千葉県匝瑳市にある松山庭園美術館🎨
匝瑳市(そうさし)と言われても、千葉県民でもなければ読み方も知らないし、どこにあるのかもよく分かないと思いますが、成田空港から車で30分ほど九十九里浜方面に走ったあたりにあります。
ここは芸術家・此木 三紅大(このき みくお)氏のアトリエを、週末と祝日のみ開放した小美術館で、茶道具や絵画の展示のほか、楓の綺麗な庭園にも見応えがあります。
そして一部のファンからは、居着いたまま飼われている猫たち🐈と遊べる美術館として、マニアックな人気を集めているとか。
我が家では猫を飼える状況にはないのですが、猫好きな妻殿を連れてドライブに出かけました。
多摩エリアからは、2時間半ほどの道のりです。
今回は金曜日の夜に出発し、成田空港近くのヒルトン成田に宿泊。
成田空港の周りには大型ホテルがいくつもあるので、ネットでの予約は取りやすいエリアですね。
一泊して翌土曜日に美術館へ向かいました。
成田空港からは車で約30分。
美術館の周辺は田園地帯で、最後は畦道を広げたようなクネクネとして細い道を通り、看板を目印に坂道を上がります。
車を駐め、「そもそも気まぐれな猫たちが、本当に都合よく近くに寄って来てくれるのかな?」と、半信半疑で周りも見渡すと・・・
早速、入り口手前で小柄な白猫ちゃんが出迎えに来てくれました(喜)
こちらを警戒もせず、すり寄って来て撫でさせてくれて、もういきなりデレデレ状態(笑)
可愛さに足止めされて、駐車場から先に進めません。
この白猫ちゃんは小柄だけど、長老格の大女将的な猫で「みーちゃん」と呼ばれているようです。
しばらくじゃれていると、後から来た他のお客さんの方にみーちゃんは挨拶に行かれたので、ようやく先に進めます。
すると、小ぶりながらも楓🍁の木と苔の見事な日本庭園が現れます。
これは紅葉の時期は、さぞかし美しいことでしょう!
庭の綺麗な、京都の小寺院にでも来たかのようです。
比木氏の作品であろう、李朝オマージュな石像群が並べられていてユニーク。
これまたユーモラスな鉄の造形美術品も飾られていて、比木氏は製作のジャンルが広い。
さらに先に進むと、今度は芝生の庭の向こうに瓦屋根の立派な母屋が見えて来ました。
芝生の中央のテーブルの周りに、日向ぼっこしている別の猫ちゃん達を発見!!
白黒のハチワレ模様の猫が「うーちゃん」。
椅子の下にいるキジトラが「トラ」。
ここで、いい年をした互いに見知らぬおじさん三人が(私を含めて)、猫を相手に猫なで声を出して目を細めるこのカオス。
おじさん達に「家の中にはもっと猫がいるよ」と教えてもらったので、館内に進みます。
靴を脱いで上がると、喫茶室のような部屋があって・・・
猫クッキーセット(500円)でお茶もできるようです。
館内にもあちこちに作品が展示されていて、こちらは陶板画でしょうか。
猫に対する愛情がいっぱい詰まっています。
妻殿は猫を追って、先に大広間のようなサロンスペースに行きましたが、せっかく美術館に来たので私は展示スペースへ。
こちらは比木氏のコレクションの茶碗。
桃山時代からの伝世の織部やら粉引やら、その道の人が見たら垂涎の品がズラリ。
私も焼き物は好きで、現代作家の写しの酒器なんかはいくつか買って使っていますが、この時代の本物の茶碗なんてとても手が届きません。
眼福です。
隣には結構な数の茶釜も並んでいます。
こちらの知識はないのですが、大変な価値のものばかりのはず。
比木氏って一体ナニモノ??
妻殿のいるサロンスペースに戻ると、こちらにも比木氏の絵画や彫刻作品が展示されています。
比木氏は彫刻や絵画、陶芸と製作のジャンルが幅広くて、ピカソ的な芸術家ですね。
なんとお呼びすれば良いのかわからないくらいですが、ブログ上、比木画伯とお呼びいたしましょう。
妻殿は、持参のおもちゃで既に猫達と遊んでおりました。
サロンスペースにいたこの子猫は「もんちゃん」。
本名は「モンジロウ」だったかな?
可愛がって世話をしていた弟分の子猫達が、この日の午前中に里親の元に目出度く旅立って行ったばかりだそうで、寂しくなってすっかりしょげているところです。
いつもは、壁に駆け上がるほど活発に走り回っているそうですが、この日は好きなオモチャにも反応薄。
遊んだりおやつもらったりしていたら、少し元気になったかな?
優しい子猫ちゃん、早くまた元気になるといいね。
こちらの気品のある黒猫は「ちびちゃん」。
おもちゃは大好きで反応も面白いのですが、触られるのは好きじゃないようです。
猫も性格が色々なんですね。
先ほど庭にいた「うーちゃん」が、みんながおやつをもらっているのに気づいてやって来ました。
先輩猫格のうーちゃんは、なぜか少し離れたところから見守っています。
マイペースな性格なのか、それとも「弟分をいじめるなよ」と見張っているのか?
そんなことをやっていたら、3時間くらいはアッという間に過ぎてしまいます。
閉館時間も近くなったので、ご迷惑にならないうちにお暇しました。
駐車場に戻ろうとすると、あちらから猫ちゃんが一匹、まっすぐこちらに向かって来ます。
お見送りしてくれるのかな(喜)
この子は庭であったトラちゃんですね。
すり寄って来て、ゴロゴロさせてくれました。
あれっ、今度は妻殿の膝に乗って来ましたよ。
なんだか丸くなって来ました。
あっ、寝ちゃった!
今日が初対面なのに、こんなに懐いてくれるなんて感激です。
しかし、グゥ可愛いけど、これでは帰れません!!
・・・このままずっと眠らせてあげたかったけど、閉館時間も過ぎて暗くなって来ますので、名残惜しくはありますがバイバイしました。
この美術館に来る人は、きっと猫好きなお客さんばかりなのでしょう。
猫の方も、来館者達を信用してくれているのですね。
癒されました。
本来ここは美術館で、この日は比木画伯もいらっしゃったのですが、芸術作品については一言もお聞きすることなく、館内では専ら猫と戯れていました💦
ここでは多分、それで良いのだと思いますが😁
ちなみに、比木画伯も参加するガラス絵展が11月6日から銀座のギャラリーで開催されます。
また、松山庭園美術館でのイベントとしては、毎年春に開催される「猫ねこ展」があります。
興味のある方は是非!
それと、「猫捨てちゃダメ! 絶対!!」
【松山庭園美術館】
■所在地 千葉県匝瑳市松山630
■開館時間 10:00~17:00
■開館日 金土日・祝日
■最寄駅 JR総武本線八日市場駅からバス10分 松山神社前バス停から徒歩7分
■駐車場 あり