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「logue」(ローグ)@高知県土佐市〜ヴィラ.サントリーニのメインダイニング


高知旅行の一泊目は、高台から太平洋を見下ろすリゾートホテル、
『ヴィラ サントリーニ』

エーゲ海に浮かぶサントリーニ島に魅せられたオーナーが、ここ高知県土佐市にその風景を再現してしまったと言う、“映える”ホテルです。

リゾートホテルだけあって宿泊費は少々高めの設定になっています。
しかし、秋から冬にかけて天気さえよければ、太平洋から昇る「ダルマ朝日」が見える(かもしれない)特典つき。

客室内は白壁に青いドア、洞窟風な佇まいで異国情緒たっぷり。

外に見えるのはエーゲ海ではなくて太平洋なのですが、ここは南国土佐ですから、気候的にはそう場違いな景色でもなかろうかと。

注意点は、急な階段の登り下りが必要なので、足の悪い方には向かない造りになっていること。
そこそこ若い健常者向けのホテルですね。

また、本館宿泊棟エリアからトントントンと階段を上がっていくと、最近建て直されたばかりの新館に行き着きます。

足の悪い方が同行するなら、こちらの新館に泊まった方がよろしいかと思います。
料金はさらにアップしてしまいますけど。


ここのホテルには、“映える景色”の外にもう一つ大きな魅力があって、それがこの新館一階にあるメインダイニング「louge(ローグ)」でのお食事。

新館の方は12月にオープンしたばかり。
「louge」での食事と本館の宿泊がセットになったプランがまだなかったので、レストランの方はネットから別途予約をして伺いました。

レストラン内は、明るい雰囲気の本館エリアとは趣が違って、照明が暗めでシックな色使いの空間。
大きなガラス張りの窓からは、昼間は海が見渡せるはずですが、夜は対岸の灯がチラホラ見える程度。

テーブルはフロアに5つ程で、席の間隔もゆったりとしています。
本館側でもそうでしたが、レストラン内のスタッフも応対が丁寧で、気分良く過ごすことができます。

メニューは、シェフおまかせコース一択。
地元高知産の食材を最大限に活かした料理が続くとの評判で、高知県初訪問の身として期待度はmax。
今回は贅沢に、ソムリエさんにお酒のマリアージュもしていただきました。

まずは喉越しの良いスペイン産シャンパンで乾杯し、早速一皿目の料理が運ばれてきました・・・

が!???・・・いきなり、なんじゃこりゃあ???

季節感と滋味深さは感じますが、何を食べるんじゃい?と戸惑っていると、
「細い棒を掴んで、引っ張り出してください」とのこと。

その通りにすると、棒の先に可愛らしいミニサイズの焼き芋状のものが刺さってました。

こんな小さなサツマイモがあるのかと思ったら、安納芋紫芋を練って、サツマイモ状に形を整えてから素揚げしたとのこと。
何と手の込んだことか(笑)
落ち葉で焼いた焼き芋を見立てていて、一口サイズながら味も甘くて美味しい。
こんな遊び心って好きですねぇ。

グラスが空いたところで、次はブルゴーニュの白ワイン。

気分が良くなると、お酒も進んでしまいます。

次のお皿は、また何を食べれば良いのか分からない??ものが出てきましたよ(笑)

今度は、この木の皮のような物を食べるようです。

原木椎茸を海苔状に加工して2枚重ね、中に須崎港に揚ったゴマサバとチーズを挟んであります。
(肝心の中身が写真に撮せてない(泣)
土佐清水で水揚げされる瀬付きのゴマサバはブランド化もされていて有名ですけど、今回の旅行ではそこまで足を伸ばせませんでした。
ここで高知のゴマサバを味わえて嬉しいです。

「次の料理には日本酒が合いますよぉ」と、注いでくれたのは
地元高知の銘酒、司牡丹酒造が酒造米「雄町」で醸した純米酒「Omachi13」

アルコール度数やや低めのすっきりとした味わいで、食中酒としてぴったり。
このキラキラと光の模様が綺麗に映るお猪口は、メイドイン高知ではないけれど、ハンドメイドのスガハラガラス製。

その期待の高まる次の料理は、ハガツオのフォアグラと地場産醤油の和え物。

ハガツオは高知や鹿児島の沖合で揚る魚で、姿は鰹に似てるけどサバの仲間。
カツオとサワラの中間の味などと評される食味の良い魚だけれども、サバの仲間だけあって鮮度が保つのが難しく漁獲高も少ないので、関東で刺身で食べる機会はあまりありません。
何処かで是非食べたいと思っていた魚なので嬉しいです。
お味の方は、元々美味い魚なのに、さらにフォアグラの旨味まで足したら、そりゃあ、すごく美味くなるに決まってますね(喜)

