旅館に泊まるなら、料理やお風呂、その他のサービスの質が大事だけれど、部屋から見える景色が良いとより一層、印象に残りますよね。
私が泊まったことのある旅館の中で、眺望が
「これは圧巻!」
と一番強く感じたのは、
京都府宮津市にある日本三景の一つ、天橋立を見下ろすことのできる、
「玄妙庵」さんです。
多摩地域からは、中央道経由で片道約600km距離。
正直、かなり遠いですね。
敦賀までは高速道路が開通していますが、その先の舞鶴若狭自動車道は工事中。
途中、福井県の三方五湖で観光がてら一泊し、二日がかりでの到着です。
高速道路がない区間は、移動に結構時間がかかります。
地図を見ると敦賀を過ぎれば天橋立まで、もうすぐそばに見えるんですけどね。
玄妙庵の立地は、天橋立の南詰めの山の中腹、
「飛龍観」と呼ばれる展望台の脇あたりに位置しています。
なんでも室町時代、守護大名の一色氏が、将軍足利義満をこの場所に迎えてもてなしたという記録もあるそうです。
麓から見ると、こんな丘の上。
いかにも景色が良さそうな立地ですね。
旅館の建物は、歴史を感じる日本建築。
予約していた「弥生」の間に入ってみると、
日本三景の天橋立を、独り占めしているようなこの絶景♪
まるで、はめ込み合成画像のように見えます(笑)
部屋は、窓が二面にあって明るく広々。
同じような景色は、展望台からも見えますが、
こんなソファーに座って、お茶を飲みながら、のんびり眺めていられるのは、ここに泊まったものだけの特典。
大変素晴らしい。
また、泊まって部屋から眺めているのだから・・・
夕方の天橋立、
夜の風景、
明け方の天橋立、
朝の天橋立、
と、時間毎に変わる景色を堪能することができます。
お風呂は温泉ではないのですが、
湯船からもこんな絶景が眺められますので、温泉でなくても不満なんて感じません。
センスのよい談話室もあって、ゆっくり寛げます。
夕食は、歴史のある旅館らしい上品な日本料理。
量も、日本酒の一合も飲みながらなら、私には食べ過ぎな位なボリューム。
こちらは朝食。
品数が多くてヘルシー。
足利将軍も堪能した天下の名勝を独占できて、気分良く寛げました。
大満足です。
翌朝は麓に降りて、モーターボートに乗って対岸へ。
リフトに乗って・・・
天橋立を逆側からながめる、「股のぞき観」へ。
折角ですからね。両側から眺めてみました。
この後は、また600km、車を運転して自宅まで戻りました。
遠いので、なかなか何度も気軽に行ける距離ではありませんが、もう一度泊まりたい旅館ですね。
天橋立は日本海側ですので、冬には蟹料理も楽しめるはずです。
料金は高くなりますけどね。
実は、ここに泊まったのは、もう4年前。
なんで急に思い出したかというと、工事中の舞鶴若狭自動車道・舞鶴-小浜間、約40kmが、来年の平成26年度に開通予定となったからです。
ここが開通すると、多摩から天橋立まで、高速道路で直結されることになり、遠いながらも行きやすくなりますからね。
高速道路の開通が待ち遠しい。
ここの旅館には、大きな歓楽施設があるわけではないので、この景色を楽しむことに価値を見いだせる大人のための旅館でしょう。
できれば、蟹の季節に2連泊ぐらいできると嬉しいんですが。
前回行けなかった、伊根の船屋も見てみたいし。
・・・貯金もしとかないといけませんね。
ちなみに、無理に車で行かなくても、新幹線で京都まで行って、そこから特急で二時間くらいで天橋立に着くそうではあります。
玄妙庵 (げんみょうあん)
京都府宮津市字文珠32-1