首都圏を囲むように回る国道16号の沿線の中でも、福生市内の横田基地✈️に接するエリアには米軍関係者相手の飲食店や米軍放出品を扱うミリタリーショップなどが並んでいて、かなりアメリカンな雰囲気があります。
「FUSSA FRIENDSHIP PROMENADE」(福生フレンドシップ プロムナード)などとも呼ばれている様子。
多摩エリアの中でも独特な空気感を持つ通りなのですが、個人的にミリタリーショップやアメリカ文化に大して興味がなかったり、ビール瓶を片手に持ったデッカい米兵が大勢ウロウロしていて恐そうだったり(偏見?W)、そもそも近辺の国道16号が昔から渋滞で有名で近づく気にもならなかったりしていたりで、今までほとんど立ち寄ったことがありません。
それでも圏央道が開通したり国道の改良工事が進んだりして、渋滞も随分減ったと聞いていたので、遅ればせながら「夕食でも取りに出かけてみようか」ということになりました。
アメリカンなピザ屋や老舗のステーキハウスなどがあることを事前にチェックしておいて、予約もしていないので、すんなり入れそうな店があったらそのまま入ってしまおうと、まず向かったのは横田基地第二ゲート斜め向かいにある「ウノ クイント」さん。
元米軍ハウスをリフォームした、イタリアンのお店です。
アクセス
店の所在地は、東京都福生市福生2270。
米軍横田基地第二ゲートの斜め向かいで、国道16号線沿いにあります。
駐車場は店の北側から入った奥に、系列グループ店舗の韮菜饅頭やステーキハウス・ヤブツバキと共用のものがあって、砂利敷ですが20台以上は駐められそう。
ここは東村山市内にある草門去来荘やレストランMONと同じく、際コーポレーションが経営する店だったのですね。
確か発祥の店だったかな?
電車で来るなら、八高線の東福生駅から徒歩7〜8分。
青梅線の福生駅からも12分程度。
八高線は本数が少ないので、電車からだとちょっと面倒かな。
福生基地のゲートからは徒歩1分なので、フェンスの向こうの人たちからは便利なんですけどね(笑)
外観と店内の様子
米軍ハウスとは、戦後すぐから1970年代くらいまでの間、駐留するアメリカ軍人の住居として基地の外に用意された民間の賃貸住宅のこと。
その後、米兵の住居は基地内にほとんど用意されるようになっていったので、当時のままの姿で残っている米軍ハウスはそう多くはないそうですが、独特な佇まいが気に入られて、その後に各種のショップが入ったり、アーティスト達が住んだりもしています。
外観上は三角屋根の平屋で広い庭付き、玄関はなくフローリングの床というのが特徴で、当時の日本人にはハイカラな文化住宅に見えたはず。
主に配偶者のいる基地関係者向けだったそうで、ガタイの良いアメリカ人からすれば、こじんまりとした家だったのでしょう。
こじんまりとしていて建設当時は文化的、でも今となっては懐かしさがある家といえば、昔の箱型の公団住宅なんかに近いものがありますかね。
日本人が見てもなんだか郷愁を誘われるような風情を持っていて、興味深いものがあります。
さて、店内に入ると、女性のフロアスタッフが迎えてくれました。
まだ夕方の早い時間だったこともあって、幸い席にも空きがありました。
店内の照明は暗めで、さすがに床はギシギシする箇所もありますが、それもひとつの風情。
壁に切り取れた小窓の向こうにキッチンが見えますが、当時からこのような造りだったのでしょうか。
現代的でオシャレです。
テーブルは二人用と四人用のものが並んでいて、広い店ではないので席の間隔は狭め。
テラス席と合わせても30人は入れないような規模の店です。
壁は煤けていて、一面に英語の落書きが書き込まれているところに歴史を感じさせられます。
極東の小さな町に赴任してきて古い落書きを残した軍人達は、もう本国に帰っているのかな。
客層としては日本人が7割、基地関係者が3割って感じでした。
アメリカ人にとってもここは何か思い入れがある店なのか、恋人同士にも見える若いイケメン夫婦(?)が、ドレスで正装して楽しそうに食事をしていたのが印象的でした。
とても絵になっていたので、写真を撮らせてもらいたい誘惑にかられましたが撮ってません。
そんなことを頼める英語力がありませんから(笑)
メニューと料理
この店はホームページよると、「基本に忠実なイタリア家庭料理」とのこと。
メニューを見ると肉料理、魚料理、パスタにリゾットはありますが、なぜかピッツァはないようです。
基本に忠実に「ピッツァが食べたければピッツェリアへ行け!」ってことなんでしょうかね?
ただ、厨房も家庭用サイズのスペースなので窯を置くスペースがなくて、クオリティの高いピッツァを焼けないってことかもしれません。
壁のボードにも美味そうな一品料理が書かれているので飲み物はワインで一杯といきたいところですが、例によって車で来ているのでジンジャーエールで我慢(泣)。
そしてパスタの中から選んだのは「海老のアメリケーヌソース パッパルデッレ」(1,580円)
ア
メリケーヌソースとは、海老の殻を炒めて甲殻類独特の旨味をひきだしたオレンジ色のソースのこと。
また、パッパルデッレとは、幅広でリボン状のパスタのこと。
海老もモチモチしたパスタも大好きなので、これは大満足(喜)
続いては開店当初からの人気メニュー、イタリア人のマンマから教わっという定番家庭料理の
「元祖 イタリアンライス」(1,680円)
海老やら鶏肉やら野菜やらを炒めてトマトとチーズのソースに絡めたものに、サフランライスが添えられています。
賄い料理的なパッとはしない外観ですが、ライスに海老の旨味が絡んだら、そりゃあ日本人の味覚にだって合うってもんです。
旨い!
初めての店で、どんな料理なのかイマイチわからなかったので、似たようなメニューをチョイスしてしまいましたが味の方は両品とも気に入りました。
そんなに気取らずに入れる店のようだし、予約なしでも夕方早めの時間からの二人程度なら空席もありそうです。
ただ、アメリカの軍人も来るような店なので、料理のボリュームがとんでもなく多いかも?と心配していましたが、普通サイズでしたね。
これくらいならもう一品、これも人気だという「特製ラザニア」を追加しても食べられそうでした。
まぁ、通りにビール瓶を振り回して暴れている兵隊もいないようだし(くどいですねw)、店の雰囲気も気に入りましたので、それはまた来た時の楽しみとします♬
【ウノ クイント】
■所在地 東京都福生市福生2270
■営業時間 11:30 – 15:00(L.O.14:00)17:00 – 22:30(L.O.21:30)
■定休日 無休
■最寄駅 JR八高線東福生駅
■駐車場 有り