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『ヴィンヤード多摩』@あきる野市上ノ台〜多摩産ぶどうの多摩産ワイン

あきる野市上ノ台で、多摩産ハチミツの生産販売をしている養蜂場『みつばちファーム』さんから、年末割引デーの案内ハガキが届きました。

そろそろ我が家の蜂蜜ストックも底をついてきていたので、それじゃあ買い出しに行こうかと、Googleマップで道順を再確認していたら、そのすぐ近所にワイナリーと直売所らしきものが出来ていることに気がつきました。

『ヴィンヤード多摩』という名前のようです。

どうやら、敷地内の自社農園で栽培した葡萄も使ったワインの醸造販売をしているらしい(驚)

国内の別の産地の葡萄を取り寄せて、醸造だけしているワイナリーは都区内にもあると聞きますが、自社農園の葡萄を使って、そのすぐ真横で醸造までしているワイナリーなんて、東京都内には他にないはず。

だいたい西多摩とは言っても、東京近郊の夏蒸し暑い気候や、特に好適だとも思えない土壌で、ワインに適した葡萄なんて育つのかいな?と半信半疑に思う一方、本当なら凄い挑戦だなぁと、ワクワクした気持ちにさせられました。

しかも場所は、行きつけの「みつばちファーム」のすぐそば。
これは行ってみるしかないでしょう。


『ヴィンヤード多摩』(Vineyard TAMA)所在地は、あきる野市上ノ台55

最寄駅であるJR五日市線武蔵増戸駅からは、徒歩10分弱程の場所にあります。
ローカルな五日市線の沿線ではありますが、駅からは余裕で徒歩圏内。

なら、五日市街道山田会館交差点を北に曲がってすぐのところ。
五日市街道のこの区間は4車線あるのだけど、山田会館の交差点は右折レーンがないので、曲がる時はチョット怖い。
東側からくるときは、要注意です。
そこから細い道を北東方向へちょっと行くと「みつばちファーム」がありますが、その手前の最初の十字路の角地になります。

壁にはワインボトルとグラスの絵柄。いや、本当にこんなところにワイナリーがあったわ(驚)

駐車場は、直売所の横に数台分のスペースあり。

買い出しをすると、帰りの荷物が重くなるので車で行きたくなるところですが、行き先がワイナリーとか酒蔵だと、ドライバーは酒の試飲ができなくなります。
どちらもツライので、電車で行くか車で行くか、悩むところです。


ヴィンヤード多摩の建物は、向かって右手のドアからはいったところが直売所、左手側奥が醸造所となっています。そんなに大きな建物ではありません。

建物の裏手には、宏大とまでは言えない迄も、まとまった面積の葡萄畑が広がっていました。

『ヴィンヤード多摩』が、この上ノ台で葡萄栽培を始めたのが2015年で、醸造所と直営店を移転させてきたのは2022年と、まだ新しい。
『みつばちファーム』の周囲もそうですが、ここ上ノ台一体には広大な畑作地帯が残されているので、もっと自社農園野面積を広げて原料となる葡萄の収穫量を増やし、ワインの生産量も上げていければ、やがて西多摩の自慢の名産品の一つに・・・なったりしたら素晴らしいですね。
夢があります。


直売所の中に入ると、目ざといワイン好きの方々でしょうか?買い物客でそこそこ賑わっていました。

壁沿いの棚には、赤白含め、自社農園の葡萄を使ったワインやら、長野や山梨などの産地のメルローやカベルネ・ソーヴィニヨンなどを原料としたワインなど、種々色々と並んでいます。

まだワイナリーの規模としては小さいはずですが、予想以上にワインの種類があって、何を買って帰るべきか、選ぶのに悩むくらい。
いろいろな品種の葡萄を試しながら、この土地に合うワインを探求している、試行錯誤の途中なのかもしれません。

カウンター前には、相談にのってくれるスタッフが一名。

有料となりますが、試飲もできます。

室内に置かれた、大きなステンレスボトルをテーブル代わりにして、窓の外のブドウ畑を眺めながらワインを試飲したりできたら、ワイン好きにとって堪らなく幸せな時間になるのでしょう。まぁ、私は車で来ているので、想像するだけなのですが(泣)

スタッフの方に話を伺うと、自社畑での葡萄の栽培本数を増やしている最中で、まだ若い木もこれから成長していくので、生産量は増えていく予定なんだそうです。

赤ワイン用の品種としては、日本在来のヤマブドウと、ヨーロッパ系のカベルネ・ソーヴィニヨンをかけ合わせた「ヤマ・ソーヴィニヨン」を増やしているとのことでした。
「ヤマ・ソーヴィニヨン」は日本で開発された品種だけあって、温暖湿潤な日本の気候風土にも適応できて、病虫害にも強く、栽培のし易い品種だそうです。
成る程、そんな品種があるなら、山梨や長野と比べて、冷涼でもなく、水はけの良い痩せた傾斜地でもない、日照時間も劣るあきる野に、ワインの里が出現してもおかしくないのでしょう。

白ワイン用の栽培品種は・・・モンドブリエだったか?、忘れました。
飲むのは好きだけど、そこまでワインの知識はないんです(哀)

「よければ、テラスのほうから畑をご覧になって来てください。あらかた収穫してしまいましたが、まだ残っていますから」とのお言葉をいただいたので、喜んで外の畑の見学へ。

つらつら葉の陰を覗き込みながら歩いていると、確かにまだ葡萄の実が所々に残っています。

おぉ、この山葡萄に似た黒い実が、ヤマ・ソーヴィニヨンかな。

こちらは緑に近い薄い色の葡萄だけど、違う品種?
それとも、まだ熟していないだけ?

