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手打ちうどん 二八そば『藤田』@府中市新町〜昭和の町蕎麦屋のでっかい海老天ざるうどん


我が家の全自動洗濯機が突然、排水異常の警告音と共に機能を停止(哀)。
懸命の自己流復旧作業の甲斐もなく、とうとう「お釈迦」と判断するに至りました(涙)

まぁ、十年以上動いてくれたので、さすが国産「モーターの日立」だったねと、諦めて買い替えることにしたのですが、とりあえずこの数日のあいだに溜まった洗濯物を処理しなければなりません。そこでコインランドリーなるところに行ってみることにしました。

となれば、そのついでに行ってみたいと思っていたのが、国分寺街道沿いにある
カフェレストラン「ベルビュー」さん。

最寄りのJR国分寺駅から歩くと微妙に距離がある場所に、昭和レトロな外観の本格的なカフェレストランがあるのを通りがかりに見つけ、ずっと気になっていたのですが、店専用の駐車場が狭くて停めづらそうだったし、近くに広いコインパーキングも見当たらなかったので、今まで行くのを躊躇していたお店です。

しかし近所に、駐車場のあるコインランドリーがあることも知っていたので、この機会にそこに車を停め、洗濯の待ち時間に食事をしてこようという、一石二鳥な魂胆であります。

「転んでもただでは起きたくない」我ながら素晴らしいアイデアと思ったのですが・・・

念のため、出発直前にネットで営業時間を再確認してみると、なんと暫く前に閉店したとのこと!

43年も営業していたのに、このタイミングで閉店とな!!

ここは老夫婦が切り盛りする、古くからあるカフェレストランで、「アド街」にも登場したこともあるくらいの店だったので本当にガックリ(泣)

いつか行こうなんて、のんびり構えていたのが悪かったですね。


気を取り直して、周囲のお店を検索しなおすと、
コインランドリーから10分ほど東に歩いた場所に見つけたのが、
手打ちうどん 二八そば 「藤田」さん。

こちらも昭和レトロ感のある町蕎麦屋のようですが、蕎麦のほかに手打ちうどんも食べられるようなので、行ってみることにしました。


🌀アクセス

藤田さんの所在地は、府中市新町3丁目
最寄駅であるJR中央線 国分寺駅南口から、歩くと20分弱かかるようです。
駐車場は、店の前に小型車一台分くらいのスペースはありますが、狭いので私はマイカーを停める気にはなりません。

ただ、歩いて5分程度の場所に、コインパーキングはあるようです。

立地としては、すぐ前の道路も含め、周辺は道幅の狭い路地ばかりなので、近所の人以外にはなかなか気付かれにくい場所にあります。
私もこんなことがなければ、まず一生、通りかかることもなかったような場所ですね。


🌀外観と店内の様子

店の前の通りには、道幅に不釣り合いなくらいに立派な商店街(?)のアーチが1基。

今はお店なんてまばらにしかなく、どこが商店街(?)といった風情の通りですが、隣には住宅団地もありますし、きっと往時はもっと買い物客で賑わっていたのでしょう。昭和は遠くなりにけり。

お店の外観は、木造モルタル二階建ての民家の一階部分が店舗となっている、典型的な昭和の町蕎麦屋のスタイル。

店頭に蕎麦粉を挽く石臼が置いてあるので、蕎麦粉は自家製粉している模様。
挽きたての蕎麦粉で打った蕎麦が期待できそう。

昭和の時代によくあった、とにかく早くて安いことがウリの大衆食堂的な町蕎麦屋と比べると、味に本格志向の蕎麦店とお見受けしました。

店内に入ると、中には4人掛けのテーブルが5つと・・・

小上がりに4人用の座卓席が3つ。

床の間の掛け軸と熊の置物が、いかにも昭和。

テレビが点けっぱなしになっているところも、ガチガチに典型的な昭和からのスタイルです。
流れていた番組も「笑点」でしたし。

対応してくれたのは感じの良い老夫婦で、二人で店を切り盛りしている様子。

先客は2組で、羨ましいことに1組は蕎麦前を楽しんでいるところでした。
後客には、早めの夕食をとりにきたご近所さんらしき二組。
地元に根付いた店らしい、静かで落ち着きの良い雰囲気となっていました。


🌀メニューと料理

メニューを見ると、二八そば手打ちうどんがともに並ぶラインアップ。

価格帯としては昨今の物価高を考えると、控えめな設定。

それにしても、このくらいの規模の小さなお店で、自家製粉の二八蕎麦と、手打ちうどんの2種類を用意するなんて天晴れじゃないですか(喜)
準備が大変ではないのかな?

