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『お堀端 さっぽろ』@山形県米沢市〜あっさり醤油のご当地らーめん

夏の旅行の帰り道。
山形県庄内地方を出発し、東京方面へと折り返す道すがら、立ち寄ったのは
上杉家の城下町である米沢市

お目当ては勿論、米沢牛のすきやき
きめの細かい霜降りと、その旨味あふれる上質な脂が、とろけるような食感を生みだす日本を代表するブランド和牛の一つ・・・
なのですが、なんと同行の妻殿が連日の過食で胃腸不良(!?)となり、肉食を断念!
だから、美味くても旅館の朝食でご飯のおかわりなんて、やめておけと行ったのに!!

….まぁ、仕方がありません。
あっさり味の蕎麦かラーメンなら食べられそうだと言うので、向かったのは米沢城のお堀端に佇む
『お堀端 さっぽろ』さん。

あっさり醤油味のスープに、手打ちの縮れ麺が特徴の、ご当地米沢ラーメンのお店です。


🌀アクセス

「お堀端 さっぽろ」さんの所在地は、山形県米沢市丸の内一丁目
米沢城の北側のお堀端なので、米沢に観光にきたときには、必ず立ち寄るエリアにあります。

駐車場は、4軒東側の民家の前に専用スペースが用意されています。
しかし、そのすぐ東隣には、観光客用の広大な松が岬駐車場があって極めて停めやすい。
観光客である我々は、どうせついでに城内も見て回るのでしょうから、この観光客用駐車場に停めた方が便利です。

🌀外観と店内の様子

車をお堀の北側にある駐車場に停め・・・

静かでのんびりした雰囲気のお堀端の道を、西へ少しばかり歩くと・・・

特になんと言う特徴もない外観の一軒家のお店があらわれます。


店先に行列などは一切なし。
素晴らしい!
ラーメン屋なんて本来、こうでなくっちゃね。

お店の場所は、正真正銘の「お堀端」。

観光ついでに立ち寄りやすい立地です。

しかし、お堀り端とは聞いていましたが、そのお堀がこんなに見事な蓮池になっているとは聞いてない!

もう昼過ぎだったので、閉じてしまった花が多かったのですが・・・

大輪の花がいくつか開いていて、見応えあり!
これはラッキー。

横着してデジタル一眼カメラを、車に置いてきてしまったことが悔やまれます。
こんな広い蓮池、もっと観光客にアピールすれば良いのに。


さて、店内に入ると、

小上がり席を含めて、変わった作りのテープル席が並んでいます。
近年の効率重視のカウンター席のみのラーメン屋ではなく、昔ながらの食堂のようなつくり。


ゆったり座れて、実に居心地のよい店内です。

13時すぎではありましたが、先客が1組に後客が1組といった混み具合。それなりに名の知れた店のはずですが、心配したような人混みはなくて一安心。
逆に経営的に大丈夫なのかな?と、少し心配になるくらいですが、昼客のピークを過ぎていただけかな?


🌀メニューと料理

メニューを見ると、
・中華そば
・チャーシューメン
・学生中華(肉なし)
・みそラーメン
・冷やし中華そば
・冷たいらーめん

とあります。
サイドメニューや、煮卵のトッピングなどもないシンプルな構成。

目新しいものはありませんが、学生中華(肉なし)というメニューが、微笑ましいと言うかなんと言うか。
市内に山形大学の工学部があるんですね。
そうだよね、学生のときは金がなかったよね。学生には600円でもご馳走価格だよね。


米沢にありながら店名が何故か「さっぽろ」なのは、この味噌ラーメンがメニューにあるからなのかな?

裏面を見ると創業は昭和28年、70年以上前です。
昔ながらの「あっさりスープと自家製手打ち縮れ麺」とのことで、私の好みからすると、ど真ん中ストライクな予感(喜)

おすすめは、「中華そば」「冷たいらーめん」(!)

