2020/5閉店
素敵なお料理、ありがとうございました。
昨年、『いきなり黄金伝説』というテレビ番組で、“秘境めし”として紹介されていた静岡県富士宮市のレストラン ビオス(Bio-s)に行ってきました。
何かの雑誌で見たのか?忘れてしまいましたが、以前から静岡県の交通の不便な畑の中に野菜の美味しい洒落たレストランがあるとは聞いていたので、ネットで予約してからの訪問です。
◎アクセス
場所は、静岡県富士宮市。
富士宮市といっても、市街地からは山を越えた先の農村地帯にあります。
前泊した御殿場から向かったので、道順としては、御殿場インターから極めて快適な新東名高速を使って新富士インターで降り、富士宮方面に向かいます。
観光客で賑わっている浅間大社前のお宮横町を通り過ぎ、やがて1.5車線幅の山道に入っていってゴルフ場を通り過ぎたさらに先になります。
富士宮の駅前からは車で15分といったところでしょうか。
(富士宮市街では、何故か季節はずれのサンタがボランティアしてました。(笑))
あるいは、少し回り道になっても県道184号線を経由して、北側から回り込んだほうが運転は楽だったかもしれません。
何れにしても、直前の曲がり角に貼ってある小さな看板を見落とさないように。
歩いていける最寄り駅というものは、全くありません。
◎外観
白壁のモダンな一戸建てレストランです。
周囲は農村。
すぐ隣の敷地をよく見ると、牧場です。
ゴロゴロしている乳牛をみると、なんともユッタリした気分になりますね。
駐車場に車を停めていると、にこやかな店員さんが外まで迎えに来てくれました。
いやどうも恐れ入ります。
◎店内の様子
入口から真っすぐ廊下が伸びていて、左手の大きな木製の引き戸の向こう側にレストランフロアがあります。
大きな窓の開いた明るいフロアに、白いクロスのかかったテーブルが7つほど。(数え忘れました)
フロアの真ん中には、農園でとれた自慢の野菜たちが並んでいます。
期待が高まりますね。
窓側の席を案内してくれました。
晴れていれば丘の向こうに富士山が見えるそうですが、雲にかくれてしまって時々顔を見せる程度。
残念。
でも、農園を眺めていると色々な野鳥が飛んでいるのが見えて飽きません。
シジュウカラ、セキレイ、それにノビタキでしょうか。
無農薬を目指しているそうなので、野鳥の餌も豊富なのかもしれません。
日本の里山の風景ですね。
テーブルの上には、花の代わりに小さくて美味しそうな蕪が飾られてます。
ワインでも飲んで酔っぱらったら、齧ってしまいそうですね。
◎メニュー
季節の野菜のフルコース シャンペットル 8,925円と、前菜3品にメイン一皿の
テロワール 3,990円の2種類から選べます。
ランチですので、そんなに量は食べられないということで、テロワールで予約してあります。
メインは、地元の萬元豚や岡村牛、沼津港からの魚等から選べます。
しかし、冬のこの時期は、野性の鳥獣のジビエ料理があるそうなので、そちらから選びました。
この日は通常メニューの他に、なんと珍しい北海道のヒグマの肉が入荷しているそうです。
歯ごたえのある赤身肉だそうですが、滅多にない機会でしょう。
食べた事などありません。
妻殿がこのヒグマ肉のローストをチョイス。
私は、同じではつまらないので、ハトを選びました。
ハト肉も、随分前に中華料理で頂いたとき以来ですので久しぶりです。
◎料理
記念日ですから、ワインで乾杯といきたいところですが、車できているので・・・
「ぶどうジュースのソーダ割り」と「にんじんジュース」で乾杯。
にんじんジュースは濃厚で、ドロドロしてます。
飲み口が良くなるように、何かの果汁を混ぜてるんですかね?