単品メニューのほか、ガッツリ食べたい人のために、ミニ丼付きのセットメニューなど、お得感のあるメニューも揃えられています。

旬のおすすめメニューなんかもあったりして、全体に客の好みを取りこぼすことのない、隙のないメニュー構成。

さて、何を頼むか迷いはしましたが、初訪問のお店なのでオーソドックスに天盛りを注文・・・

・・・しようと決めかけたのですが、よく見ると、ちょっとお高いけど贅沢にエビ天が2本入った「上天ざる」なんてメニューが目についてしまいました。大昔、他の多くの家庭でもそうであったように、実家では近所の蕎麦屋から時折り出前をとることがありました。その時、海老天が一本多い「天丼」とか、「天蕎麦」なんかを親が注文してくれると、とても嬉しかったなぁ….などといったことを急に懐かしく思い出してしまい、そちらを注文することに(笑)

麺は、妻殿は二八そば、私は手打ちうどんを選択しました。

待つこと暫し、「上天ざるうどん」(2,150円)と、

妻殿の「上天ざる蕎麦」が登場。

刻み海苔が、うどんを隠すくらいにタップリかけられていて、お店のサービス精神は良好。

天ぷらの内容は、メニュー書き通りに、海老天が2本にピーマンと茄子。

海老天は、箸で持つとずっしりとした重さを感じるくらい、立派な海老だったのでとても嬉しい!
わたしは、海老好きですからね。

ナスの天ぷらも細かく切れ目が入っていて、丁寧に揚げられたもの。

熟練の蕎麦屋の天婦羅ですね。

そば・うどんの方の味はどうかと言うと、まず妻殿の二八そばを一口お裾分けしてもらいましたが、さすがにこれは機械打ちのお蕎麦かな。
喉越しは良くて、適度なコシもありますが、高級店の蕎麦のような風味まではありません。
(そんな蕎麦とは、そもそも値段が違いますけどね)。

町の蕎麦屋で食べる、普段の食事としては十分な味かな、といったレベルではあります。
温かいかけ蕎麦系のメニューで食べるのなら、特段、何も不満は感じないと思います。

一方、うどんの方を食べてみると、内心、手打ちとは言っても蕎麦屋のサブメニューくらいのものだろうと、正直大きな期待はしていなかったのですが、細打ちながらコシがしっかりしていて、ツルツルと喉越しが良く、風味もある実に美味しいうどんでした。

失礼ながら、おっ!と驚くくらい美味しさで、これは嬉しい誤算。

よく見ると店の名前も、「手打ちうどん  二八そば  藤田」と、手打ちうどんが先にきていますから、どちらかと言うと「手打ちうどん」に自信のあるお店だったようです。
このうどんなら、コインパーキング代を払ってでも、また食べにきたいなぁ。
人気のラーメン屋のように大混雑もしていないし、「いらっしゃいませ」と気持ちの良い挨拶をしてくれるなど応対が丁寧で居心地も良いし。(←これ本当に大事)。
怪我の功名で、良い店を知ることができました。


食事を終え、コインランドリーに歩いて戻ると、タイミングもピッタリ、あと数分で乾燥まで仕上がるところでした。
入るお店は当初の目論見とは異なりましたが、洗濯とともに美味い夕飯をとるという、本来の目的は果たすことができました。
一勝一敗のイーブンに持ち込めた気分かな。


後日、ベルビューさんのあった場所を通りかかったら、既に建物ごと取り壊されていて、その後の建築工事も始まっていました。
建物も古そうだったし、きっと、いろいろと潮時だったのですね。残念ですが。


何が本当だったのか、私には今だにはっきりわからないコロナ自粛も明けたことだし、
「気になる店には、積極的に“今”行かねば!」
と、真剣に感じる今日この頃でありました。


手打ちうどん 二八そば【藤田】
■所在地   東京都府中市新町3-5-2
■営業時間  11:00-15:00  17:00-19:00(?)
■定休日   木曜日 第一・第三水曜日
■最寄駅   JR中央線国分寺駅  南口から徒歩18分
■駐車場     あるけど狭い(周辺にコインパーキングあり)



 

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