羽村市内に手打ち蕎麦の店が開店したと聞きつけ、休日ランチに立ち寄った
石臼挽き手打ちそばの櫓(やぐら)さん。
9月下旬頃でしたので、嬉しいことにちょうど新そばの時期の訪問となりました。
🌀アクセス
櫓(やぐら)さんの所在地は、羽村市神明台3丁目。
最寄駅はJR青梅線の羽村駅になりますが、駅から歩くと20分ほどかかります。
歩けない距離ではありませんが、車で行った方が便利な立地。
車で行くなら、羽村街道から一本南側に入った路地沿いにあって、喫茶樹樹の近く。
樹樹よりは羽村駅よりにあって、セブンイレブンの真裏にあたります。
駐車場は店の敷地内に5台分ほど用意されています。
大きな店ではないので、この駐車場が一杯になっていたら、私なら諦めて他の店に
行くと思います。
🌀外観と店内の様子
店先のボードを見ると、9月末までの季節蕎麦は「すだちそば」だそうです。
かなりの自信を持ってプッシュしている様子が窺えます。
すだち蕎麦は、目黒の有名店「土山人」仕込みなんだとか。
ほうほう….気になりますね。
蕎麦粉は、北海道産のブランド蕎麦である「雨竜元気そば」。
どんな蕎麦なんでしょうか?
なんてったって新蕎麦ですから、期待感はアゲアゲになります。
建物は、外壁を塗り替えてはいるものの、やや年季を感じる木造平屋のモルタル造り。
ここは確か随分昔に、ボリュームたっぷりのチーズが特徴の人気ピザ店があった場所。
外観はそれほど改装していないようで、パッと見だと洋食店か喫茶店に見えるまま。
しかしドアを開けて店内に入ると、床はフローリングに張り替えられ、
正面には古い和箪笥が置かれた、純和風な雰囲気に改装されています。
今年オープンしたばかりとあって、店内には全体に清潔感があります。
綺麗な蘭の花が飾られていて、その台となっている薬箪笥も良い趣味のもの。
ガラス引き戸の中のスペースは個室になっていて、家族連れが食事会をしていました。
席は、4人掛けのテーブル席が3つに、カウンター席が2つ。
それに先程の個室が、8人まで座れる大きさになっているようです。
大きな店ではないので、大人数の会食には向きませんね。
しかし、衣紋掛けを使ったテーブル間仕切り方や、蕎麦猪口や古民具の並べ方に趣味の
良さを感じます。
ご亭主が骨董好きなんでしょうか?
私の好みにも合っていて、眺めていると何だかウキウキしてくるような内装です(喜)
昼少し前に行ったので待つことなく席に着けましたが、20分程で満席となりました。
外食業には辛い時期の開店だったはずですが、すぐに人気の繁盛店になりそう。
ご家族主体で店を切り盛りしているようで、フロア担当の女将さんの丁寧でテキパキ
とした応対には好印象を持ちました。
テーブル上、ランプの横にある木のオブジェのようなものからは、手をかざすと
消毒液が自動で出てきました。知らなかったので、ちょっとビックリ。
こんな製品あるんですね。面白い(笑)
🌀メニューと料理
メニューを見ると、「自慢のお蕎麦」は、
せいろ、ざる、かけ、挽きぐるみせいろ(冷)の4種類。
他には大なめこそばと、穴子天せいろやかき揚げせいろなど各種天ぷらそばが
レギュラーメニューとなっていますが、意外とレパートリーは少ない。
でも、お得なランチセットが4種類ありますし・・・
季節毎に限定そばも用意しているようなので、常連になって頻繁に食べに
きたとしても、食べあきてしまうことはなさそうです。
しかしこのお店は、一品料理のメニューが妙に充実しているところが面白い。
蔵王鴨とか実に美味そう!
季節料理も色々とあるし・・・
甘味やソフトドリンクもあり・・・
一品料理が充実しているってことは、お酒の種類も多め。
鴨料理に合わせるたくなるような、スバークリングや赤ワインまであります。
今後もこの店には車で来るでしょうから、お酒を楽しむことはないでしょうけど。
・・・徒歩圏内にお住まいの方が羨ましい(哀)
さて、今回注文したのは、
私が「穴子天せいろ」(1,500円)。
10分少々で配膳されました。
笊に盛られた蕎麦は、表面に僅に星が散った端正な細打ち。
喉越しが良く風味も感じられて、文句のない味わいです。
穴子天は、穴子の他に野菜天が幾つか添えられていて、盛り付けも綺麗。
穴子はそれほど身の厚いものではありませんが、十分なボリューム。
ポリュームはあったはずなのですが、食べ切っても胃がボッタリ重くなるようなこと
はありませんでした。揚げ方が良いのか?油が良いのか?
美味かったです。
すだちそばも食べたいし、揚げ物も食べたかった妻殿が注文したのは、
ランチの「せいろとすだちそば食べ比べ 野菜のかき揚げセット」(1,500円)。
ざるそばは同じものですね。
ミニサイズのすだちそばには、すだちが一面にトッピングされていて涼やかな外観。
つめたい関西風薄味の上品なお出汁に、すだちの酸味がミックス。
少々、味見させてもらいましたが、サッパリと清涼感のある味わいで正に夏向きの蕎麦。
懐石料理の最後に出てきても納得しそうな、大衆蕎麦と言うより、「和食」って感じの
お味でした。
締めの蕎麦湯は、白濁ボタージュ系のものが急須にタッブリ。
器にも味があるし、お店のサービス精神を感じます。
最後まで期待を裏切られる点がありませんね。
小さなお店なのですが、お会計は呼び鈴を鳴らして席で済ませるスタイル。
席を立った後に待たされることがないので、気分が良いです。
ご馳走様でした。
こじんまりとしたお店ですが、蕎麦にも料理にも店内の雰囲気にも、
ちょっと欠点が見つからない良いお蕎麦屋さんでした。
便利な立地ではありませんが、なかなか席につけない繁盛店になってしまうのが
心配といえば心配ですかね(笑)
ドライバーなので蕎麦前を楽しむことはできませんが、次回伺うときには、
何か一品料理と、今回食べなかった挽きぐるみの田舎蕎麦を合わせて食べて
みようかな。
あぁ、それに次の季節蕎麦も気になりますね。
【石臼自家製粉 手打ちそば 櫓(やぐら)】
■所在地 羽村市神明台3-6-8
■営業時間 11:30-14:30(L.O.14:00) !7:30-21:30(L.O.21:00)
■定休日 水曜日 第1.3木曜日
■最寄駅 JR青梅線羽村駅 下車徒歩15分
■駐車場 有り