結婚◯0年のキリ番年記念旅行に、人気の湯布院温泉で二泊してくることに決めました。
さて、泊まる宿を何処にするか迷うところですが、
湯布院温泉といえば、高級旅館の“湯布院御三家”、すなわち
・亀の井別荘
・玉の湯
・山荘 無量塔(むらた)
の3旅館が有名ですね。
せっかく湯布院までいくのなら、どこか一カ所には泊まってみたいものです。
しかし、この3カ所全部に泊まろうとするには、資金も休暇も不足していますので、その“御三家”のなかでも、大浴場がなくて、全室温泉付き離れになっているという、やや毛色の変わった『山荘 無量棟(むらた)』さんに一泊してみることにまず決めました。
ところが、『無量塔』さんは、湯布院一番の人気スポットである金鱗湖からは距離があります。
金鱗湖の朝霧を見るとするなら、その近くで一泊したいところ。
それなら、敷地が金鱗湖に面している『亀の井別荘』に泊まるのが順当なところでしょうが、色々な口コミやブログを調べてみると、その評価は賛否両論。
まぁ、建物や提供される料理とサービスについて、それを“山里の趣”と捉えるか、“無粋な侘しさ”と捉えるかで評価が分かれているようです。
泊まってみて、私がどちらと感じるかは解りませんが、記念日の旅行ですので、大きな“失敗”はしたくありません。
御三家にこだわらずに探してみると、金鱗湖の近くにある、『なな川』さんという旅館が目にとまりました。
料理自慢の宿で、金鱗湖から徒歩1分。しかも温泉付きのメゾネットタイプの部屋ということで、十分魅力的。
もう一泊は、この『なな川』さんに決めました。
さて、大分空港からレンタカーで一時間。
湯布院に到着後、金鱗湖周辺を観光してからチェックインしました。
亀の井別荘さんと比べると、敷地が広大という程ではありませんが、それでも純和風で高級感のある佇まい。
『なな川』さんは、同じ敷地内の『旅亭 田乃倉』、『山灯館』と姉妹館となっていて、低層階の日本建築が渡り廊下でつながっています。
エレベーターに乗る必要のない低層階の和風旅館って、慌ただしさがなくて好きですね。
途中、大浴場もありましたが、部屋付きの温泉が十分に広かったので、結局こちらには入らず。
部屋の前に到着して、玄関から客室に入ると、
メゾネット式の部屋の中は、一階がこたつの置かれた天井の高い居間になっていて、
『なな川』さんの建物は、比較的新しいようで、室内はとても綺麗です。
勿論、特筆すべきは、部屋付きの内湯と露天風呂。
どちらも源泉掛け流し。
内湯だけでも、贅沢な広さなんですが、
湯量たっぷりで、温度も適温。
家族連れで入っても、十分な広さですね。
正直、ここまで部屋付きのお風呂が広いとは思っていませんでした。
大変、贅沢な気分に浸れます。
さすが、自家源泉を持っているだけのことはあります。
泉質は単純泉ですが、ややヌルヌル感のある軟らかいお湯でした。
露天風呂は、仕切りの壁が高く、目隠しもうまくされているので、安心して入れます。
のぼせてきたら、コチラの椅子でひと涼み。
いやぁ、これぞ極楽ですね。
『なな川』さんに泊まるなら早めのチェックインをお薦めします。
このお風呂には、ゆっくり入らないと勿体ない。
食事のほうは、姉妹館である『山灯館』さんの食事処でいただきます。
向かう途中の中庭も、雪が残っていて風情あり。
等々。
素朴な山里料理というより、旬の地元の食材を用いた、季節感があって洗練された「懐石料理」が並びます。
料理にも大満足です。
翌朝は早起きをして、徒歩1分の金鱗湖まで散歩して、念願の朝霧鑑賞。
旅館からはすぐそこなので、面倒くさくなくって助かります。
朝食は、湯豆腐メインでこんな感じ。
食後に珈琲を淹れてもらって、こちらも不満無し。
風呂良し、食事良しで、スタッフの応対も朗らかで丁寧。
宿泊料も、これだけの内容ですので、安いとは言いませんが、それでも“御三家”よりはお得な価格。
強いて難点を挙げるなら、メゾネットですから寝室のある二階に上がるのに階段があることと、旅館内の渡り廊下の一部にも階段があるので、足の悪い方には気になるかもしれません。
私たちにとっては問題となりませんので、もう少し年を取るまで不満点はないということですね(笑)
これだけの旅館があるのに、“御三家”の名前に隠れてしまっているのですから、湯布院温泉はレベルが高いですね。
いつかまた訪れたい旅館となりました。
由布院 寛ぎの宿 なな川
http://nanakawa.com/index.html
所在地 大分県由布市湯布院町川上1551番地の8