干支の竜にあやかりに、群馬県神流町の恐竜王国へ
令和6年は辰年。
年明け前の12月のうちに、来たる年の干支(竜)を拝んで、翌年の運気を上げていくのが我が家の年末恒例行事となっているのですが、さすがに本物のドラゴンには、少なくとも日本国内ではお会いできる場所がありません。それでは代わりに、恐竜の化石でも拝んで来ようかと、関東の恐竜王国、群馬県神流町までドライブに行ってきました。
群馬県の南西の端っこにある神流町(旧中里村)は、日本で最初に恐竜の足跡の化石が見つかった場所で、小さいながらも見応えのある恐竜博物館もある町なのです。
多摩エリアを午前中に出発し、所沢市内から渋滞の始まった国道463号をノロノロと西へ。飯能を過ぎてからやっと流れが良くなり、国道299号沿いの終わりかけの紅葉を見ながらドライブ。
秩父市街地を抜け、小鹿野の旧市街を通り過ぎると、やがて幅の狭い山間道路となり、県境の志賀坂峠のクネクネ道を越えると群馬県に入ります。
その先の下り坂を降りて行くと、やっとこの「さざなみ岩」「恐竜の足跡」の場所を示す標識が現れました。
道路脇に恐竜足跡の化石!
「さざなみ岩」とは、白亜紀に河口付近の湿地を歩いた恐竜の足跡が、そのまま化石となって残っもので、戦後昭和の時代に、たまたま道路工事をしていて見つかったんだそうです。
それはスゴイ!
多摩エリアからだと、一般道を走ること2時間半、距離にして延々100kmほど。
それなりに距離はありますが、途中の道の駅で休憩しながら進めば、楽しいドライブになるでしょう。
こちらは、芦ヶ久保の道の駅で買い食いした秩父名物「味噌ぽてと」
そのさざなみ岩の標識の少し先には、お誂え向きの駐車スペースが用意されています。
駐車して少し歩いて戻ったところにある、道路脇の岩壁がその「さざなみいわ」。
岩壁に刻まれた、左上の赤丸内の二つ穴が大きめの恐竜がなゆっくり歩いた足跡で、右下の赤矢印が小型の恐竜が走り抜けた跡だとか。
白亜紀と言うと、一億年前?想像できないくらいの大昔!
そんな昔の恐竜の足跡が、道路の横の岩に刻まれていて、普通に通りがかりに見られるって、なんかすごい体験だと思うのですが。
足跡をアップでよく見ると、足爪の形までわかりそうち(驚)
周囲の鱗状の模様は打ち寄せる細波が砂地に付けたもので、水辺を歩く恐竜たちの情景がリアルに脳裏に浮かんでくるようで感動的です。
すごく貴重な化石だと思うけど、これ雨で侵食されたりしないのかな?
ちょっと心配。
しかし一億年と比べると、人間の歴史の何と薄っぺらいことか。感慨深いものがあります。
神流町恐竜センターで恐竜の化石を見る!
さらに、そこから車で5分も走ると、恐竜王国中里こと、神流町恐竜センターに到着。
神流町からは足跡だけでなく、恐竜本体の化石も発掘されていて、サンチュウリュウ(山中竜)と名付けられています。
小さな翼を持つ、こんな恐竜だったそうな。
数年前にリニューアルされて綺麗になった館内は、入館料が大人800円。
展示物は、化石やら模型やら・・・
触れる実物大レプリカやら・・・
巨大な水棲生物のレリーフ状の化石やらと色々。
白亜紀には大陸と地続きで、同種の恐竜が生息していた縁から、モンゴルと提携していて、あちらの化石もたくさん展示されていています。見応えあり。
12年前にもあった、恐竜ロボットシアターはまだ健在。これ、開館当時はかなりの制作費だったでしょうね。
神流町は、神流川に沿った山に囲まれた土地で、恐竜センターまでは最寄りの関越道の本庄児玉ICからも車で1時間以上かかる、集客には苦労するはずの場所にあるのだけど、展示物はナカナカの充実ぶり。それに人で溢れかえるようなこともないから、ゆっくり眺めて回れて居心地がとても宜しい。
ランチは館内の『Rex Cafe』で
一通り見て回ったら、館内のカフェへ。
前回の辰年の前に来た時には、蕎麦やうどんが中心の大衆食堂的な店でしたが、施設の大規模改修の際に、洒落た洋風カフェに生まれ変わりました。
名前は『Rex Cafe』
