り駅は、JR青梅線 羽村駅で、駅から歩くと時間にして11分ほど、距離にすると約850m程の位置にあります。
車で行くなら、上下4車線あり、中央分離帯もある幅の広い産業道路の上り線側に面しているので、羽村街道交差点と、羽村駅前中央通りとの交差点の間にある、名無しの交差点を東側に曲がると、すぐ駐車場の入り口に出ることができます。
駐車場は、10台分くらいの広さがあって停めやすい。
駅からは中途半端な距離があるので、車で行くのが便利な立地のレストランです。
🌀外観と店内の様子
流石に建物全体が石造りではありませんが、一階正面部分の外壁が石張りの、意匠に凝ったデザインとなっているので、外観には高級感があります。
ちょっと気合を入れていく高級レストランのようにも見えるので、ビビって入るのに躊躇してしまいそうですが、入り口脇に置かれたオススメメニューのボードを見れば、大体の価格帯がわかって、中の様子を想像することができます。
それによると、限定のセットメニューが2,530円と1,950円。
・・・勿論、ファミレスより高めの価格帯ではありますが、回れ右して逃げ帰るほどではないので一安心です。
扉を開けて店内に入ると、正面には大きな花が飾られ、洒落たグラスが並べられた飾り棚が仕切り壁のようになっていました。
なかなかの高級感があります。
照明は暗めで、室内音楽は控えめな音量のジャズ。
並んだテーブル席の壁側の椅子は、革張りのベンチシートとなっている特徴的な配置。
入り口左手側の居心地の良いコーナーの席に案内してもらいました。
先客は二組ほどいるようですが、飾り棚がいい具合に視線を遮っていて、店全体を見渡すことはできません。
店内設えのモチーフは、「海風の吹く欧州のどこかの港町にある、船員たちも集うレストラン」ってところでしょうか。
スペイン料理がでてきても驚かないし、あるいはドイツか南仏にいるような気もしてくるかな。
やや雑然とした感もありますが、兎に角、古い港町的な異国情緒あふれる雰囲気を感じられるので気に入りました。
あまり採算を考えずに、趣味を優先して作っちゃった….風な店に見えて、ワタシ的には好感が持てます(笑)
🌀メニューと料理
メニューを見ると、品数は豊富に揃っています。
前菜が「ビール・ワインのおつまみ&軽食」と書かれていて、メインはドイツ料理かなと一瞬思いましたが、ウインナー、ソーセージの他にも、鴨肉やミックスピッツァが並んでいますから、広く欧州料理を扱う店のようです。
魚料理・ハンバーグ・ポーク・チキンと、ちょっと独特なカテゴリー分けの料理が並びますが・・・
中でも豚肉の品質には、コダワリと自信をもっているようです。
各料理に600円を足せば、スープ、サラダ、パン又はライス、珈琲又は紅茶がつくセットメニューにできます。
お店の雰囲気を考えるなら、全体にリーズナブルと言える価格設定のラインナップだと思います。
牛肉料理を推してない様子から、価格帯を上げすぎないようにしながら、質の良い豚肉を使うことで客の満足度をあげようとする姿勢が伺えますが・・・
如何にも高級そうなフランス産鴨肉のステーキなんかも用意しているあたりは、シェフの隠しきれない意気込みの現れなのか?
選択肢の幅が広ければ、再訪する楽しみが増えるので嬉しいことです。
メニューのページをめくるのが面倒になってしまったら、こちらの人気セットメニューから選ぶのもありでしょう。
こちらは、セットメニューでこの値段なんですから、文句なくリーズナブル。
これらの料理メニューを見ると、欧風料理よりも洋食のカテゴリーに近い店かも。
ビーフステーキのメニューも並んでいますが、食材は豚肉とともに上州推し。
群馬県は牛肉も豚肉も美味いですよね。
ステーキのグラム数を表記しているところに店の誠意を感じます。
多彩なメニューを眺めながら結構悩んでしまいましたが、結局注文したのは入り口のボードでオススメされていた二品。
私が選んだのは、「ポークコルドンブルー&超特大エビフライ」(2,530円)
まずは超特大エビフライ。
海老好きとしては「超特大」と書かれては、選ばない訳にはいきません。
有頭海老が出てきてくれて、気分が上がります(笑)
タルタルソースにレモンが添えられて、正しく昭和の高級エビフライのビジュアル(喜)
もう一皿のポーク・コルドンブルーとは、あまり聞かない料理ですが、豚肉をチーズで挟み、パン粉をまぶして油で揚げ焼きにしたもの。
スイスあたりが発祥の料理らしいですね。
切り分けてみるとチーズがたっぷりで、口にすると果物の酸味を感じ、ソースとも絡んでとっても美味!
ボリュームもあって満足度の高い一品。
限定と書いてあったので、レギュラーメニューではないのかもしれませんが、また食べたくなるお味です。
2,500円オーバーのメニューですから安くはないのですが、メイン料理が二皿あるようなものなので、これもリーズナブル。
美味しゅうございました。
同行の妻殿の選んだのは、今月のおすすめセットメニューの
「牛タンの赤ワイン煮込み&海老とカキフライ」(1,980円)
こちらも、赤ワインで煮込まれた牛タンと・・・
海老と牡蠣のフライの、メイン料理二皿構成ですから、お得感があります。
牛タンの価格も上がっていると聞くけど、この値段で利益でてるのかな?
珈琲か紅茶が付きます。
ミニパックの似非ミルクではなく、本物のミルクが添えられているし、砂糖入れの蓋を開けて置いてくれるあたりも、懐かしい昭和を感じるスタイル。
ロードサイドのファミレスが増えるより以前の、昭和のレストランや喫茶店って、こんな感じでしたよね。
懐かしさを感じます。
しかし接客も悪くなかったし、コロナ騒ぎの最中ではあるものの、この内容ならもっと混雑していても良さそうな素敵なレストランに思えるので不思議です。
私は混雑した店は基本、嫌いなので、ゆったり静かに寛げるお店は大歓迎ではあるのですが。
今はラーメン屋も洋食屋も、人気がでるとすぐに行列店になってしまって辟易しているので、その点、この店は実に良い。
駅から距離があるのがネックなのか、リーズナブルではあるもののサイゼリアには勝てない価格設定が問題なのか、高級そうに見えるの店構えが仇となったのか?
まぁ、コロナの影響で、たまたま空いていただけだと思いますが。
それとも、今回踏まずに済んだ強烈な地雷が、どこかに埋まっているのかな?(笑)
コロナが明けても、予約が必要な人気店になんてならないことを密かに願いつつ、羽村方面に来たときには再訪候補の上位に位置づけられるお店なのでした。
■所在地 東京都羽村市富士見平2-18-16
■営業時間 11:00〜15:00 17:00〜22:00
■定休日 火曜日
■最寄駅 JR青梅線羽村駅 下車徒歩11分
■駐車場 あり