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祖谷の隠れ宿『 祖谷美人』宿泊記@徳島県三好市〜絶景!温泉露天風呂付き離れスイート


徳島平野を形づくる吉野川を西に遡り、大歩危駅の横からさらに山一つ越えた先、祖谷川沿いの渓谷は、

平家の隠れ里あるいは日本三大秘境の一つとも称される祖谷(いや)の里。

徳島阿波おどり空港からはレンタカーで走って2時間ほどかかる山深い土地ですが、

徳島県内山間部の代表的な観光スポットにもなっていて、国指定登録有形文化財の「祖谷のかずら橋」で有名です。


徳島旅行の一日目は、「祖谷の隠れ宿 祖谷美人」さんに宿をとりました。
祖谷のかずら橋までは、車で3分ほどの好立地にあります。

こちらのお宿は、祖谷蕎麦の専門店だったところを拡張して蕎麦屋併設の旅館としたもの。
祖谷川の渓流に迫り出すように建っていて、眺望は抜群。

大浴場はなく、全ての部屋に温泉露天風呂♨が付いていて、食事は囲炉裏端の食事処でいただくという、ちょっと贅沢気分で山里の情緒に浸れる旅館です。


今回泊まるのは、この旅館の中でも特にゴージャスな「離れスイート」剣山

こたつの置かれた14畳の和室に・・・

 

ツインベット付きの寝室がついています。

寝室にはマッサージチェアと、足用の岩盤浴(初めて見ました)も置かれていて、至れり尽くせり。

気になる部屋付き風呂はどんな感じかと言うと、洗面ルームの先に・・・

まず陶器製の湯船が置かれた内湯があり、寒い日は外に出る前にまずこの湯船で暖まることができるようになっています。

シャワーもついてますが、夜使い終わったらヘッドをこの発泡スチロールの箱にしまってほしいとのこと。
そうしないと冬の寒い日の朝方には、シャワーが凍ってしまうことがあるそうです(!!)

数年前の徳島県内であった雪害のニュースを見たときには、温暖だと思っていた「徳島県」という地名と、「大雪」の単語が今一つ結びつかなかったのですが、今なら納得できます。

扉を開けてバルコニーに出ると、大きめな檜の湯船がありました。

ボタンを押すと、いつでも掛け流しの源泉の湯がドドっと湯船に注がれる仕組み。
ヌルッと柔らかなお湯で、かすかに硫黄の香りがします。
これは贅沢!

湯船から眼下を見下ろすと、祖谷川の渓谷を一望。

錦秋の頃は、特に素晴らしい景観となるそうです。

のぼせそうになったら、横の椅子に座ってひと涼み。

喉が渇いたらティーパックのお茶の他に、冷蔵庫の中には無料のジュース類も用意してくれています。
旅行の行程が許すなら早めにチェックインして、この部屋付き露天風呂を堪能しないと勿体無いですね。

祖谷美人での夕食は全て囲炉裏のある食事処での炭火焼き料理となっているのですが、「離れスイート」に泊まると、食事処は客室と部屋続きの専用個室となっているので、食事の際に外に出る必要がありません。
客室内から扉を一つ開けると、そこがもう専用の個室囲炉裏席になっているので、移動がなくて便利で楽ちん。

ベットもセットされているので、そうするとチェックインして一度部屋に入ってしまえば、客室内に誰か入って来ることはないし、他の客と顔を合わせることもありません。
一日人目を全く気にする必要がなくなるので、これは思った以上にストレスフリー。
終始寛いだ気分で過ごすことができました。

さて、この日予約していた囲炉裏会席は、通常の献立から揚げ物を減らしたボリューム少なめのもの。

八寸とともにテーブルに上がっていて目を引くには、昔からの吉野川の幸である「アマゴの造り」
東日本なら川魚と言えばイワナ、ヤマメが思い浮かびますが、西日本ではアマゴが多いそうです。
鮮度が良くて大変美味。

山深い土地らしく「蕎麦米雑炊」の後は、

目の前の囲炉裏でこんがり焼き続けていた「鮎の塩焼き」
炭火で焼いているので、中まで火が通って頭からかぶりつけます。

ちなみに鮎の塩焼きは、郷土料理の「でこまわし」(祖谷の岩豆腐やこんにゃく、芋を串刺しにして味噌を塗った田楽)にかえることもできます。

焚き物として「阿波牛のしゃぶしゃぶ」が供されましたが、


炭火に鍋が掛けられると、なんとも言えず良い風情になります。

 

続いては、繋ぎが少なく太くて短めな麺が特徴の祖谷蕎麦ですが、こちらの蕎麦は専門店を併設しているだけあって細麺で長め。洗練された都会的な蕎麦で喉越しは良好。

最後にデザートの果物を頂いてご馳走さま。

ボリューム少なめ会席ではありましたが、地酒少々と徳島特産の「すだちサイダー」を追加注文して飲んだら、もう十分満腹になります。
ちなみにすだちサイダーは、柑橘系らしいサッパリ爽やかな酸味があってオススメ。


翌日の朝食は、小皿がたくさん籠に盛られ、見た目も可愛らしくて美味しそう。

メインは、これも祖谷名物の(ミニ)「ひらら焼き」

「ひらら焼き」とは、元々は祖谷川の川辺で平らな川石の上に、川魚や岩豆腐など土地の食材を並べ、下から焚き火で熱したちゃんちゃん焼きのような味噌味の料理。
遠路祖谷を訪れた商人などを歓迎し、もてなすためのものだったそうです。
小さいけれど徳島のブランド鶏の阿波尾鶏も乗せられていて、土地の料理を味わえたので満足です。

チェックアウトの際にはロビー横のコーナーでお土産を選び、祖谷の湧き水で淹れた珈琲をご馳走になってから気持ちよく出発しました。

部屋数が十に満たない小さな一軒宿で、仲居さん達の物腰も丁寧。
有名になった断崖の上の小便小僧のある方面の道はまだまだ狭い山道が残っていますが、大歩危からこの旅館の前を通って蔓橋を繋ぐ県道は2車線整備されているので車の運転に不安は感じません。
ここでの滞在は、ゆっくり寛げて、不満に感じるところがほぼ思いつきませんね。
すぐ予約で埋まってしまうそうですが、いつかまた紅葉シーズンにでも泊まってみたいお宿です。


【祖谷の隠れ宿 祖谷美人】
徳島県三好市西祖谷山村善徳9-3


「一休」で宿泊情報を見るhttps://www.ikyu.com/00001756/
「じゃらん」で宿泊情報を見るhttps://www.jalan.net/yad322959/



 

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