静岡市清水区から駿河区にかけて、駿河湾に面した久能山南麓一帯は、
温暖な気候が栽培に適していて、イチゴの栽培が盛ん。
玉石やブロックを積んだ斜面にイチゴを植え込むことで、さらに日当たりを良くした甘い「石垣イチゴ」で有名です。
12月から5月の連休くらいまでは、いちごライン沿いの各農園で、いちご狩りが楽しめます。
料金は少々高めではあるけれど、完熟捥ぎたての甘いイチゴを味わえるので、エンターテインメントとしてはかなりオススメ。
なんてことをしていると、昼飯時になってきました。
駿河湾沿いのこの近辺なら海鮮系が狙い目なんでしょうが、地元で人気のスペイン料理店があると聞いたので行ってみることにしました。
スペイン料理の『サングリア久能本店』です。
店の場所は、静岡市駿河区内。
いちご農園が並ぶ、国道150号いちごラインの西の端あたり。
久能山東照宮の登り口からは、東へ500mほど。
一見アレなホテルのような、くたびれかけたリゾートホテルのような、なんだか大丈夫かね?といった外観のホテルの一階部分に店はあります。
入り口からスロープを登って、裏手の駐車場に回り込むと、「サングリア」の入り口がありました。
裏手から見ると、ますます怪しく思われる外観のホテルですが、ビジネス利用もできて、部屋まで「サングリア」の料理を運んでくれたりする、普通に営業しているホテルのようです(笑)。
店内に入ってみると、地中海の街に来たかのような、白い漆喰の壁が印象的なレストラン。
スペイン陶器が展示販売されていたりして、エキゾチックな雰囲気です。
調度品もスペインから取り寄せているそうで、外観と違って店内は洒落ています。
予約して窓側の席を確保すれば、窓の外に海を眺められそうです。
メニューを見てみると、スペイン料理と言ったらやっぱりパエリアですよね。
他に何を頼もうかなと考えていると、店員さんがアドバイスしてくれました。
曰く、
「パエリアは生米から鉄鍋を使って直火で炊き上げているので、30分くらいかかります。
何品か前菜を頼んで食べながら、パエリアの炊き上がりを待つのが良いでしょう。
初めてなら、パエリアは「魚介のミックスパエリア」、前菜は「海老のカタラン風」とパンのセットが一番のオススメ」
とのこと。
というわけで、店の一押し、
『海老のカタラン風』(1,300円)を注文して、パンを追加しました。
大ぶりでプリッとした海老に、たっぷりオイルにスパイスと海老の旨味の染み込んだ熱々ソースが絡んできます。
勿体ないので残ったソースをパンに付けると、これも美味。
店のオススメだけのことはあります。
サッパリしたものも欲しいので、サラダは「セラーノハムのサラダ」(1,050円)。
塩っけが効いて肉の旨みが凝縮していて、生ハムは好物なんです。
これもスペインっぽいでしょ。
ふた品食べ終えた頃に『魚介のミックスパエリア』(2,600円)が到着。
この鉄鍋で炊いているので、お焦げつき。
店員さんが、軽くほぐしてくれます。
2人前ぐらいの量がありますね。
いろいろな魚介の味が混ざって、旨味と出汁の効いた、お焦げ付き洋風炊き込みご飯ですね。
美味。
お店によると、スペイン料理は堅苦しくかしこまらずに、大皿をみんなでシェアしてワイワイ言いながら、楽しく食べるものだそうです。
他の席も、女性グループや家族客、夫婦や家族ずれらしき客が、ちょっと贅沢な食事を気楽に楽しんでいる様子でした。
フレンチのように「気取ってお上品に振る舞わなきゃ」というプレッシャーが薄いので、スペイン料理、良いですね。
こちら「サングリア」さんは、40年も前からあるレストランで、東京にも支店を出しているそうです。
静岡の街に受け入れられたのは、海沿いで温暖な気候が、スペインのイメージにマッチしたためでしょうか?
そういえば、多摩地区で本格的なスペイン料理専門店って、あまり聞かないですね。
今度調べてみようかな?
美味しそうな料理は他にもメニューに色々あったし、また静岡に来たら寄ってみたいレストランなのでした。
【サングリア久能本店】
▪️所在地 静岡県静岡市駿河区根古屋162-1グリーンヒルホテル1階
▪️営業時間 11:00~23:00 (L.O.22:30)
▪️定休日 年中無休
▪️駐車場 有り
▪️Web Site http://www.sangria.co.jp/