昼間から、どうしても焼肉が食べたくなるときって、誰にでもあると思うのです。
きっと体が牛肉の栄養素を求めているのでしょうから、健康上、そのような要求には素直に従うべきなのですが、一方でランチから、贅沢な焼き肉を食べることには、ある種の罪悪感も感じてしまうのです。
そんなとき、罪の意識をほぼ感じずに食事ができる、福音に満ちた焼肉店がこちら、
久米川駅からほど近い「明月館」さん。
食品スーパーの二階にある、店構えに昭和を感じるお店です。
🌀アクセス
明月館という名の焼肉店は、あちこちでよく見かけますが、こちらのお店の所在地は東村山市栄町2丁目。
チェーン店ではないと思うのですが、よく知りません。
酒屋といえば「三河屋」みたいなものなんですかね?
最寄り駅は西武新宿線の久米川駅で、南口側に降りて徒歩2分ほどと、電車で立ち寄るには便利な立地です。
駅前商店街の、一階にローカルな食品スーパーが入居しているビルの二階にあって、窓ガラスに記された「朝鮮料理」「 明月館」の文字が目印。見上げないと気づかないので、見落としがちかもしれません。
店専用の駐車場はありませんが、検索すると周辺に廉価なコインパーキングが点在しているので、車での移動中にふらっと立ち寄るのも良いでしょう。
🌀外観と店内の様子
駅前通りと、その一本隣りの商店街のある通りの両方に面した、大きいけれどやや年季を感じる複合ビルの二階にお店はあります。
一階部分は赤い看板の「食品の店 おおた」となっていて、同じ二階にはタイ料理の「サワディー」が入居。
サワディーは、多摩地区では老舗のタイ料理店なのですが未訪問。
高級店ではなさそうですし、こちらもそのうち入ってみたいお店です。
明月館の方は外からあまり目立たないのですが、二階に上がる階段には、コテコテに「明月館」と「サワディー」の店名が連呼されています。
これだけ書かれると、確信を持って階段を登っていけますね。
ビルの反対側の通りから上る階段もこんな感じ。
これでもかっ!、との執念を感じる案内表示です。
しかし驚くのは、いざ二階に上がった先の廊下で感じる、この雑然とした場末感!
えっ、今どき何なの? この乱雑な状況??
無造作に積まれたダンボールとか、決して綺麗とは言えないボリバケツとか、昭和時代の中頃の寂れた雑居ビルかいな?
関係者以外立ち入り禁止のバックヤードに、間違って入っちゃったのか??と思いましたよ。
こんなところに、決して贅沢な高級店は存在しない!
突き当りを左に曲がれって矢印があったから先に進むと、明月館さんの入り口に無事にたどり着きはしましたけど・・・
いや、飲食店への通路なんだから、ゴミ箱とかダンボールとかは、客の目につかないように隠そうよ??
(いや、うん、ビールの捨て看板で隠しているつもりなのかもしれないけど….)
確かにほとんど人通りがないから、邪魔ではないけど。
怪しい気配がして、女性の一人客なら回れ右して帰っちゃうよ。
でもこんな様子を見ると、如何にも食材以外の、家賃等の経費がかかっていない店(実際はどうだか知りませんが)に来ている感じがして、昼から「贅沢」に、焼肉を食べる「罪悪感」が、ほほ消えてなくなるんですよね(笑)
食品サンプルの並んだガラス棚や、そこに「クレジットカード使えます」シールがベタペタ貼られた外観にも、昭和レトロを感じます。
お店ではレトロ感の演出とか、なにも意識はしていないでしょうけど。
そう、単に昭和時代から、店構えを綺麗にするための改装なんか、一切していないだけのことなのでしょう。
店内に入ると、無煙ガスロースターの備わった四人用テーブル席が6卓並んでいます。
奥にも半個室の席か座敷席があるのかな?
昼飯どきに行っても、いまのところ満席で座れなかったことはありません。
フロアスタッフが一人と、厨房にスタッフが一人のみの態勢のようで、声掛けしないと気づかれないこともありますが、対応はそこそこ丁寧で不快感はなし。
人件費にもあまり金がかかっていないようなので、その辺も「昼から焼肉」の罪悪感が薄くなり、かえって好ましいところではあります。
それと、古いビルなのでピカピカではありませんが、そこそこ店内に清潔感があって、席が狭っ苦しくないところも気に入っています。(これは大事!)
🌀メニューと料理
お目当てのランチメニューを見ると、コロナ騒動の間に少し値上げはしたようです。
それでも、千円ちょっとで、焼肉にビビンバかクッパ、あるいはご飯セットがつくのなら、コスパ的に悪くはないでしょう。
単品メニューには、リッチに「和牛」なんかも各種用意されているし・・・
リーズナブルな「ホルモン焼き」もあるので、懐とお腹の状況次第で如何様にも追加注文できます。
こんなホルモンをつまみに、昼からビールをダラダラ飲んだりするのも、たまのことなら庶民に赦される安息の範疇でしょう。
まぁ、いつも注文するのは、焼き肉ランチメニューの中から、中落・ハラミ・ロース・カルビを少しづつ楽しめる「ミックスランチ」。
セットのご飯は、この日はクッパにしてもらいました。
どうですか?
良い色とサシのお肉でしょ(喜)
どれがどの肉か? 忘れてしまいましたけど、値段からすれば、どの肉も柔らかくて、とても旨い!!
最初に食べたときは少々ビックリしました。
クッパではなく、白飯とキムチ、スープが付く「ご飯セット」にすると、こんなビジュアル。
混ぜ込んでしまえば、ご飯セットもクッパもビビンバも、具材はほぼ同じかと思いますが、焼肉にはやっぱり白飯が合いますね。
ただ、このときのお肉は以前と比べると、ちょっと硬いところがあったあったのが気がかり。
コロナの影響で肉質をキープできなくなったのではなく、たまたまの個体差であったのなら良いのですが….。
まぁ、比べると、ちょっと硬い部分が混ざっていたこともあるって程度の話で・・・
焼き立てをご飯と一緒に食べるなら、そりゃあ、体が喜ぶ旨さですわ。
この程度なら、決して戒めるべき「暴食」には当たらないでしょう。きっとお赦しいただけます。
ランチのボリュームとしては十分に満足したのですが、好奇心で一品だけ、「上ミノ」を追加してみました。
以前、京王線の南平駅前に、松阪牛をメインで使っていながらコスパの素晴らしい「松中」という焼肉店があったのですが、そこのミノの味と食感が絶品だったのを思い出して、ここの店のミノはどんなものか試してみたくなったんです。
その店は残念ながら、コロナを乗り切ることなく閉店してしまいましたが。
・・・結果、やはりあの店のミノの食感には及びませんでした。
まぁ、あちらで使っていたのは松坂牛でしたからね。そもそも比べるのには無理があります。
でも一瞬、比べてみたくなるくらい、こちらのお肉も美味かったということです。
コスパが良く、贅沢感が薄い、普段使いできる焼肉店。
廊下が多少雑然としていても私は構わないので(笑)、コロナ後もこのまま肉質を落とさずに、営業し続けてほしいお店なのでした。
■所在地 東村山市栄町2-21
■営業時間 平日/11:30~24:00 日祝日/11:30~23:00(
■定休日 火曜日
■最寄駅 西武新宿線 久米川駅
■駐車場 なし