日高市の「たかはしたまご」までタマゴを買い出しに行く途中、昼飯に蕎麦を食べて行くことにしました。
味が良くて接客にクレームがついていない店が良いと思い、某大手グルメサイトで検索して選んだ店がこちら、
埼玉県日高市の「手打 そば六」さんです。
◎アクセス
場所は埼玉県日高市高萩。
川越線武蔵高萩駅から徒歩7〜8分というところ。
しかし、多摩地域からだと鉄道の便はよくありませんね。
やはり、「たかはしたまご」の他、巾着田の彼岸花や、越生の梅林等を見にドライブにでも来たついでに寄る事になりそうな立地です。
車で来る時の最寄りのインターチェンジは、圏央道の狭山日高ICか圏央鶴ヶ島IC。
どちらのインターからも、国道407号を経由して途中で旧道に入り、川越線の南側でさらに横道に入った場所になります。
駐車場は店の南側に6台分ありました。
店の規模から考えると、充分な広さです。
◎外観&店内の様子
店の角に、「とびそば」と書かかれた看板がありました。
なんでも、生粉打ちの“とび”きりの“そば”のことだそうです。
はい、数量限定だそうですが、この「とびそば」目当てでここまで来ました。
店内に入ると、銀髪に銀の髭蓄えた御主人が迎えてくれました。
腰の低い方なんですが、あと5年も修練すると、仙人にでもなれそうなくらいの貫禄のある風貌です。
12時頃の到着で、先客はカウンターに2人。
席はカウンターの他に、小上がりに六人用座卓が二つ。
棚に蕎麦猪口やぐい飲みが並べられていて、民芸調の内装。
こじんまりとしていて、居心地の良い店です。
◎メニューと料理
カウンターの上に、なかなかの達筆で書かれたメニューが掲げられています。
なんと、「本日は天ぷら出来ません」と書いてあります。
日曜日は、天ぷらの揚げ手の娘さんがお休みだそうです。
ここで、山菜天麩羅が大好きな妻殿がガッカリの表情。
でも、ないものは仕方ありません。
気を取り直して、最初から楽しみにしていた数量限定・生粉打十割の「とびそば」を注文しました。
すると今度は、
「今日は11時過ぎに電話予約の常連グループが食べて行ったので、もう品切れ。」
とのこと。
予想外のダブルガッカリ。
郊外の蕎麦屋だと思って甘く見ていました。
しっかり、根強いファンを掴んでいるようです。
もう一度、気を取り直してカウンターに掲げられたメニューを見ると、
「合いもり二色そば」が限定であるそうです。
「限定」という単語が大好きな妻殿も、やっと納得してくれたので、二人前注文しました。
こちらが、「合いもり」1,200円。
二八?の細切り蕎麦と、蕎麦粉の割合を少なくして饂飩のような太切り蕎麦の二種類の蕎麦がザルに盛られています。
アップにしてみました。
細切り蕎麦は、色が濃いめの蕎麦粉色した生地に、外皮近くまで粗挽きした蕎麦粉を使っているのか、黒い星が点々と散らされています。
お上品とは言えない色合いですが、細切りに仕立てられていて、いかにも蕎麦粉いっぱいの『蕎麦』という感じで、野趣がありながらも洗練された端正な姿です。
実に食欲をそそられます。
太切り蕎麦の方はツルツルした喉越しを重視して、蕎麦粉の割合を少なくした饂飩に近い蕎麦なのですが、蕎麦粉の黒い星が散っていて、ただの饂飩ではないぞと主張しているかのようです。
箸でリフトすると、みずみずしくて美味しそう。
濃いめの蕎麦汁によく絡んで、もちろん美味しかったですよ。
太切りのほうも、ツヤがあって綺麗な蕎麦です。
饂飩感覚でツルツルとかきこんでしまいました。
結構満腹になります。
ごちそうさまです。
私の中で、味や見た目に関して、ここの蕎麦と比べてどうか?と言う一つの判断基準になりそうな、結構なお蕎麦でした。
さて、満足して帰ろうとすると、ご主人が
「ちょっと待って。今、蕎麦の刺身だすから。」
と言ってくれました。
どうやら、天ぷらも十割蕎麦も食べれなかったのが、余程残念そうにしていたらしくて、気を使ってサービスしてくれたようです。
こちらが、蕎麦の刺身。
南天の葉が添えられていて、風情があります。
先ほどの太切り蕎麦を、さらに幅広に薄く伸ばしたような麺に、塩をかけて食べます。
成る程、塩をかけると甘みがでて美味いです。
今までも、最初の一口は塩をかけて食べてくれと言う店はありましたが、それ程どうとも思えず、蕎麦汁のほうがやっぱり美味いと感じるだけでした。
・・・すると塩で美味しく感じるには、この位の薄く伸ばした麺に、塩をまんべんなくかけたほうが良いということなのかな。
良い勉強になりました。
ちょいとコイツを肴に、冷や酒でも軽くやると合いそうでしたが、車で来ているのでそちらは断念です。
◎感想・まとめ
近所の常連さんや、遠方からの来るファンに愛されている蕎麦店のようです。
規模の小さい店ですけど、皆さん、サッと食べてすぐ帰るという感じで回転が早いので、満席で行列ができることはありませんでした。
それにしても、予約して行った訳ではないので、品切れがあっても仕方ないのに気を使ってくれたり、揚げ手がいなくて水準以上の品物を出せない時には、天ぷらも出さないといった、来た客には満足させて帰したいという姿勢や、味に対するこだわりには感心させられます。
ちなみに、天ぷらは日曜以外はあるそうで、今の時期は山菜なんかも食べられるようなので、今度は土曜日にでも行ってみます。
それに、打つのに時間がかかるので数量限定の十割蕎麦も、何時か味わってみたいですね。
そば六
埼玉県日高市高萩658-1
営業時間 11:00~売り切れまで
定休日 水・木曜日
駐車場 有り