とある師走も半ばを過ぎた平日。
新蕎麦の時期ですので、久しぶりに青梅市御岳本町の『きり山』さんまで、蕎麦を味わいにドライブがてら行ってきました。
JR青梅線の御嶽駅からさらに900mほど西へ進んだところにある店なので、車で行った方が便利な店なのですが、昼時にもかかわらず駐車場はほとんど空いていて、楽に車を停められました。
さすがに紅葉も終わり、何かと忙しい師走のこの時期になると観光客も少なくなりますね。
店先には「新そば」の幟がありました。
いいですねぇ(喜)。
店内に入ると、すぐ横に石臼挽きの自家製粉。
蕎麦粉の販売もしているんですね。
地元産材で作ったと思われる立派なテーブルが並ぶ店内には先客が一組。
風情のある薪ストーブが焚かれていて、中は暖かです。
シーズン中の休日には観光客が多く、どちらかと言うと強気な価格設定の「きり山」さんも、平日にはお得なセットメニューを用意してくれています。
その中から注文したのは、「もりそば 親子丼セット」(1,030円)。
この値段にしては、蕎麦のボリュームも十分にありますね。
ところどころに星の散った蕎麦を手繰ると、見た目より田舎蕎麦的な香りがしてきました。
新蕎麦で自家製粉の蕎麦粉を使っているせいで、そば殻に近い部分の香りを強く感じるのでしょう。
卵たっぷりの親子丼をいただけば、もう満腹です。
ごちそうさまでした。
帰りがけにレジの横を見ると、こんな案内が掲げられていました。
「開店以来の手打ち製麺を諦めて機械製麺機を導入したけれど、その代わりに麺を10%増量します」とのこと。
・・・なるほど、蕎麦の量が多い気がしたわけです。
同じ製麺機で打つにしても、手打ちの経験が長い人が製麺機を扱うなら、湿度や温度の微妙な変化を今までの経験を活かして微調整できるでしょうから、味が大きく変わることはないと思います。
現に、私は食べ終わった後にこの案内を見て知ったぐらいですから。
蕎麦粉には拘ってもらってこのまま味を落とさないことを前提にすると、確かに地元客を掴むなら、機械打ちにしてでもボリュームを10%増しにした方が正解なのかもしれませんね。
時代の流れか、ご亭主の体力的な問題か。
それでも、これはこれでアリだと思う蕎麦屋さんなのでした。
【きり山】
▪️所在地 東京都青梅市御岳本町138-1
▪️最寄駅 JR青梅線御岳駅
▪️営業時間 11:00〜19:00(冬季17:00まで)
▪️定休日 水曜日
▪️駐車場 あり