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『うなぎ林屋』@長野県下諏訪町〜“変わり種”二色重がある老舗川魚店


霧ヶ峰の麓、天竜川の源流ともなっている諏訪湖の周辺は、古くから鯉やワカサギといった川魚が獲れ、現在でも鰻の消費量は日本有数の地域。
湖を囲む上諏訪、下諏訪、岡谷それぞれの地区に鰻の有名店が数多くあり、鰻好きにとっては探究心をそそられる土地なのです。
今年の夏は地元での評判も良い、下諏訪「うなぎ林屋」さんにおじゃましてみました。

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アクセス

林屋さんの所在地は、長野県諏訪郡下諏訪町矢木西

最寄駅はJR中央本線の下諏訪駅
立川駅からなら特急で2時間です。
駅を降りてからは徒歩10分ほどですから、十分徒歩圏内。

下諏訪駅の近くには、7年に一度開催される奇祭「御柱祭」で有名な諏訪大社下社もありますから、観光ついでに立ち寄るのも良いでしょう。

で行くなら、中央自動車道の岡谷インターを降りて、国道20号を東へ約10分。
駐車場も10台分以上あるので、ドライブ途中に立ち寄るのにも便利な立地です。
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外観と店内の様子

外観は、鰻屋らしい和風2階建ての一軒家で、まだ新しさを感じる綺麗な建物です。

訪れたのは観光客や帰省客の多いお盆の時期だったので、11:30am開店のところ11時過ぎには到着していたのですが、すでに先客があって一番乗りではありませんでした。
なかなかの人気店です。
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すぐ隣には、昔からある持ち帰り専用の川魚店。
こちらは明治26年の創業とのことで、昔から地元に根付いた老舗と言えるでしょう。
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それでも早めに到着した甲斐あって、開店と同時に席につけました。
その後はすぐに満席となり、11:40am頃に来たお客さんは席待ちで並ぶような状況でした。

お盆の時期は予約も受け付けていなかったので早くから並びましたが、通常の時期なら予約もできるようです。

店内は、小上がりに4人用座卓が6つ、テーブル席が2卓。
記名して並んでいるときに、足の悪い同行者がいることを伝えておいたところ、テーブル席の方を用意してくれました。
感謝です。
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若い店員さんたちは、ハキハキと丁寧な対応ができていて居心地はとても良好。
これ、大事です。

残念ながら諏訪湖周辺の鰻屋の中には、多くはありませんが接客がひどく雑な店もありました。
諏訪の鰻といえば知名度があるし、観光シーズンには黙っていても一見の客が入るので、胡座をかいて商売しているのでしょう。
うっかりそんな店で値段の割にはパッとしない鰻を食べさせられようものなら、折角の旅行中の気分が台無しになってしまいます。
その点、ここは合格点。
気分良く食事ができるお店です。

メニューと料理

メニューを見ると、うな重、うな丼に、蒲焼や鯉料理の定食が並んでいます。

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肝焼きなどの一品料理もあって、メニューとしてはまぁ一般的なラインナップです。

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この中で、蒲焼塩焼きが半分づつ載った「二色重」に目がとまったので注文してみました。
ところで「塩焼き」って、「白焼き」とは違うものなんですかね?。

待つこと20分ほど、「二色重」(2,470円)の到着です。
何せ次々来る客のために鰻をジャンジャカ焼いて、捌いた鰻がなくなったら時間前でも暖簾を下ろしてしまうような人気ですから、注文してからそんなに待たされません。

左の蒲焼きと右の塩焼きに分かれていて、なんだか賑やかなビジュアル。
違う味付けの鰻が一度に味わえるのでお得な気分です。
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よく見ると塩焼きには刻みネギが散らさせていて、山椒ではなく唐辛子が振られているところが個性的。
確かにこれは「白焼き」ではないですね。
さらに、ご飯の上にはレタス(!)が敷かれています。
小皿にワサビが添えられているのは櫃まぶし的な感覚で理解できるのですが、レタスが敷かれている鰻重は初めてです(笑)
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諏訪湖の周辺の鰻屋では、蒲焼きのタレは甘くてこってりしている味付けの店が多く、それが諏訪の鰻の特徴だと思いますが、こちら林屋さんでは逆に鰻をもっとサッパリとした味で食べさせたいようですね。
したがって、タレも諏訪の鰻屋としてはあっさりめ。

焼き方は蒸してから焼く関東流が基本ですが、蒸さずに焼く関西流の「地焼き」が好きな人には、注文時に申し出てくれれば対応するとのことです。
このあたりの融通のきかせ方は、関東と関西の中間に位置していて、両方に地域から客が来る諏訪ならではですかね。

食べて見ると、鰻の身としてはそれ程厚くないもの。
蒲焼きは関東流に蒸したものですが、表面にパリッと焼き目がついて香ばしさもあります。

添えられた山葵とともに食べると口の中がサッパリしますし、味に変化がでてまた美味しく食べ進められます。
これなら、もうあと半身の蒲焼きとご飯があっても食べきれそうなくらいの食後感で完食。
美味しゅうございました。
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こちらは、同行者の注文した「うな重 梅」(2,470円)
ランチのうな重としては、量的にこれで十分ですね。
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こちらのうな重にも山葵は添えられていますが、さすがにレタスは敷いていません。
レタスはあくまで、蒲焼きと塩焼きの仕切りだったようです(笑)


こちら林屋さんの鰻は、蒸してから更に焼く関東流の蒲焼きなのですが、関東流にしては蒸し方は少し弱め。
塩焼きへの薬味の載せ方なんてのは名古屋のひつまぶしを意識しているようですし、関東と関西と名古屋の「いいとこ取り」をした独自路線を目指しているように感じます。

諏訪でタレの甘くない、サッパリ味のうな重を食べたいならまずオススメできるお店ですし、さらにサッパリと食べたいなら今回食べてみた「二色重」の選択も面白い。

国道沿いの人気店なので休日には混雑しがちですし、下手をすると閉店時間前に鰻が完売してしまうところが難点といえば難点ですが、お店も綺麗で接客もしっかりしているし、また下諏訪で鰻を食べる時には候補の一つとなるお店なのでした。


うなぎ林屋

・所在地   長野県諏訪郡下諏訪町矢木西31
・最寄駅   JR中央本線 下諏訪駅
・営業時間  11:30~14:00(L.O.)・17:30~(20:00ラストオーダー)
・定休日   水曜日
・駐車場   あり(10台以上)



うなぎ林屋うなぎ / 下諏訪駅

昼総合点★★★☆☆ 3.5

 

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