甘みを感じます。
普段の食事なら、この一杯でもう野菜は十分摂ったと思うでしょう。
勿論、本番はこれからで・・・
次は、「サラダシャンペットル 功刀さん3年物ニジマスのマリネ」
マッシュルームって、生でも食べれるんですね。知らなかった。
近くの養鱒場産のニジマスのマリネ。魚のマリネは大好きです。
赤かぶもシャキシャキ。
続いて、「新黒田五寸(ニンジン)のポタージュ」とパン。
ジュースに使っているニンジンとは別の品種だそうです。
真ん中の白いのは、ミルクを泡立てたものでしょうか。ミルクの濃厚な香りがします。
パンには、オリーブオイルを付けて。
前菜三品目は、「エトッフェ(蒸し煮)した冬野菜」
塩こしょうに、オリープオイル少々といったシンプルな味付けのようです。
自慢の野菜だけで勝負していて、好ましい。
かぶに椎茸にねぎ、にんじん、お芋2種類に葉もの野菜。彩りがあって綺麗です。
野菜の味がよく分かります。
葉もの野菜の先端がパリパリしていて、食感がよい。蒸す前にオーブンにかけてるのかな?
さて次はメイン料理。
こちら、ジビエ料理「ヒグマの赤身肉のロースト」
添えられた野菜まで野趣に富んでます。
「うちの野菜には、根っこにもエグミなんかないよ」
ソースがかかっていますが、塩胡椒のシンプルな味つけです。
食感は、さすがヒグマてすね。少々固い。
タタキと干し肉の中間くらいの固さですかね。
噛んでいると、野性の獣らしい味と旨味がでてきます。
私の注文したのは、
一羽分の証でしょうか。足が2本ついてます(笑)
美味しくしゃぶって頂きました。
肉は赤身があって、それほど固くはありません。
味はブロイラーより鴨に近いように感じました。味が濃い。
美味しかった。
もう満腹にちかいのですが、デザードもあります。
ウェイトレスさんが4種類から選べると言って、持って来たのが上のトレー。
あまり見慣れない物も載っていますが(笑)、美しいビジュアルです。
曰く、
1.ニンジンと種(忘れました)のブラマンジェ。
2.ごぼう(こんな短いごぼうは初めて見ます)のアイスとチョコレートケーキ
3.近所の酒蔵の大吟醸酒粕とみかんでつくったシャーベット
4.カボチャとレーズンのケーキ(だったかな?)
選択したのは、
ごぼうのアイスとチョコレートケーキ。
たしかに、チョコレートの苦みと牛蒡の味は合いますね。
妻殿は、
酒粕とみかんのデザート。
どちらのデザートも、彩りも盛りつけもお皿も綺麗でうれしくなります。
最後の飲み物はコーヒーと、ハーブティーを選びましたが・・・
ハーブティーのほうは、なんと鉄瓶に入ってきました。カッコイイ。
次ぎに来たら、私もハーブティーにします。
ごちそうさまでした。
◎感想・まとめ
自慢の農場の野菜の他にも、珍しい食材や地場産の食材を堪能させてもらいました。
フロアスタッフも、朗らかでいながらもテキパキしていて、好印象。
食器も良いし、盛りつけも綺麗。
気に入らなかった点が、思いつかない。
これで二人で12,000円程。
安いとは言いませんが、記念日のタマの贅沢としては満足感が高い。
清算は席で済ませられるので、高級レストランに来たような気分です。
帰りも扉の外まで見送ってくれました。
サービスについても料理についても、客の満足度が高くなるように、よく考えて組み立てられているなと感じます。
ひょっとしたら、私の気に入ってしまうお店のツボに嵌まっただけかもしれませんが。
ランチでしたが、食事の時間は2時間程度でした。
ゆったりした旅行の行程を立てて訪問すると良いと思います。
妻殿もまた来たいといってたので、プランニングした私も一安心。
多摩方面からは距離もあるので、そう度々は来れませんが、また機会をつくって訪問したいですね。
レストラン ビオス (Bio-s)
静岡県富士宮市大鹿窪939-1
営業時間 11:30~14:30(L.O.)
17:30~20:00(L.O.)
定休日 火曜・水曜
駐車場 有り