一泊朝食付きのプランで、鬼怒川温泉のリゾートホテルに宿泊した日の夕方。
夕食は、三種類ある銘柄牛の、好きな部位の肉を選んで注文できる「渓谷のレストラン ステーキよし乃」さんでとることにしました。
鬼怒川は東武鉄道が浅草から直結している名の知れた温泉地。でも調べてみると、夜営業しているレストランは意外なほど少なく、下手をすると夕食難民になりかねない。そんなわけで、しっかり予約したうえでの訪問です。
旅館に泊まって夕食を食べる人が大半なのと、那須エリアなどと違って別荘地が隣接していないからなのですかね?
🌀アクセス
ステーキよし乃さんの所在地は、栃木県日光市鬼怒川温泉大原。
最寄駅となる東武ワールドスクウェア駅からは、徒歩10分ほどの鬼怒川沿いにあります。
駐車場は、店の前に20台分用意されているので、車移動中の旅行者には立ち寄りやすいお店です。
また事前予約すると、鬼怒川温泉駅まで無料送迎もしてくれるようです。
🌀外観と店内の様子
店の外観は、瀟洒な別荘風の建物。
リゾート地の高級レストランのオーラを纏っていて、こちらもウキウキとした気分になります。
予約時間の30分ほど前に到着してしまったのですが、伺うと気持ちよく席に案内してくれました。
フロア担当の方はピシッとスーツを着用していて、まるで高級ホテルのレストランにでも来たよう。
これはすごく気分が良いぞ!
フロア内は、ぐるっと窓で囲まれていて、明るく開放的。
板張りの床は清潔感があり、白木の太い柱を建て込んだ内観は高級別荘風で素晴らしい。
入り口横には大きな冷蔵室があって、ブランド牛が冷蔵熟成中。
いやぁ、美味そうだなぁ。期待が高まります!
店内には、窓に向かって座るカップルシートと・・・
4人がけと2人がけのテーブル席が数卓づつ並んでいます。
いずれの席も窓側にあって、開放感があります。
席の感覚も狭くはない。
カップルシートも、2人で景色を見ながら親密度が高まりそうでよいのですが、鬼怒川渓谷を見下ろせるテーブル席に案内してくれました。おそらく、この店一番の特等席でしょう。素直に嬉しい!
川霧に霞んでいますが、昼間は鬼怒川の川下りの舟もよく見えるそうです。
夜は真っ暗でしょうけど、眺めの良い席ってプライスレスですよね。
🌀メニューと料理
メニューを見ると、このステーキよし乃さんで扱うブランド牛は次の3種類。
○足利マール牛 脂少なめで赤身とサシのバランスが特徴
○飛騨牛 きめ細やかなサシで、口どけの良さや脂の甘みが味わえる
○特選松阪牛 肉の甘味が凝縮された柔らかい肉質で、深みのある甘く上品な香り
松坂牛は、なんと言っても和牛の最高峰。柔らかな肉質、きめ細かい霜降り、そして上品な香りと全てが素晴らしい。
飛騨牛は、これも松坂牛と並ぶ代表的なブランド和牛ですが、特に甘くとろけるようなサシに特徴があります。
一方、足利マール牛とは、名前からして地元栃木県足利市のブランド牛だとは思いますが、初めて聞く銘柄です。調べてみると、マールとはワインを醸造したした後の葡萄の搾りかすのこと。マール牛は、足利市のココワインファームのマールを飼料に加えて育てた交雑牛(和牛とホルスタインの掛け合わせ)なんだそうです。
和牛のように、サシがたっぶりで、甘みや香り、口溶けの良さを追求した肉ではありません。でも、サシは和牛と比べて控えめだけど、赤身とのバランスの良い肉質を目指して育てた国産牛です。山梨の甲州ワインビーフも、ワインの搾り粕を与えた交雑牛ですから、それと同じコンセプトの牛ですね。
お値段を見ると、我が国最高峰の和牛達と比べると、リーズナブルで嬉しい価格設定。
それでも勿論、町のホルモン焼き屋のように激安ではありませんが(汗)
地元の銘柄牛ですし、年々、若さを失いつつある私の胃腸は、脂の穏やかな赤身肉を欲するようになってきていますので、足利マール牛を食べてみることにしました。
私は、脂少なめなら大丈夫だとうと、やや欲張って「足利マール牛 リブロース200g」。
妻殿は、より脂が少なかろうと「足利マール牛 フィレ150g」。
それぞれBセット(サラダ、スープ、ライス、デザート、コーヒー)をつけて注文。
並べられたカトラリーが何やらカッコいい。
テーブル上には、岩塩と胡椒。これもスタイリッシュな容器です。
程なくしてやってきた地元産野菜のサラダは、彩りやお皿も含めた盛り付けも美しく、ドレッシングの合え方も丁寧で美味しい。
これは牛蒡の冷製スープだったかな。滋味深い味わい。
器とスープの色合いがマッチしていて素敵です。
ソースは三種類から選べますが、「和風ソース」と「柚子とオニオンのソース」をお願いしました。
やがてメインのステーキが焼き上がってきました。
こちらは、私の「足利マール牛 リブロース200g」
適度な焼き具合です。
食べてみると、確かに最高峰和牛ほどのキメの細かさや、溶けるような口溶け、強い脂の旨みはありません。しかし、十分に柔らかい肉質だし、赤身肉の味をそっと押し上げるような控えめな脂の旨味を感じます。虚弱な私の胃腸も(哀)、このくらいの赤身肉を歓迎しているようです。ちょっと多かったかなと思いましたが、この肉なら200gいけますね。食後の胸焼けもなし(喜)
一方こちらは、妻殿の「足利マール牛 フィレ150g」
一口分けてもらって食べみると、フィレの方が肉質が繊細で柔らかいですね。
脂も穏やかで、より赤身肉の上品な味わいを感じて美味い。
どちらが良いかは、好みの問題でしょう。
デザートは二種類ついて、どちらも美味しゅうこざいました。
写真にはありませんが、ライスも地元、栃木県産米を使用しているとのこと。
旅行中ですから、地産地消にこだわったレストランで食事ができると嬉しい気分になります。
接客、店内の雰囲気、席からの景色、料理、全てが良好で、とても満足度の高いレストランでした。
もうちょっと贅沢したければ、松坂牛と飛騨牛を加えた「3種食べ比べ」セットもありますし、アラカルトの「生パスタのペペロンチーノ」なども美味しいと聞きます。
また、車で移動しているのであまり関係ないと思っていましたが、帰りは鬼怒川温泉駅周辺の宿へ車で送ってくれるサービス(要予約 20時以降)があるので、それを利用するとアラカルトを楽しみながらワインなども飲めるってことですね(喜)
そうすると、三種の食べ比べ目当てと、ワインとアラカルト目当てで、あと2回は来て楽しめそう。
鬼怒川方面に来た時には、また寄らせていただきます。
それまで、普段の生活では節制倹約を心がけることにします。できる範囲でね(笑)
翌日は、有名過ぎてかえって行く気にならなかった「東武ワールドスクエア」に寄って帰りました。
雨が降り出しそうな天気だったので、それほど混んでなくてよかった。
渓谷のレストラン『ステーキ よし乃』
■所在地 栃木県日光市鬼怒川温泉大原680-1
■営業時間 11:30~15:00(14:30Lo) 16:30~21:00(20:30Lo)
■定休日 月曜日・火曜日(祝日とシーズン日は営業)
■最寄駅 東武 鬼怒川温泉駅
■駐車場 あり