知識不足で私には品種まではわからなかったのですが、あきる野のヴィンヤードで確かにワイン醸造用の葡萄が栽培されていました。
実際に目で見て間近に確認できると、ここで作られるワインが身近なものに感じられてきます。

さて、直売所に戻って、購入するワインを選びましょう。
まずは、ここのフラッグシップワインである「東京ルージュ2022」を1本。
今見てきた、あきる野産ヤマソーヴィニヨンを100%使用した赤ワインです。


紹介文を読んでみると・・・えっ?、除草剤も化学肥料も使わずに栽培しているの?
化学肥料はともかく、除草剤を使わないのは大変そうだなぁ。勿論、ナチュラルで大変結構だけど、手間とか人件費とか大丈夫なのかな?
お値段は6,050円と、ちょっとお高め。
でもまだ、年間500本しか生産できていないようだし、応援したくなる気分になります。
ガンバレ!!

次に、白ワインも飲みたいので「のらぼう白」(2,695円)も選択。

自社農園と安曇野市の農園から取り寄せた、シャルドネとモンドブリエを使用。
「醸造長のオススメ!」とのフリップに、のせられてみました(笑)
すっきりした味わいだそうだけど、どんな味なのか楽しみです。
これはクリスマスに開けよう(楽)

この2本を買って帰ろうとしたのですが、ちょうど今、あきる野市のPayPayの20%還元対象になっていると聞き、それならと、どうしようか迷っていた一本も追加。
「カベルネ・ソーヴィニヨン(2020)」(3,630円)

こちらは、100%安曇野市の農園から取り寄せたカベルネ・ソーヴィニヨンを使用した赤ワイン。
飲み慣れた(と言うほど飲んでませんが)ヨーロッパ系のブドウ品種のワインと飲み比べれば、あきる野産ヤマソーヴィニヨンの特徴がわかるかも?と考えて選んだつもりでいますが、本当は、20%還元に目がくらんで欲張っただけかも(笑)

けっこう散財してしまいましたが、充実感のあるお買い物でした。


この日の戦利品は、こんなかんじ。
「みつばちファーム」で、試食させてもらいながら選んだ蜂蜜たちと、

「ヴィンヤード東京」で買い込んだワインが3本。
(つい、安曇野のぶどうジュースもかってしまいましたが)

我慢できずに、早速フラッグシップの「東京ルージュ」を早速、開けてしまいました♪

栓はコルクではなく、ガラス製のヴィノ・ロックです。
初めて見た!

お味の方はと言うと・・・
まず、ヤマソーヴィニヨンの特徴をネットで調べてみると、程よいタンニン、野性的な風味としっかりした酸味、芳醇な香り、などの単語がでてきます。
でも飲んでみると、新鮮な果実味のある、すっきりした味わいのワインだと感じました。

イメージで言うと、当たり外れが大きいと個人的に思っているボージョレ・ヌーボーの、「当たり!」と感じたときの味。
深みまでは感じなかったけど、甘ったるいわけではなく、フレッシュですっきりと飲みやすい、赤ワイン通ではない人の口にも合うお味かと。
休日の午後、外のまだ明るいうちから、ピザでも軽いオードブルでも、何でもツマミにしながらこのワインを飲んで過ごしたら、間違いなく陽気で幸せな気持ちになれるでしょう。

ひょっとしたら、もう少し寝かせて熟成させたら、もっと深みがでてきたのかもしれませんが、もう飲んじゃったからわかりません(笑)
長い船旅で疲れさせたりしていない、せっかくの地場産ワインですから、このままフレッシュな状態で飲むのも正解なのだと思います。
まぁ、私にはワインの評論ができるほどの舌も知識もありませんから、そのうち誰か専門の方が、雑誌かなにかで詳しく解説してくれるでしょう。

あとは生産本数が増えて、もうちょっとだけでも、お手軽価格になってくれると嬉しいけれど、毎年この時期に1本買って帰っても良いなと思える1本でしたし、応援し続けたくなるワイナリーなのでした。


【ヴィンヤード多摩】
■所在地   東京都あきる野市上ノ台55 
■最寄駅   JR五日市線武蔵増戸駅
■営業時間  13:00-17:00(土日祝11:00-17:00)
■定休日   火曜日
■駐車場   有り



 

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