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山荘 無量塔(むらた)〜湯布院御三家・古民家再生離れの旅館


湯布院旅行二泊目は、いよいよ“湯布院御三家”の一つ、『山荘 無量塔』(むらた)さん。

金鱗湖からは、車で数分移動した丘の中腹にある旅館です。
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こうして見ると。由布岳の麓って感じの位置ですね。

入口からロビー棟の方へ進むと、スタッフの方々(↙︎)が何人も外で迎えてくれていました。
このあたりの歓迎の仕方が、「無量塔流」なんでしょうね。

私が到着したときには、オーナーさんまで出迎えに来てくれていました。
名前を告げると何も見ずに「“暁”の部屋に御案内します。」と、予約した部屋の名前を言い当てました。
まさか、宿泊客と部屋の名前を暗記してるんですか!?
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この古民家が、憧れの『無量塔』さんの本館・フロント棟。
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どこから手に入れて来るのか、置かれているアイテムがいちいちカッコイイですね。
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『無量塔』さんはこの本館を中心に、敷地内に客室棟や美術館等が点在しています。
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まずは、セレクトショップと、宿泊客用の談話室がある「蔵拙(zo-setsu)」でチェックイン。

『山荘 無量塔』は、先代のオーナーが建物や家具、それらを含めた設えに、変人的にこだわり抜いて作り上げた旅館なんだそうです。

この椅子なんかも北欧家具なんでしょうね。
木製の肘掛けの形状が繊細で美しい。
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ほうじ茶の茶器だけみても、ただの湯呑みじゃない。
「おっ?何だコレ??」と思わせるものがあります。
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この談話室では、宿泊客なら無料で珈琲等の飲み物を提供してくれます。
珈琲も、そう何杯も飲めやしませんが、無料と聞くとうれしくなりますね(笑)

部屋の用意ができたようなので、案内してもらいましょう。
こんな通路を歩いて行くと、
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この日予約していた「暁」の部屋のある棟が見えてきます。
ランク的には中くらいの広さの、中くらいの価格で、比較的新しい部屋になります。
階段があるので、足の悪い方にはネックかな。
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室内に入ってみると、外の森が見える大きなガラスと、石積みの壁が印象的な部屋でした。
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湯上がりにゴロゴロできるように、畳の小上がりには枕がセットしてあります。

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ちなみに、冷蔵庫に入っているジュースやビールは、宿代に含まれていて無料。
但し、水以外は追加注文すると有料です(笑)

しかし、夕食の量もそれなりに多いので、そんなに飲み食いはできません。
結局、冷蔵庫から取り出して飲んだのは水だけでしたが、それでも何となく得した気がして嬉しい気がします。

和洋折衷のスタイリッシュな部屋ですね。
この畳の小上がりに、布団を敷いても寝られそうな広さですが・・・
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寝室はこの部屋とは別に、廊下を進んだ先、
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これまた広くて、洒落た洗面室の奥に、
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ベッドルームが用意されています。
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なんとも贅沢な間取りです。

それはそうと湯布院温泉の御三家ですから、一番気になるのは客室付きの温泉。
ガラスの扉を開けると・・・
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シャワースペースになっていて、
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さらにガラス戸を開けると、ガラス張りの掛け流し温泉浴槽が現れます。
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このガラス戸も開閉が出来て、少し開けておくと、野鳥の姿や鳴き声を愛でながらの入浴ができます。
これは極楽。

バスローブも用意されているので、温泉入って、ゴロゴロして、お茶飲んで・・・のループを人目を気にせずに楽しめます。
この旅館にも泊まるなら、早めにチェックインすべきですね。


さて、夕食は部屋食なのですが、その前に、この旅館の名物バーである「Tan’s bar」へ。
18:00からは宿泊客とレストラン利用者の専用時間となります。
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昼間のティータイムには、外来のお客も多くて混み合っている「Tan’s bar」ですが、夕方からなら空いているだろうと、立ち寄ってみました。
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予想通り、この時間帯なら、ほぼ貸切状態。
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Jazzの流れる、巨大スピーカー真ん前の特等席に陣取れました。
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暖炉の上の、この巨大スピーカーは、アメリカの劇場用のものを運んで来たそうです。
なんとも重厚な音が鳴っています。
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カクテルは、通常のものなら一杯500円と格安。
静かなBarで、巨大スピーカーからの音楽を聞きながら寛げて、ここもまた極楽。
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小一時間楽しんで、名残り惜しいのですが、夕食の時間ですので部屋に戻ります。