地場の無農薬野菜や無投薬のお肉を中心に、一切添加物を使用しないオーガニックカフェとのこと。
ハンバーグ、ハンバーガー、チキンのプレート、そば・うどんなどの食事メニューと、甘味類があります。
山間部にあるカフェですから、地場のオーガニックな食材を使用するというコンセプトは似つかわしいものでしょう。
価格設定は、この辺りの店にしては少々高めかな。もっとも、周囲には飲食店が他にあまりありませんが。
中に入ると、まだ真新しく清潔感があって、オシャレ感のあるフロア。
恐竜の骨格をイメージしたような、天井の木組みが特徴的です。
失礼ながら田舎町にあって、このオシャレ感は、ちょっと別格のもの。椅子の座り心地も良好です。
先客は家族連れが二組ほど。
集客が苦労しそうな立地ですし、だいたいこの年末の忙しい時期に、呑気にドライブして遊んでいる人なんて多くはないってことでしょうか(笑)
人混みや行列が嫌いな私としては、とても居心地の良い空間です。
注文はこのタッチパネル券売機で食券を購入し、料理ができたら番号で呼ばれるので、カウンターまで取りに行くシステム。
残念ながら、カードや電子マネーは使えない模様です。
さて、食事に選んだのは、『Rexバーガーセット』(1,320円)
神流町内で人気のパン屋で焼かれた、ジャガイモを練り込んだバンズに、旬野菜をたっぷり挟んだハンバーガーとのこと。
それは郷土色を感じるし、美味そうじゃないですか。
BBQソースがたっぶりかかったパテに、キャベツやレタスが挟み込まれていますね。
独特なバンズとともに、いい感じの見た目。
しかし食べてみると、料理のコンセプトとしては魅力的なのですが、このジャガイモを練り込んだパンが硬めで、中のパテと馴染みが悪く食べずらいのです。齧り付いているうちに、パテなどの中身がバンズから押し出されて、中身だけ分離して滑り出してきてしまいました。
味は良いのですが、ハンバーガーのバンズとしては改善が必要かと思います。
パテは地場産の鳥豚合挽肉なので、ヘルシーではあるのですが、牛肉100%の高級バーガーと比べると、どうしても旨味のパンチ力には欠けます。
旨みに欠けるといえば、セットのスープも同様で、薄味にすぎる感じ。
オーガニックにこだわり、添加物ゼロを追求すると、値段を抑えて旨味を出すのが難しくなるのかもしれません。
食後には、ブラックのみのオーガニックコーヒー(440円)
こちらは、何処の豆を使っているのかわかりませんが、風味はあるけど刺激が少なく、飲みやすいコーヒーでした。
妻殿の注文した『野草の葉っぱティー』も、如何にも地雷的なネーミングとは裏腹に、飲んでみるとハーブティーのような味わいで美味しかったです(喜)
高速道のSAのカフェテリアのように、セルフサービスのお店ですが、厨房やカウンターのスタッフからの声掛けが清々しく丁寧で、好感が持てます。
また、カフェまでは、入館料を払わずに立ち寄れるので、ドライブ中に立ち寄るのも良いかと思います。トイレも綺麗だし。
まだ新しい試みの店なので、これからの改良に期待したい点もあるですが、私の大好きな《混んでなくて》《居心地の良い》カフェですので、応援したい気持ちになります。
干支に合わせて12年ぶりに訪れた神流町恐竜センターでしたが、こんな田舎町(失礼)にあって、展示部内容が充実した見応えのある施設でした。これだけドラゴンに触れ合ったのですから、来年の運気上昇は間違いないことでしょう(笑)
次に行くのはまた12年後かな。その頃、またどんな風に変わっているのか楽しみでもあります。
【神流町恐竜センター】
■所在地 群馬県多野郡神流町大字神ヶ原51-2
■営業時間 9:00-16:30(入場16:00まで)
■入場料 大人800円 子供500円
■定休日 月曜日(冬季1-3月は月・木休み)
■最寄駅 ?? 関越道 藤岡ICから46km
■駐車場 有り
【Rex Cafe】
■所在地 神流川恐竜センター内
■営業時間 10:00-16:30(L.O.16:00)
■入場料 なし
■定休日. 恐竜センターと同じ