東京都下「多摩エリア」を中心に「グルメ」「ドライブ」「旅行」「日々のあれこれ」

手打うどん指田屋 水道通店@小平市天神町〜花見がてらの糧うどん

満開の時期を晴天に恵まれ、見事な咲きっぷりを見せてくれた2024年の

この日は西武新宿線小平駅前から隣の花小金井駅前にかけて、桜並木が続く多摩湖自転車歩行者道を、花見がてらのそぞろ歩きです。

最寄の西武新宿線小平駅前に到着したのは11:30ごろ。

南口のロータリーから多摩湖自転車歩行者道に入ると、早速、満開の桜に出会えました。

武蔵野市内の境浄水場から多摩湖までを一直線に結ぶ約10kmの歩行者道の中でも、この小平駅と花小金井駅を結ぶ区間が、一番桜の密度が高くて見応えがあります。

外出することに、やっと後ろめたさもなくなって、花見客も大勢。

今年は良い年になるのかな?

あじさい公園の前の桜も正に満開♪

しかし、たいして歩いていないのに、出足が遅かったせいで、もうランチタイムになってしまいました。

こんな日は、人気のカフェ「ラグラス」さんは当然、満席状態。
ちょっと並ぶ気にはならないなぁ。

しかし、そんなことは想定の範囲内。
もう少し東へ歩けば、おばあちゃんが一人で切り盛りしている、手打ちうどんの店があるはず….

….よかった! 暖簾が下がってる!!


昔ながらの小平糧うどんの店、手打うどん『指田屋』水道通店さんです。


糧(かて)とは、うどんに添えられる野菜のこと。小平の昔の農家では、正月や彼岸、盆などに、畑でとれた地粉で手打うどんを打つ習慣がありました。そのうどんに、同じく畑で採れた野菜(=糧)を添えて食べていたのが、糧うどん。武蔵野うどんの一類型ですね。

ちなみに、一昔前まで(戦後、高度成長期の前まで?)、小平の農家にとって豚は、業者が連れてきた子豚を預かり、畑の残菜などを食べさせて育てたものを、また業者に売って稼ぐためのもので、自分たちのために買って食べるようなものではなかったそうです。当然、その頃は「肉汁うどん」などという食べ方は一般的ではなかったようですね。


🌀アクセス

指田屋さんの所在地は、小平市天神町二丁目

最寄駅は、西武新宿線 小平駅で、南口から徒歩8分。

駐車場は、店の裏に2台分ほどの専用スペースがありますが、ここまで入ってくる道が細くてわかりづらいので、私は車で来たことはありません。

春の桜や、6月の紫陽花の時期に、花見がてら、駅から歩いて立ち寄るのがオススメ。


🌀外観と店内の様子

お店の外観は、こじんまりとしたモルタル造りの一軒家。

店内には鯉の自在鍵と鉄瓶が吊るされた囲炉裏があって、その4面に3つずつの椅子席。


小さなお店ですが、民藝調のとても雰囲気のある内装。

まったりと、気分が落ち着く雰囲気です。

迎えてくれたのは、一人で切り盛りしているお婆ちゃん(と言うと、まだ怒られるかな?)
先客は1組のみで、すぐ席に座ることができました。
その後、暫くして二組のお客が来て満席となり、その様子を覗き込んで諦めて帰った客が1組。
この店にしては混んでいる方だと思いますが、客の回転は早い方なので、行列ができるようなことはありませんでした。


🌀メニューと料理

メニューを見ると、
冷たいうどん
・もりうどん  520円
・ざるうどん(のりつき)  580円
・肉汁つけうどん  680円
・つけ汁カレーうどん 750円
の4種類。

温かいうどんは、
・かけうどん  520円
・肉うどん  680円
・特製カレーうどん 750円
・温もりうどん(冬季のみ)  580円
の4種類。

これにトッピングとして野菜天ぷら(330円)を追加すると、昔ながらの糧(かて)うどんとなります。

この店に来るのもコロナ禍以来ですので、その後の物価高騰の影響でしょうか、若干の値上げがあった模様。また、メニュー数も減らしているようで、月見うどんと串団子がメニュー落ちしてしまいました。
おばあちゃんも、前に来た時より何だかお年を召したように見えるし、コロナ騒動の間に色々と変わってしまったところがあるようで、少し寂しい。


さて、私が注文したのは、「肉汁つけうどん」普通盛り(680円)と、「野菜天ぷら」(330円)

うどんは、180円増しで大盛りに、130円増しで中盛にできます。
私には普通盛りで適量なのですが、成人男性の食事としては量が少なめなので、大盛りや中盛りにしたほうが良さそう。

近年、「武蔵野うどん」として知られているものは、太くて地粉色で、食べると顎が疲れるくらい硬いのが特徴となっていますが、ここのうどんは、それほど太くなく、しっかりとコシがあるけれど食感は柔らかめで、塩味と小麦の風味を感じる美味しいうどんです。


これが小平地域の農家直伝、昔ながらの糧うどん。

つけ汁は、昔の糧うどん風ではありませんが、やっぱり豚肉が入っていた方が美味しいので肉汁で。
汁は、尖ったところのない薄味で、うどんの塩味と合わさると、ちょうど良い塩梅かな。

武蔵野うどんの肉汁には、擦りごまをたっぷり入れると一層美味しくなりますね。
喉越しが良いので、するすると食べ進めれてしまいます。

太くて硬いうどんも好きだけど、このくらいの太さと喉越しのうどんの方が間違いなく食べやすい。

カロリー制限中の身ではあるものの、中盛りくらにしても良かったかな。

野菜天ぷらがあると、ヘルシーで栄養バランスも整って、精神衛生上も良いですね。
汁に浸け、うどんと一緒に食べると、油のコクが加わって一層美味しくなります。

ごちそうさまでした。美味しかったです。


こちらは、妻殿が選んだ「特製カレーうどん」(750円)

一口味味させてもらうと、カレーは変にスパイシーだったり辛口だったりすることのない、優しい味。
あくまで、うどんが主役といった味のバランス。
そもそも、カレーとうどんが合わないわけがないので、一度このカレーうどんも食べてみたいのですが、ここに来たらオーソドックスに「肉汁つけうどん」を食べたくなるしなぁ。普通盛りなら両方行けるかも(笑)


自転車歩行者道沿いの、こじんまりした手打ちうどんの店。
お婆ちゃんが一人で切り盛りしている、スローでまったりとした雰囲気が魅力的なのですが、だんだんとお年を召してきたような感じがして、ちょっと心配。
以前はなかったと思うのですが、「食器返却にご協力下さい。お願いします」なんて貼り紙が、カウンター前の棚にありました。

えぇ、もうそのくらい協力しますとも!

以前は、青梅街道沿いにもお店があったのですが、そちらは飯能の釣り堀に移転してしまいました。
まったり寛げるランチスポットが減ってしまうのは悲しいので、まだまだこちらの店には頑張っていてほしいのです。


【うどん処 指田屋 水道通店】
■所在地  小平市天神町2-5-334
■営業時間 11:00-15:00
■定休日  月曜・火曜
■最寄駅  西武新宿線 小平駅 南口下車 徒歩8分
■駐車場  有



 

最新情報をチェックしよう!