渋川市内には、今回初訪問した『川魚グルメ館くるま』以外にも、夏になれば鮎の簗が3軒も営業するなど、贔屓にしたいランチスポットが点在しています。
行けば満腹になる店ばかりですので、食後にゆっくりお茶の飲める喫茶店を市内で開拓しておきたいと思っていました。
そこで訪問したのは、英国風の庭を眺めながら紅茶が楽しめるという
『TEA HOUSE SPARROWS』(ティーハウス ・スパロウズ)さんです。
アクセス
所在地は、JR上越線渋川駅から歩いても15分程の渋川市石原。
車だと、関越道の渋川伊香保インターチェンジを降りて伊香保方面へ。
最初の「中村交差点」を左折後、アンダーパスを抜けてすぐの交差点を右折した先になります。
インターからは3分程で到着できて、ドライブで寄るには便利な立地。
また、ここから20分も車を西へ走らせれば、伊香保の温泉街に着きます。
奥行きが広いので、停めやすい駐車場です。
駐車場が狭くて、ヒヤヒヤしながら停めるような処だと、それだけでストレスですからね。
自然と足が遠のきがちになってしまいますが、ここは大変結構です。
外観と店内の様子
「小さなお子様のご入店はご遠慮」下さいとのこと。
要注意ですね。
私も大人っぽく振る舞うことにしましょう。
スロープを上がって行くと、店名が描かれた洒落たデザインの壁。
ここを左に曲がります。
景色がパッと変わって、季節の花木に縁取られたスロープが続いています。
スロープは蛇行していて、先までは見通せません。
この先は、どうなっているのか期待させてくれますね。
短いスロープを抜けると、床から天井近くまである大きなガラス窓の母屋と、良く手入れされた芝生が印象的な英国風の庭が、パッと見渡せるようになります。
こういう視覚を遮りながら、次の景色を期待させる演出は、回遊式の日本庭園でも用いられる手法ですよね。
オーナーは、この庭作りを考えている間中、楽しくて仕方なかったでしょうね。
いやぁ、お見事です。
店内に入ると、
大きな窓から緑の庭が一望。
陽射しの差し込む、明るい店内。
よく磨かれたフローリング、ウェグナーのカウホーンチェアに似た北欧風デザインのチェア。
空いてさえいれば、3人グループまでは庭側の丸テープルに座れそうです。
四人グループなら、2列目の角テーブル。
角テープルを二つ繋げれば、6人以上もいけそうです。
そう考えて、2列目は角テープルにしたのでしょう。上手く考えていますね。
店の規模から考えると、その場合は予約した方が良さそうですが。
ガラスの向こうには、厨房。
ここは、スイーツも自家製だそうです。
壁際には、冬になると火が入るであろう暖炉。
内装に北欧デザインの調度を取り入れた事で、上品で本物志向に見えます。
庭も内装も、モロに好みです。
素晴らしい。
15時過ぎの到着だったので、先客は一組。
窓側に座れました。
その後も、一組は入れば一組帰るといった、私の居心地的には適度な客足でした。
軒先を見下ろすと、スズメさんが、ガーデニングをしながら挨拶をしてくれています。(笑)
メニューと料理
カレーやサンドイッチといった、ランチメニューもあるようですが、
この日は昼食は済ませて来ていますので、ケーキのセットを注文しました。
コーヒーもありますが、ここはティーハウスなので紅茶がお薦めのようです。
頼んだのは、一番オーソドックスに
「ダージリン ストレートティー 2012秋葉」(720円)。
ティーポットに2杯半くらい入っていました。
サーブされた時に、さぁどうぞと、飲み頃になるように時間調整してくれています。
紅茶は飲む機会がそれ程なくて、味や風味にこだわりや嗜好をもってはいないのですが、
この紅茶は一口飲んだ時に
「甘みがある。旨い。」と感じました。
“甘い”と言っても砂糖のような甘さではなく、煎茶でも玉露でも、高い日本茶を飲んだときに感じる甘みに近いものです。
これは、なかなか結構な味わい。
少なくとも、ティーパックとお湯を出されてガッカリするなんてことは、この店ではないようです(笑)
それに、このカップは「ロイヤル コペンハーゲン」ですね。
伊万里の染付け磁器に影響を受けているという、薄手で繊細、上品なカップです。
ハーフレースではありますが、それでも一客2万円以上したはずです。
カップだけ見ても、ちょっと優雅な気分に浸れます。
冬は暖炉に火が入ることもあるでしょうし、こんな高価で繊細なカップを使っていることを考えると、
「お子様ご遠慮下さい」という方針は理解できますね。
甘味は、「スパロウズプリン&プチ・フール」(420円)。
普通のプリンの黄色より、やや赤味がかった色をしているのは、こだわり卵の黄身の色のせいなのでしょう。
甘み控えめで、繊細な味。
カラメルソースをかけると、ソースの味ばかり強くなってしまうので、ほとんど掛けずに食べたほうが美味しい。
紅茶と一緒にセットで注文すると、100円引き。
あわせて1,040円ですから、庭から店のしつらえから含めて考えると、リーズナブルと言えるでしょう。
妻殿の注文したのは、「お庭の栗のパウンドケーキ」(320円)。
庭に大きな栗の木がありますが、その木に実った栗の実を使用しているそうです。
庭で採れた栗を使って、通年メニューにできるなんて素晴らしい。
ここも店産店消ですね(笑)
感想・まとめ
軽井沢などの別荘地に似合いそうなカフェです。
渋川市も、伊香保温泉などの観光地を抱えている街ではありますが、若干場違いな程の高級感を持っています。
しかし、紅茶一杯に700円払うのが妥当だと、この周辺の人に思ってもらえるのかどうか?
私は、この静かな雰囲気の中で、手入れの良い庭を眺めながら、座り心地の良い椅子に座って、2〜3杯分の紅茶を、スイーツも付けて1,000円少々で、ゆっくり優雅に楽しめるのなら、十分リーズナブルだと思いますよ。
いゃ、私の好みからすると、リーズナブル以上に、「素晴らしい」。
もともと所有している広い土地の一角に、建物を建ててカフェにしたように見受けられます。
このカフェの為に、新たに土地を購入して、庭を造って、管理して、建物たてて、なんてやっていたら、採算が合う訳がないでしょうからね。
だから、この場所に、この店があってくれることを幸運と思って、腹ごなしを兼ねてまた利用したいと思います。
この後は、高速道路を利用して一時間程の距離にある、
埼玉県東松山インター近くの「滑川温泉・花和楽の湯」に向かいました。
個室を18時から予約してあったので、ゆっくりここで時間調整してからの出発です。
景色や施設、雰囲気はとても良い施設でした。
花園インター近くの「花湯の森」と比べると、貸切風呂のお湯が温泉ではなく井戸水であることと、部屋の中にトイレがないことが残念な点でしたが。
ちなみに、来店するまではスパロウズの名前の由来は何だろうかと疑問に思っていましたが、
ディズニー海賊のジャック・スパロウが大勢いるのではなく、
普通にスズメさん達のことのようです。
当たり前ですよね。
TEA HOUSE SPARROWS (スパロウズ)
所在地 群馬県渋川市石原609-1
営業時間 11:00~20:00 (ラストオーダー 19:00)
定休日 火曜及び月末不定休
駐車場 有り
H.P. http://sparows.web.fc2.com/