蓼科高原や白樺湖周辺を含む八ケ岳山麓一帯は、日本有数の高原リゾート地。観光客や別荘族向けの洒落た飲食店も色々と点在しています。
しかし連休中ともなると、どこの店もランチタイムには混雑しがち。
蕎麦なんかも名物なんですけど、有名店は行列していたり、早々と品切れになっていたり。
そんな訳で、高原の道をドライブがてら、混んでいる店はイヤだなんて、選り好みをしながらランチスポットを探していたら、いつの間にか茅野駅前まで戻って来てしまいました。
辿り着いたのは、茅野駅の東口にある『呉竹鮨』。
駅からも近いし、店の前の駐車場も広めなので、立ち寄りやすい立地の寿司屋さんです。
駐車スペースにもまだ空きがあるので、これなら行列に並んだりせずに食事ができそう。
店の雰囲気からすると、観光客向けというよりは、主に地元客向けのお店のようです。
なんでも、50年以上この場所で営業しているそうなので、もう老舗の域ですね。
店内に入ると、中にはカウンター席と
小上がりにテーブルが4卓ほど。
2階には団体用の座敷席もあるようです。
先客は二組いましたが、予想通り、混み合うという程ではありません。ゆったり食事できるのが嬉しいですね。
カウンターには、職人さんが二人。
仲居さんの対応も丁寧な物腰で、清潔感のあるキチンとした寿司店です。
この店の良い所は、ランチタイムのサービスメニューが種類豊富なこと。
連休中も、このランチサービスをやってくれているので、大変有り難い。
ランチメニューがあると、敷居が低くなって、初めての寿司屋でも入りやすくなりますね。
鮨と天麩羅のセットメニューなどもありますが、この日は気分的にシンブルな丼系を選択。
まず、私が注文したのは、『鉄火丼』(1,500円)。
サービスランチですし、値段もそう高くないので、いかにも解凍したての赤身マグロでも出て来るのかと思っていたら、
外側をタタキのように炙った色艶の良いマグロが、丁寧に盛りつけられて出てきました。
見るからに美味しそう。
赤身をさらに炙ってありますので、サッパリと食べられます。
お味噌汁もついて、この値段、このマグロの質なら満足です。
妻殿の注文したのは、『鮭とイクラ親子丼』(1,300円)。
たっぷりのイクラに、サーモンの刺身ですから、これも間違いなく美味しいでしょう。
もうひとつ注文した、『ばらちらし』(1,300円)も、ご覧の通り仕事が丁寧で、彩りのある盛りつけ。
注文した品が揃うまでに、やや時間がかかりはしましたが、丁寧な仕事をしているのが分かるので、その点は納得できてしまいます。
ネタも安い回転寿しのように、解凍が下手で味が飛んでしまっていたり、保存液に浸かっていたかのような匂いのする魚は、当然のようにありません。
海のない長野県ですが、地元客向けの価格帯を考えながら、真っ当な魚を仕入れて、丁寧な仕事を心がけて商売を続けて来たのだろうなと、想像される寿司屋さんです。
車で少し走れば、観光客好みの寿司店は他にもあります。
でも、値段と内容のバランスに納得できて、結果的に何度も来てしまう店というのは、こんな店なんじゃないですかね。
列車やバスの乗り継ぎついでに、茅野駅前で食事するなら、お薦めできる一軒です。
【呉竹鮨】くれたけずし
所在地 長野県茅野市仲町9-10
営業時間 11:00~23:00 (L.O.22:30)
ランチは11:30〜14:00
定休日 月曜日
駐車場 有り