野暮用を片付けに、休日の西武池袋線ひばりが丘駅前へ。
南口から少し離れた所にあるコインパーキングに車を停め、用事を済ますと丁度、昼どきとなりました。
ひばりが丘駅の南口周辺はパルコや西友があって賑やかなんですが、広い駐車場を完備した飲食味店はあまり見かけないので、昼飯時には足が向かないエリア。
知っている店もあまりないので、コインパーキングの周りをキョロキョロ見回してみると、風情のある良さげな蕎麦屋が目に入りました。
『手打ち蕎麦処 柳屋』さんです。
アクセス
お店の所在地は、西東京市ひばりが丘一丁目。
最寄り駅である西武池袋線ひばりが丘駅からは、南口側に降りて徒歩5分ほど。
駅前通りを南に向かい、最初の信号を西へ曲がった先の路地にあります。
駐車場は、店の隣に2〜3台分用意されているので、車での来店も可能。
外観と店内の様子
外観は、路地に佇む古風な蕎麦屋さんといった風情。
民家風の建物は、そう新しいものではなさそうですが、壁や看板等の手入れはされていて、古ぼけた感じはしません。
営業中と書かれた大きな木鉢が置かれているので、曇りガラスで中の様子が伺えなくても、気軽に暖簾をくぐることができます。
店内に入ると、若主人(?)のハキハキ通る声が迎えてくれました。
・・・こういうひと声って大事ですよね。
特に蕎麦とか寿司とか、江戸の下町発祥的な業種の店では。
「いらっしゃい!」と、歓迎されているのなら、「また来ようかな」って気にもなります。
まぁ、勿論、味次第でもありすが。
席は、木を輪切りにしたテーブル席が3つと、座敷に座卓が二つ。
簾の向こうにもスペースがあって、座敷には最大15名まで収容可能だそうです。
開店当時は、気合いを入れて民芸調に設えたんだろうなぁと思わせる内装の、こぢんまりとしたお店。
椅子はちょっと座りにくいけど、嫌いじゃない雰囲気です。
13時過ぎに到着して、先客は一組。
先客と入れ替わるように、後からもう一組といった具合。
私にとっては、混みすぎず空きすぎずで、のんびりと居心地の良い客の入り具合です。
メニューと料理
テーブル席の直ぐ前では、蕎麦粉を挽く石臼が回っていました。
自家製粉なんですね。
蕎麦粉は北海道の音威子府産とのこと。
それなら、冷たいざる蕎麦を食べてみるべきでしょう。
メニューを見ると、定番の「天ざるそば」の他に、聞き慣れない「もりの天つき」なんてのがあります。
価格もリーズナブル。
「決まったらこれで呼んで下さい」と言って置かれた、小さなベルを鳴らして注文。
「作り置きしないので、天ぷらの調理に時間を下さい」とメニューに書かれていますので、先に出された蕎麦茶と切り干し大根の小皿でノンビリ待ちます。
ちなみにこの店では、最初に「温かい飲み物が良いか、冷たい飲み物が良いか?」と訊いてくれます。
温かいものを希望すると、蕎麦茶の入った湯呑みと急須を持ってきてくれました。
細かい事ですけど、客の希望に応えようとする姿勢が嬉しいですね。
暫くすると、やってきました、
「もりの天つき」(1,080円)。
小海老と野菜の天ぷらが、ざる蕎麦の上に直に載っていて、ワイルドな外観。
蕎麦猪口に、酢橘が添えられていていて季節感あり。
瑞々しい蕎麦は、二八でしょうか。
太さや食感に不満な点を感じない、喉越しの良い美味しい手打ち蕎麦です。
出汁も辛すぎず、甘すぎず。
天ぷらが載った、自家製粉の手打ち蕎麦が1,080円なんですから、嬉しい価格設定。
特別な日でもない、普段の休日に食べる蕎麦なら、これで十分「うまい蕎麦を食べた」という満足感を得られます。
自分の徒歩圏というか、行動圏内に一軒はあってほしいような蕎麦屋さんでした。
メニューには、田舎蕎麦や季節の蕎麦、注文を受けてから打つ十割そば(混雑時は受けられないそうです)もあったので、また食べに来たいですね。
珈琲も飲めるようですが、この日は我慢して店をでました。
・・・と言うのも、同じ路地に「ブルーマウンテン」という珈琲豆の販売店を見つけたので。
ブルーマウンテンと、そのブレンド珈琲のみを扱っている、ちょっと珍しいコダワリの店。
小さなテープルが3つあって、店内でも淹れてくれます。
私は蕎麦を食べた後には珈琲が飲みたくなるクチなので、この店の並びは最強タッグ。
豆だけ買って家で淹れて飲みましたが、そのうち店で淹れてくれる珈琲も飲んでみようかな。
きっと、狙っている味とか、コダワリの淹れ方なんかがあるでしょうから。
・・・と言う訳で、ぶらっと来た割りには満足度の高い、ひばりが丘駅南口のランチでした。
【手打ちそば処 柳屋】
◇所在地 西東京市ひばりが丘1-9-1
◇最寄り駅 西武池袋線ひばりが丘駅 徒歩5分
◇駐車場 有り
◇営業時間 11:00〜20:00(L.O.)
◇定休日 水曜日、1月1〜3日