部屋には大きな座卓などなかったので、どこからかテーブルでも持って来るのかと思っていたら、
小上がりの畳の下から、意表をついて電動でテーブルがせり上がってきました。
なんというギミック!?
いちいち楽しませてくれます(笑)
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献立は、地元の食材を中心に構成されています。
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先付けは、冠地鶏と筍のサラダ
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次に椀もの。
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向付八寸。
2月ですから、節分バージョンですね。
刺身はヒラメの薄造りと、
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関鯖
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大分で刺身といえば、これですね。
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凌ぎの掬い豆腐
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煮物は、寒鰤の蓮根霙鍋
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焼き物は、川魚の梅香焼き
梅と醤油の香りとコク。一手間かけてあって美味い。
そろそろ満腹気味。
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豊後牛の諸味焼き
無量塔名物の粒マスタード添えです。
赤身肉なので食べやすいのですが、完全に満腹です。
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この後は、ご飯と果物のデザートでしたが、もう食べられないので、ご飯は夜食のおにぎりにしてもらいました。

旅行者にとっては、冠地鶏に関鯖や豊後牛と、大分の名物食材がそろい踏みしていていて、満足感の高い夕食でした。

刺身好きとしては、関鯖の量も含めてもっとお造りが豪華だと嬉しいのですが、由布院は山里ですし、そもそもこれ以上は出されても食べきれませんね。

しかし、離れの部屋なのに、料理の出て来るタイミングは調度良いし、料理も温かいまま提供されています。
渡り廊下を歩いていても、他の部屋のお膳とすれ違うこともなかったし、厨房がどこにあって、どうやって料理を運んでいるのか?不思議でした。何か工夫や仕掛けがあるんでしょうね。


翌日の朝食は、本館の食事処「柴扉洞(サイヒドウ)」の・・・
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個室で。
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再生古民家らしく太い柱や梁の建物に、民芸調の設え。
センスが良いと言うか、この持念仏とか李朝の花瓶とか欲しくなると言うか・・・。
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朝食は和食と洋食から選べます。
洋食は地物野菜のオーブン蒸しと、ソーセージ、サラダ、パン。
ソーセージとサラダでサンドイッチにできるようになっています。
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和食は、掬い豆腐と焼魚、出し巻き卵に小皿が数品。
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豪華さはありませんが、小皿の数も多くて見た目も良いし、ボリューム的には十分ですね。


この後は、11時のチェックアウトまで、部屋でノンビリしてから帰路につきました。
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無量塔さんは、客室がセンスが良くて趣のある離れになっていて、ほとんど他の客の存在を意識せずに寛ぐことのできる旅館でした。
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スタッフの方々の物腰も軟らかく、応対も丁寧。
帰る時も車まで荷物を運んでくれたりして(到着時は当然として)、サービス的に不満やストレスを感じる人は、ほとんどいないのではないでしょうか。
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料理の方は、地元食材を上品に使った季節感のある料理で、ボリュームがあって味も上々。
ただ、十分満足ではあるのですが、何かにビックリするような豪華さはなかったかな。

湯布院という土地が、静かな山里というか、山に囲まれた高原の湯の町なので、アワビや伊勢海老を並べられても興醒めではあるのですが。
それならジビエ料理の一品でもあれば、更に嬉しいのですが、それも人によっては好き嫌いがありますかね。

そんなことを考えるのも、他には注文をつけたくなる箇所がないからで・・・。
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九州は近いとは言えませんし、無量塔さんは高級旅館ですから、毎年来るという訳にはいきません。
それでも5年に一度くらいは、何か理由をつけて来れるような生活がしたいなぁ・・・と思わされる宿なのでした。
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山荘 無量塔(MURATA)

所在地 大分県由布院温泉川上1264-2



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