続いて野草のサラダ。
近くの山で採れた、タンポポ、タネツケバナ、セリ、クレソン、ノゲシ、チシャ、高麗人参葉、ムカシダイコン入り。

えっ!?高麗人参(の仲間?)も採れるの?
高知の山は、食用の野草の種類が多いそうです。

この後も、魚料理が続くので、飲み物はギリシャ産サバティアノ種の白ワイン。


まずは、地牡蠣とほうれん草のソテー。

昼に浮橋さんで網焼きにして食べた、地場産の小振りな牡蠣をソテーしたものです。
これも写真に綺麗に牡蠣を撮せなかったことが無念。

魚料理のメインは、スズキの鱗やき蕗の薹ソース。

鱗パリパリで中はレア。これも美味。

最後の肉料理となる前に、お酒はブルゴーニュ産の赤ワインに変わります。

まずは、猪のラグーソースのパスタ

見た目通り旨いです。
高知ジビエですね。

そして、真打ち登場。
土佐和牛の熟成マッシュポテト添え。

出荷量が少なく、希少な土佐和牛。
赤身主体なのに旨味があって柔らかでした。
絶品!
旅行中、他の店でも土佐和牛のステーキを食べる機会があったのですが、ここで食べた赤身肉の方が臭みのカケラもなくて断然うまかった。
「シェフが直接生産者と交渉して仕入れてます」と、スタッフさんが自慢するだけのことはあります。

デザートはマスクメロンのフラッペ。

南国高知はメロンなどフルーツの生産も盛ん。

最後にチョコレートケーキを・・・

 

 

ソムリエさんも付いてくれたので、調子に乗って飲みすぎてしまったのですが、なぁに、後は部屋に戻って寝るだけです。
お酒も自分の好みで注文していると、必ずしも料理とマッチするとは限りません。
でも料理にあったお酒を食中酒として選んでもらって飲んでいると、こんなにも酒が進んでしまうものかと勉強になるやら反省するやら(笑)

食後に井原シェフが各テーブルに挨拶に来てくれました。
勝手にもっとずっと年配の方かと思っていたのですが、気さくな若手シェフだったので吃驚。
これが努力だけでは埋めきれない、才能とかセンスとかいうものなのか?

いつかまた高知に来たら、ここでの食事を楽しんでやるぞと誓うのでありました。

外に出ると、控えめな灯りながら異国情緒を感じる夜景が綺麗です。
インスタはやってませんが、映えてます。


翌朝の朝食は、フロントのあるこちらの建物内にあるレストラン ティラで。

海の見える席で、パン、ヨーグルト、フルーツに・・・

ソーセージとスクランブルエッグをいただきます。

特に豪華な内容ではありませんが、フレッシュジュースも4種類用意されているし、「上質で十分な朝食」って感じです。

早朝は天気が悪くて「だるま朝日」を見られなかったことが残念でしたが、そのほかは大満足な滞在となりました。


チェックアウトの際、フロントデスクの脇にフランスのグルメガイド「ゴ・エ・ミヨ」が立て掛けられていることに気が付きました。
2020年版に掲載されているんですね。

富士山が世界遺産なんぞに指定されようがどうしようが変わらずに偉大な山であるように、フランス人のガイドブックなんぞを有難がる必要はないのでしょうけど、ミーハー的な興味は惹かされますね。「ほーお」。

正直、高知に旅行に来て、旅の満足度を最大化しようと思うなら、限られた時間と予算をドバドバと贅沢にここに投入して、食事とお酒と滞在を楽しむのが一番ではなかろうかと本気で思います。
はりまや橋など見損ねても構わないし、歴史オタ以外なら高知城も門の前から見上げれば十分。
鉄ちゃんじゃないなら、土佐電に乗らなくても我慢できるでしょ?
まぁ、桂浜くらいは散策しておいた方が良いと思いますけど(笑)


【レストラン logue(ローグ)】
■所在地   高知県土佐市宇佐町竜599番地6 リゾートホテル ヴィラサントリーニ内
■営業時間  12:00-14:30  18:00or19:00-21:30
■定休日   なし
■駐車場   あり
■予 約   ネットか電話で要予約



 

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