でた!!、山形市内では、夏に冷やし中華ではなく、冷たいラーメンを食べるとテレビで紹介されていたので、その存在を知ってはいました。そうですか、米沢市内でも「冷たいらーめん」なんですね。

食べたことのない「冷たいらーめん」からの誘惑も強かったのですが、そもそも米沢ラーメンなるものを食べるのが初めてだったので、暫し悩んだ末、
オーソドックスに温かい「チャーシューメン」(900円)を注文しました。

程なくして運ばれてきたラーメンは、飴色のスープに薄切りチャーシューとメンマ、ネギがトッピングされた、なんとなく想像していた通りの美味しそうな外観。

澄んだ色のスープは、恐らく魚介と鶏だし主体と思われるアッサリ味。東京醤油のように生姜を効かせるようなこともなく、とんがったところのない円やかな味わい。


表面に脂が多少浮いてはいるものの、旨みを強調したり、味をクドくしたりするほどではありません。

チャーシューは、パサパサでもない、適度な脂身の薄切りのもの。
昔ながらの作り方のチャーシューなのでしょう。

全体を覆うように何枚もトッピングされているので、ボリュームはそれ程ないけれど、見た目はそれなりにゴージャス。

麺は中くらいの太さの縮れ麺で、食べてみるとモチモチとして手打ち感があります。
麺自体の旨味もありますし、スープもよく吸っていて美味しい。

他店の一般的な米沢ラーメンは、もう少し細打ちの麺が主流のようですけど、私はこのくらいの太さの方が好み。

見た目も味も、兎に角オーソドックスと言いたくなるラーメンで、これは戦後の食糧難の時期を乗り越えたころから、ずっとこの街に根付いてきた一つのラーメンの完成形なのでしょう。
アッサリしすぎて物足りない味に感じる人もいるはずですが、私はこんな手打ちラーメンが大好きです。

このあっさりスープなら、完飲してもいいよね。

妻殿の注文したのは「タンメン」(850円)

こちらは、スープに野菜の旨味が溶け出していて、より胃腸にも優しいそうな味わい。
妻殿も、このタンメンなら完食できました(笑)

やっぱり手打ち麺の醤油ラーメンって、美味い店が多いやね。


ごちそうさまでした。

しかし、食べ終わってから外にでると、体が温まってしまって汗が止まりません。
なるほど、こういうことね。
東京ほどの蒸し暑さは感じませんが、東北であっても、内陸部の街は結構暑い。
夏の米沢では「冷めたいラーメン」を食べたほうが良さそうですね。

食後は、折角だから旧本丸内の上杉神社をお参り。

天守閣などのお城らしい遺構はなく、お濠と土手くらいしか残っていませんが、境内には上杉家の有名人たちの銅像があります。

こちらは、なんてったって戦国のヒーロー、上杉謙信像。

武勇と仁義の武将ですね。

こっちは、いろいろ頑張ったけど最後は負けちゃって、それでも家名を幕末まで存続させる基を作った上杉景勝直江兼続の2人。

大河ドラマの後に造った像ですね。以前来た時にはなかったはず。

「成せばなる」の上杉鷹山公もいらっしゃいます。

婿養子で藩主になって、藩財政建て直しに尽力した苦労人です。

偉人達の姿を拝めたので、何かご利益があるかもしれません(笑)
一度見たので今回は寄りませんでしたが、有名な洛中洛外図屏風を見たいなら、博物館の方にあります。


この後、宿泊先の会津若松の東山温泉に向かったのですが、途中通り過ぎた喜多方ラーメンの有名店の前には、午後遅い時間だったのにまだ行列ができていました。米沢ラーメンも喜多方ラーメンも同じ系統の味だと思うんだけど、この行列の有無の差は何処から来るのかな??。まぁ、私のラーメンに対する味覚と認識なんてそんな程度のもんです。


【お濠端  さっぽろ】
■所在地   山形県米沢市丸の内1丁目7−9
■営業時間  11:00-14:30
■定休日   水曜日
■駐車場   有り



 

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